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異世界ってスゲェェェ!!(仮)  作者: ポチでボッチなポッチポチ
ダンジョン(仮題)
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80話 恐怖心

サブタイ思いつきませんでした!

 アランの姿をしている邪神の分析を始めて二週間程たった、と言っても正確な日付が分からない。眠ってから食事を摂っている。その回数で判断している。


 奴隷の御姉さんはまだ眠り続けている。奴隷の契約は既に終わっているが、疲労が溜まっていたのだろう。だが、今はこのまま眠っていてくれてるのが助かる。


 食事が終え、奴隷の女性に栄養剤改をゆっくり飲ませて介抱し、一息ついてから剣の柄を何度も握りなおしてから、情報集のために邪神に向かって走り出す。


「エアカッター! はっ!」


 邪神に向かってエアカッターを放ち、それを剣で迎え撃った隙を衝きリべレーションソードで攻撃するが、エアカッターを斬った剣の軌道が素早く戻り、リべレーションソードの攻撃を防いだ。

 そして、もう三撃目がシュンの喉元を目掛け突き放たれる。


「ぐぅう!?」


 とっさに尻餅をついて剣で足払いをするが、軽やかに避けられ。剣の勢いが止まる前に上から振り下ろされた剣が迫っている。


「うう……ぐふ」


 横に転がって回避し、後ろに転がってから走って安全地帯に戻る。


 曲がり角を曲がり切るまで、無数のシャイニング・カッターが襲ってくるが、シャイニングカッターを避ける方が剣を避けるより簡単だ。

 真っ直ぐ飛んで来るカッターを左右に避けながら、最後は転がって安全地帯に着き、そのまま目を閉じて眠った。


 この二週間は魔法攻撃でいろいろ試したが、どの攻撃も邪神の体に触れる前に打ち落とされた。

 様子みで剣で戦う事にしたが、あのあり様だった。こっちが攻撃すれば簡単に避けられ、一方的に攻められてしまう。

 シュンの思い通りに出来る攻撃は最初の一撃だけで、他の攻撃は相手に誘導されているようなもんだった。


 休息を取っては攻めてを繰り返すが、攻防は一向に拮抗する事無く、一方的な攻撃を防ぐ戦いばかりを強いられてしまう。


 何回しきり直したのだろう。数えるのが馬鹿らしくなるほどの剣戟戦を繰り返し、何度も危ない綱渡りを繰り返す、何度も傷付いては回復するために安全地帯に逃げ込んだ。

 邪神が部屋から出れないと言う条件が無かったら何百回も死んでいる。その事実が安全地帯に戻る度に突きつけられた。

 最後に生きていた奴が勝者だと上手く言ったものだ。まったくその通りだと何度も思って、自分の不甲斐無さを振り払う。


 シュンは収納してあるポーションを出して在庫を確認しながら次の手を考えてはいるが、何も思い浮かばない。

 危険察知スキルをフルに使っても、防ぐので精一杯で上手く凌いでも圧倒的な速さで崩されてしまう。かすり傷を受ける度に己の限界が見えて逃げた。

 だからこそ生きていられる。


 今までの行動を振り返り、最高速度の自分の動きに対して向こうは攻撃を当てられない。それはこっちが攻撃する為に速度を落とすからだ。なら、バッカスと鎧騎士を倒した様に円を描くように翻弄しながら、戦うのはどうだろうと言う考えに至る。


 やって見る価値はある。ただ、狭い範囲だが邪神の反応速度は桁違いな程に高い。そこを衝ける攻撃が俺にはあるのだろうか……。


 ラピッド・エアカッターを軽々しく防がれた時点でシュンの自信が無い。あの魔法はシュンが使える魔法の中で一番速い魔法だからだ。


「あ……これ、アルフレッドのおっさんにあげとけば良かったな……」


 シュンが収納魔法の中から赤ン坊をあやすガラガラを取り出し見つめた。魔道具屋を営んでいた時に作った売れ残りの一つだ。


「奥さんの予定日が近いって言ってたな……もう産まれたのかな……」


 会った時はちょっと大きくなってたけど、ダンジョンに入って三ヶ月以上経ってるし産まれても可笑しくないよね。


 ガラガラ鳴らしながら物を見つめ、おっさんの子供がどんな子か想像してクスクス笑った。


「ああ~。笑った笑った」


 今までずっと気を張り詰め過ぎていた状態がほぐれ、しっかり休むことにした。


 ダンジョンだから気を抜くなとアルフレッドのおっさんに言われ、真面目にそれを守って来たが、ここはダンジョンであって、ダンジョンでない場所だ。

 普通のダンジョンの通路で休むなんて考えられない。魔物がいつ現れるか分からないためだ。

 だが、ここは邪神の姿をしたメモリーモンスターしか存在しない。そして地下四十八階へ戻る道も存在しなくなっている。

 進めないで立ち止まっている日数は二週間と数日だけだが、この状況下で他の魔物は出現していない。

 だからゆっくり休める。だからじっくり考えられる。慌てて戦闘をする必要はない。

 食料が少なくなっているから何だって言うんだ、まだ残っているじゃないか。

 ドロシーさんが教えてくれた各国の研究者が集まる研究発表会にだって、参加する訳じゃない。必要なのは、紙に書かれたドロシーさんの知り合いに会う事だ。だから慌てる必要ない。


「そう、慌てる必要はない。焦るな……焦るな」


 自分に言い聞かせて眠りにつこうとした。


「……あの」

「!?」


 今までずっと眠っていた女性が起きて声を掛けてきた。


「無事に成功したみたいだね」

「えっと私は……どうなったのでしょう? 御主人様が倒れられて」

「俺が君の新しい御主人様だよ」

「!!?」


 驚いた彼女に今までの経緯を話しながら、彼女に食事を分け与え一緒に食事を摂る事にする。


「私は奴隷の身です。御主人様と同じ物を――」

「ダメー」


 彼女の言葉を遮り舌を出して茶目っ気をだしてみた。こんな辛気臭い状況で、更に手詰まりになっている状態の相手がいるのに、更に面倒臭いやり取り何てしてたら、また張り詰めた状態に戻りかねない。


 彼女が言いたい事は、『御主人様と同じ物を食べる何て出来ません』とかだろう。


「これから言う命令を実行して下さい」

「はい!」

「生きて街へ戻れ。その為に食事を摂って下さい。返事は『はい』しか受け付けません」

「……はい」


 彼女に食事を摂らせ、序でにやって貰いたい事と、やってはならない事を言う。

 やって欲しい事は、シュンが眠っている間は、耳を済ませて邪神のいる部屋からこっちへ向かう足音が聴こえたら起すこと。

 やっては駄目な事とは、通路に顔を出さないことだ。彼女の様に戦闘向きじゃない者には邪神のシャイニングカッターは避ける事は出来ないだろう。


「分かりました……御主人様はゆっくり休んで下さい」

「うん、ありがとう。ああ、そう言えば君の名を聞くの忘れてたよ、俺はシュンって言います」

「私の名はルーファと言います御主人様」

「じゃあ、見張りをお願いするね。くれぐれも顔を出さないで……ふぁ~あ……間違っても良いから遠慮なく起してね」

「はい……ゆっくりお休みなさいませ……」


 彼女、ルーファの返事を聞いて直ぐに、深い眠りに落ちた。


 ◇    ◇


 冒険者になって初めて薬草採取をした日の事。


 あの時はゴブリンを討伐して薬草が見付からなくてクルワルの森へ行った時にオークを見つけてアーレンに帰り、アランさんにクルワルの森へ行くのを止められ、アーレンの近くにある林なら生えてると教えて貰い沢山採って帰りに、あのゴブリンに遭った。


 今まで初めて遭遇したオーク以外で、武器を持った魔物と戦った事が無かった。そして、薬草採取の帰りに片手剣を持ったゴブリンに出会い、怖くなってガチガチになって思うように戦えずにボロボロになって帰った。


「どうしたシュン!? またオークと戦ったのか!?」

「ゴブリンに……」

「ゴブリンの集団と戦ったのか?」

「いいえ……その……一匹です」

「はぁ!?」


 物腰が柔らかく優しいアランでも、流石に一匹のゴブリンと戦ってボロボロになった事にすっとんきょな声を上げた。


「おいおい、シュン! 昨日ゴブリンを沢山倒したじゃねえか?」

「えっと……武器が怖くて……」

「……」


 ゴブリンが剣を持ってただけで弱気になって上手く戦えなかった事を知り言葉を失った。

 この世界で生きていくならゴブリンが剣を持ってた位で弱きになってたら生きていけない。

 子供ならしょうがない。新人冒険者が剣をもったゴブリンの集団に遭って出会い頭で驚くのもしょうがないだろう。

 だがアランのシュンへの認識は少し違う。シュンは確かに新人冒険者だが、アーレンに来る前にオークと戦い、昨日はゴブリンをそこそこ狩っている。それが、たかが武器を持っただけのゴブリンに苦戦した挙句ボロボロになっている事が信じられなかった。


 ゴブリンやオーク等の二足歩行で動く魔物の多くは武器になりそうなの物を拾い、それを武器にして戦うのが普通だ。

 森で棒を見つけて武器にしたり、襲ってきた冒険者を撃退した時や他の魔物に襲われ亡骸となった冒険者の武器を拾い武器とした。

 ゴブリンが常時討伐依頼に成っているのはその為だ、放っておくと武器を持ったゴブリンはドンドン強く成っていくのを阻止するためだ。


「シュン! 明日は俺に付き合え、俺が鍛えてやる」

「え?」

「俺と打ち合えば、少なくとも武器を持ったゴブリン如きに臆す事はなくなるはずだ」

「は、はい! お願いします」


 こうして俺は武器恐怖症を克服すべくアランさんとの打ち合いを始める事になった。

 グリーンウルフに武器なしのゴブリンを相手に戦う事が出来たが、武器を持った相手に畏怖してまうのは、シュンのいた世界でよくある話しだ。

 小動物を虐める奴。弱い奴を虐める奴。そんな奴に限って相手が武器を見せると態度を変えて畏縮する。 相手が牙を見せれば怯み何も出来なくってしまう。そんな事がシュンにも起きたのだ。


 武器を持ってないゴブリンだから殺す事ができた。だから強気で戦い恐怖すら感じなかった。だがゴブリンが持っていた武器を見ると、斬られた自分の姿が脳裏に浮かび、今まで斬ってきたゴブリンの亡骸の姿が自分と重なった。

 武器を持ってるだけで抑止力になると言うのはこう言う事なんだろう。


 次の日の朝から夕方までの間、アランと剣を打ち合った。


 ◇     ◇


「ずいぶんと懐かしい夢だったな……」


 目を覚ますとルーファが、眠気と戦ってコクコクと首が動いている姿が目に映る。

 長い眠りに付いていたのだろう。彼女に眠りにつくよう言ってから目の前に食糧と置手紙を置き、リべレーションソードをメンテしてから、ゆっくりと邪神の方へ歩いく。 

 別の小説書きたい病が……と言うより、書いちゃってます。

 投稿はしてませんが、幾つかの冒頭だけ書いては、良い表現が出来ず、そっと保存してます。


 これからも、異世界ってスゲェェェ!!(仮)を宜しくお願いします。 

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