7話 魔法の先生が現れました!!
のんびり、執筆中です
鳥の囀りが聞こえてきた、眠りから覚めたとたん、腰から下が妙に冷たい。
「ふぇ? もしかして、やっちゃった」
寝ぼけている、意識が一気に覚醒して起き上がり。
「何だこれ!?」
おねしょではなく、川の水が洞穴にドンドン浸水して来ている。
急いで、洞穴から出て、外を確認した。
「ですよねー・・・・」
川の近くで、過ごすってこう言う事ですよね・・・。
川は水嵩が増し、流れも速くなっていた。
慌てて剣を取りに戻り、川から離れ。
水の無い生活だけは避けたくて、少し距離を取りながら移動する。
「何か……森や山でやっちゃイケナイ事をやってる気がする」
当然、そういう言った知識が無いので、テレビや本なので、そうなんだぁ~程度の知識だけで、乗り越えるしかない。
「せめて、火が使えれば……魚が食べれるのに……たぶん」
違法漁法だけど、川の岩に重い石をぶつけて取る方法があるらしい。
寝起きで、行き成りの移動は辛いし、空腹で腹が鳴るわで、苛立ちだけが増していく。
「魔力ってどう使うんだよ!!」
ぶつくさ言いながら、魔力について、試行錯誤し始め、いろいろ試した。
指先に、何かが流れるイメージをしたり、指先に火が出るイメージをしたりっと試したが、結果もヒントも掴めなかった。
何だかんだで結構歩いたので、小休止を取る事にし、適当な木に腰掛けた。
「主人公補正が欲しいっすね……」
テンプレ戦闘がしたいとか、そう言うのじゃなくて、スタートダッシュが欲しいっす……行き成りスキルや魔法が使えたりとか? まぁ~そんな感じで欲しかったよ女神様。
空を見上げながら、物語の主人公達を羨ましく思っていた。
深呼吸をして、立ち上がろうとした時、足に蔦が絡まってきた。
「う!?何だ、なんなんだよ!!」
次々に蔦が伸びてきて体に巻きつこうとして来る。
急いで蔦を引き千切ろうとしたが、千切れない、見た目は簡単そうに見えるほど細いのに。
「くぅ!?」
背中にある剣に手を掛けた瞬間、抜かせねーよっと言わんばかりに、五、六本、絡まった。
「ん……んん……!?」
力いっぱい動かしていたはずの力が一気に抜けて行く。
何かを吸い取っている、鳩尾の部分から抜け行く。
何か!?
「もしかして……魔力を……吸い取ってるのか?」
剣は抜けそうに無いし試すしかない。
鳩尾に意識を集中し暖かい物を感じそれを、指先に集め火をイメージする。
左手の人差し指に、弱々しく揺らめく『火』が現れた。
一番近い蔦から、その火を押し当てて行く、最初は弱々しい火だったが、こいつに絞り取られるくらいならと思い、出来るだけの魔力を火に集中して、右腕に縛っている蔦を焼き切っていく。
剣を抜き残りの蔦を全て切っていく。
「は、はは、ははは、まさか魔物に魔力を教わるなんて思ってなかったぜ」
蔦を切られて怒った魔物が、姿を現した、二メートル程の大きさの植物で、でかい蕾に口があった。
「ありがとよ、先生、あんたのおかげで、魔法が使えるようになったぜ!!」
魔法が使える様になった事と危機を脱した事により、テンションがハイになり、恐怖心が麻痺し、魔物に向かって行く。
魔物本体の動きは遅く、蔦だけに集中し、襲って来る蔦を剣で捌きながら、近づき、魔物の蕾めがけ、斜めに力任せに叩き切った。
魔物は、力なく倒れ絶命した。
「魔力を使うって、こういう事なのか、すっげーダルイ」
移動して、少し落ち着くまで、休む事にし。
落ち着いてきたので、忘れないうちに、火を出して見た、どうやら鳩尾の辺りに『魔力の源』があるらしい、何度も出したり消したりを繰り返す。
「さて、収納魔法はどうやって使うのかね~……」
さっきの、戦いで火は出せたが、他が使えない。
どうしても、『説明書』が出したい。
もう1回言うが『説明書』が出したいんだ!!
誰かが言ってた!『情報は武器』だと。
「まさに、その通りです、今普通に生きるための情報が欲しいです」
また、日が落ち始めたので、安全そうな所を探しながら、歩くが!
どうやら、洞窟も洞穴も無いようだ……昨日の事もあるが隠れられる場所が無い、仕方なく川岸のそばにあった岩山の間で過ごす事にする。
今度は火が起こせるから、あの、漁法で魚を取って、串焼きにして食した、決して美味しいとは言えないが空腹を埋めるには助かった……何せあの漁法で十匹も取れてしまったのだから、ちゃんと食べないと、魚に申し訳なかった。
「そういえば、この服ポケットあったんだ、今まで気づかなかった。普段ポケットに手を突っ込んで歩いてる癖があったから、無意識に突っ込んでいたけど異世界の服にもあるんだイメージ無かったわ、あってもジャケットとか良い服にありそうだし……ん!?」
ポケット?イメージ?
行けるかも……しれない。
ポケットに手を突っ込み、魔力を集中して、説明書をイメージする、そして――。
「でたぁぁぁぁぁぁぁ!!説明書!!」
念願のアイテムが現れ、涙が溢れ出した
本当に小説って難しいですね、何度も書いては書き直してますが、上手い表現ができません。早く街に着けると良いですねシュン君。