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異世界ってスゲェェェ!!(仮)  作者: ポチでボッチなポッチポチ
アランの想い人
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54話 101年前の出来事 前編

 フェルニア学園、女子寮のある部屋にエルフ三人が集まり談笑している。


「ネイルとメイルは、卒業したらやっぱり、騎士と宮廷魔導師になるの? 二人とも国から声が掛かってるんでしょ?」

「ドロシーには、言ってなかったけ? 私達は冒険者として、このまま世界を旅するのよ」

「そうなの! 知りたい事とか、調べたい事が沢山あるの」

「聞いてないよ!! 幼馴染でしょ私達!!」


 コンコンとドアをノックする音が聴こえ、返事を待たずにドアが開き。


「お菓子持って来たよ。ネイルちゃん、メイルちゃん」

「待ってたの! ティアナちゃん!!」


 ティアナと呼ばれたヒューマンの女性は、お菓子が入っている紙袋と、ティーセットを持って入って来て、早速お茶を入れ始め。


「メイル! 貴方は、そのガラクタを片付けるまで、お預けよ!」

「ガラクタじゃないの!! 発明品なの!!」

「ネイルの言う通りだよ。私にもガラクタにしか見えないよ」

「私は、そうは思わないけどな? 確かに私にも良く解らないけど? この前、魔道具の造り方を学園長に説明してたでしょ? 何でも汎用性が高いからって理由で」


 メイルは、部屋の半分を埋め尽くしている発明品を、片付ける手を止め。ティアナが言ってた魔道具を、三人に見せる。

「「???」」

「それは何かな? メイルちゃん?」

「これは魔法玉って言うの!!」

「魔法玉?? どんな玉なのかな?」


 ネイルとドロシーは、聞いちゃったか、と額に手を当てた。


「これはね、魔法をこの玉に入れる事によって、一時的にその魔法を保存する事ができるの!」

「魔法を保存? 魔力じゃなくて?」

「そうなの!! 魔法玉の強度内だったら、どんな魔法でも保存が出来て使う時は、魔法玉を相手に向かって投げれば良いの!」

「そうなんだ~。やっぱり凄いねメイルちゃんは!」


 目を輝かせて他の発明品を説明するメイルと、それを楽しそうに聞いてるティアナ。そして、昔から始まると止まらないのを知っている、ネイルとドロシーはお茶を飲みながら、呆れて苦笑いを浮べている。


 一通り語ったメイルは、何時の間にかお茶に加わって、今後の話を四人で報告をしていた。


「そうなんだ、ネイルちゃんとメイルちゃんは、このまま冒険者を続けて、ドロシーちゃんは、ここの教師になるんだ」

「でも、ビックリしたのは、ネイル達よ。学院で十人しか居ないSランク冒険者で、騎士団や宮廷魔導師に声を掛けられているのに、断る何て勿体無いと思ったよ」

「私達には向いてないわ、そんなの」

「そんなの何て言っていいの? 騎士団とかに憧れてる人は山ほどいるんだよ。今の発言で完全に敵に回したよ」

「ドロシーちゃんだって、断って教師になるんじゃない」

「そ、それは……教師が面白そうだったからで……」

「人に教えるのが、得意だもんね、私は知ってるよ。下級生に丁寧に出来る様になるまで教えてたの」

「ドロシーが? 似合わないわね……」

「あーもー言わなくても、私だって解ってるわよ」

「ティアナちゃんは、やっぱり共和国の実家に戻って神官を継ぐの?」

「うん、そうだよ。私の力ってさ、争いを招く原因だし。それに……力の制御が出来ないから、何時来るか解らないんだ……未来視って……ごめんね、しんみりさせちゃって」


 その日は、月が高く昇るまで、学園に入学した日から、卒業を控えた今日までの話しで盛り上がった。 


「じゃあ私、そろそろ部屋にもど――!?」

「ティアナちゃん!?」

「未来が見えた見たいね、ドロシー椅子を!」

「解ってるってば」


 ティアナを椅子に座らせて、未来視が終るのを待った。


 ティアナの未来視が始まると、終るまで無防備になり、その場で座り込んで、近くに居る人の未来を見てしまうらしい。


「「「お帰りティアナ」」」

「……ただいま、迷惑かけ――」

「「「それは駄目」」」

「私達、友達なの。それに、迷惑も何も掛けてないって何時も言ってるの。ただ、座らせて待ってるだけなの」

「「そうそう」」

「ありがとう……それでね、見ちゃったの」

「「「知ってる」」」

「ネイルちゃんとメイルちゃんの未来が」

「「ええ!!」」

「なになに、凄く聞きたい!!」

「ちょっと! ドロシー、何勝手に」

「私も聞きたいの!!」

「メイルまで……仕方ないわね」


 本人達の了解をえて、ティアナは語りだした。


「何時の未来かは解らないけど、ネイルちゃんとメイルちゃんが、黒髪で黒目の黒服の男の子に剣術と魔法を教えてる姿と、邪神と戦ってる姿が見えたんだ。二人ともエルフだから、ヒューマンと違って老け難いから、本当に何時だか解らないけど、ネイルちゃんの剣がサンクションズ(制裁の剣)ソードじゃなかったんだけど、メイルちゃんの方は何も変わって無かったよ」


 ティアナの言う邪神と言う単語は、三人の心に突き刺さった。


「邪神と戦うって如何いう事? まさか! 近々行なわれる世界中の、高ランク冒険者と騎士団を集めて、勇者達と共に邪神を倒す作戦に参加するんじゃ!」


「ドロシー落ち着いて! 私の今使ってる剣はサンクションズソードよ、だから、今回の作戦とは関係ないわ」

「そうなの! それに、黒い男の子に、まだ出合ってないの!」


 ティアナが「不安にさせてごめんね」って言い始める前に、ドロシーの不安を消し。今日は、これでお開きにして、ドロシーとティアナは部屋を出た。


 ネイルとメイルには秘密がある。それは、さっきドロシーが言っていた、邪神討伐の大掛かりな戦いに、自分達が赴く事。今回の邪神は、歴代最強の呼び声が高く、SランクからSSSランクの冒険者を集め戦いに挑み敗れてしまっている。

 邪神を倒すには、その邪神の力の源である名前(マナ)を知れば力を半減させ、戦う事が出来るのだが、今回の邪神はマナが彫られている神殿や遺跡が見付からず。疑わし場所などを虱潰しにしたが、何の手掛かりも無く、多くの学者が匙を投げ出したく成るほどだった。


 その邪神は、神や他の邪神を殺し力を得ている、もう既に三神も手に掛けられてしまい、今ここで倒さないと、世界が終ってしまう。その為に、世界中の騎士と生き残っている高ランク冒険者を集められている。そして、その召集は学生でありながら国中に名前を轟かせつつある、ネイルとメイルにも届いた。

 作戦結構の日は、卒業式の一週間前で、明日には決戦の場に向けて赴かなければならない。


「メイル……」

「解ってるの、姉さん」

 二人は手を握り、覚悟を決め勇気を分け合った。そして、夜が開け学園の門に待機している馬車に向かった。

「「あ!!」」

「私に隠し事は、通じないわよ」

「ドロシー……」

「ごめんなの」

「ネイルちゃん……メイルちゃん」

「ティアナちゃん」

「「「「……」」」」

「生きて帰りなさいよ……本当は私達だって一緒に行きたいんだよ……」

「「ドロシー」」

「私……二人の無事をずっと祈るから……私に出来るのは……それしかないから」

「「ティアナ」」


 二人は、ドロシーとティアナを抱き締めてから、馬車に乗った。


「生きて帰りなさいよ……生きて……うう……」


 ドロシーは、力なく倒れその場で泣きじゃくり。ティアナは自分もドロシーの様に泣きたいが、一番辛いのは戦いに赴いた、二人なのだからと、気丈に振舞ってドロシーを励ました。


 作戦結構の前日。数える事も出来ない程の種族が集まり、歴史上類を見ない作戦を前に、みんな不安でいっぱいだった。些細な事で喧嘩をする者、逃げ出す者、体調を崩す者などで、混乱しいるばかりか。未だ作戦は伝えられていない。その理由は、誰が指揮を執るのかで、国で揉めているのだ、それに数少ないSSSランクの生き残り冒険者も加わり収集がつかなく成っている。

 その空気が回りに伝染して行き各自で如何動くべきか、討論し始めた。殆どの者が、一度戦闘を経験したSSSランク冒険者にするべきだと言うが、国の軍団長は敗戦した者の意見は役にたたんと突っ撥ね。押し問答が続いて行き、何も決まらず無駄に時間だけが過ぎていった。この押し問答は、この作戦を結構の準備段階で、邪神がこの地に現れる情報を掴んでから、ずっと続き、今日の今日まで、帝国とフェルニアそして、SSS冒険者の三人で繰り広げていた。

 連邦と共和国の双方は、参加せずただ見守っている。双方が参加すれば場はもっと荒れるのが明白となり。双方の御蔭で今があると言って過言ではない。


 結局意見は纏まらず、冒険者は冒険者、国は国で別れてしまった。


 冒険者の作戦は、魔導師は得意な属性で別れ、火、水、土、風で一班として作り、光と闇は、希少種の為、分ける事が出来ない為できる基本属性の班で分けられ。剣士などの近接戦闘系の冒険者は、魔導師の護衛部隊と邪神と直接対決する実行部隊に分かれ。指揮官が言うには、邪神には使い間が居て、その使い魔が、殆どの魔導師を倒したとの事だ。邪神自信は魔法らしい魔法は使わないが、使う武器に属性効果が有り、その斬撃や衝撃が飛ぶんだそうだ。

 殆どの者は斬撃が飛ぶと聞いて、「嘘だ」とか、「有り得ない」と言ったが、生き証人であるSSSランクが真剣に伝えた為、みんな押し黙り。綿密な打ち合わせと、それぞれの動きを確認しあい。作戦結構まで、まった。


 各国の騎士達と御互いの邪魔にならぬよう、釘を刺す為に、それぞれの代表が落ち合い打ち合わせをしに顔を合わせた。帝国の紋章が入っている鎧に身を包んでいる、筋肉隆々の男と、冒険者の代表である、黒いドラゴンの鎧に身を包んだ男が、睨み合い。


「冒険者風情が出しゃばるなよ! 品格も無い卑しい欲望の亡者共め!!」

「なんだと! 都合の悪い仕事を俺らに押し付ける、帝国がよく言えるなあああ!! 始める前に殺るぞてめええええ!!」

「双方とも落ち着け!! 我らの敵は、一つのはずだ!!」

「「うるせええええ! 無能は黙ってろ!!」」

「なんだとおおお!!」


 フェルニアの紋章を鎧入れている男が、止めに入るも、ミイラ取りがミイラに成ってしまい、いがみ合いがヒートアップしてまった。


「本当に、このままじゃ不味いですね、マードック殿」


 共和国の紋章が入った鎧を着ている優男が、連邦の鎧に身を包んでいる、最年長の男に語りかけた。


「ああ、パルス殿。我々はやはり、この帝国、冒険者、フェルニアの三カ国の面倒を見る事になりそうですな」

「仕方あるまい、徒党を組む事が少ない連中ですから、それだけ力に自信があるのでしょう」

「それにしても、今回の事は、天使族に打診はしたんですが……何の連絡もありませんでしたね」

「パルス殿、天使族が一番の被害が出てますからな」

「そうですね……」

「さて!! そろそろ宜しいか!!?? 三人とも」

「「「はあ……はあ……はあ、ああ」」」


 各々の罵り合いが一通り終わった頃合で、マードックが止めて、それぞれの動きを確認しあった。


「た、たいへんでえええええええええす!! 邪神が、邪神が」


 帝国騎士の鎧を身に包んでる、一人の若い男が、走って叫んでいる。


「如何した!!」

「じゃ……じゃ……邪神がここに」


 その男は、帝国兵士としての作法も無く、話しかけて来るが、余程の事であっても、誰もが何処と無く染み込んでいる物だ。それを見た、帝国の軍団長は不振に思い、その顔を見るが!


「俺の軍に貴様の様な騎士は居ない!! 貴様何者だ!!」


 走って来た男の鎧が身体から剥がれ落ち。


「だから言ってるじゃないですか。邪神がここにってええええええええええ!」

「ぬあ……」


 鎧を脱いだ男は、黒髪の美少年の姿を現した。恐怖と死を感じさせる空気を醸し出し、魔力と闘気に溢れる青い狼達を、召喚した。







「メイル! 様子が変ね?」

「何か在ったのかもなの!」


 「「!!」」


 何時の間にか、前方から悲鳴が聞こえ始めた……作戦結構予定の十時間前の出来事だ!

 うん、参った。自分の知識の無さが……。

 

 そんな、私の作品、異世界ってスゲェェェ!!(仮)を宜しくお願いします。

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