3話 NOと言いたかった
難しいですね・・・
さっきから心を抉られて疲れたよ。正直バイト明け出し寝たい。
「貴方を傷つける積もりは無かったのですが、人と会話するのは、久しぶりで…失礼しました」
彼女は、頭を下げ謝ってくれた。
頭を上げ、背中から白い翼が開いた。
「私は、自由と成長の女神です」
自由と成長の女神様か。女神様って羽生えてるんだ。
羽も綺麗だな、すんげー触りたい。
「で? その女神様が、可能性云々で呼んだ、俺……いえ、僕に何の用でしょう?」
成長させるためとか可哀想とかそんな理由じゃないんだろう、そんな気まぐれや、哀れみだけで神様は何もしないはず、してくれるんだったら、戦争も貧困もないからね。
「実は……私の名を探して出して来て欲しいのです」
女神様から笑顔が消え、悲しい顔を見せた。
ちょ、反則だろ!! その顔、美人の笑顔もズルイけど、女性の困った顔とかそう言うのに抵抗ないんだよ俺……嫌だと言えない自分が悲しい。
これでは日本人のNOと言えないスキルが発動してしまう。
「私の世界では、崇められればられる程、力を強め、信仰を失えば力が弱まってしまうのです」
真剣な眼差しで説明をしてきた。
「えっと……力を失うと……どうなってしまうんですか?」
死ぬとか? そう言うんだろうけど一応聞いてみる。
「私にも解りません、邪神になるか、消滅するのかも解りません、世界に影響は少なからず出るとだけしか……」
ん~勇者にやらせればいいんじゃね? って思ったし!! そう思った人、挙手して。
「女神様? そういう事は勇者様にお任せすればいいのでは?」
誰でも思うはず。
「勇者には勇者の役目があります……魔王を倒したりと……それに他の神達の恩恵を与えられてるので、私の声が届きません、一人に付き一神しか声が届きませんので……」
他にも神様がいるんだ……皆、美男美女なんだろうなきっと。
「あの。他の神様に、私の名前を教えてくださいって聞けば良いのでは?」
とりあえず当たり前の事を聞いてた
「それでは意味を成さないのです、人が神の名を呼んでこそ、意味があるのです、他の神から人へと伝え聞いても意味をなしません」
本とかそう言う歴史書を漁れば良いのかね?
「世界の何処かにある、私を祭っている神殿を見つけて欲しいのです。そこに私のマナである名前が彫ってあるはずなんです」
おおう!? 難易度が一気にましたぜ☆
「また、一応聞きますが……歴史書とかそう言うのに記載されているのでは?」
「千年以上前には存在していましたが……人と亜人の戦争で……灰になってしまいました……」
おーい何やってんだよ!! 自分たちの神様をくっだらない理由で貶めてるし……しかもこんな美人泣かせるなんて……
俺の世界の神様は実際いるんだったら、どんなんだろう……マジで美男美女だったら信仰するし……いやさせて頂きます
「よく千年も耐えられたね……もっと前に何とかなったんじゃないの?」
「少数ですが長寿族のエルフの方が何とか祭ってくれていたのですが……二百年ほど前に魔物に襲われてしまい……」
え……泣いてるよ……どうしよ地雷踏んじゃったよ。
「ご、ごごめんなさい泣かないで下さいお願いします」
慰めの言葉とか思い使いので、必死に頭を下げ謝罪をした。
「えっと、千年以上前とか、エルフさんとか色んな人が祭ってたとしても……古代文字とか、異世界文字とか読めないと思うんだけど? その辺大丈夫ですか?」
あ~行くわ……俺行くしか無いわ……今度から美人には気をつけよう……。
「はい、大丈夫です、その辺はバッチリです、その辺は私の力で読み書き出来るようにして置きますので」
おお!! 一発逆転で満面の笑みに変わった。
俺は異世界に逝くけどね……
「あの……私の名をマナを探しに行ってくれますか?」
ええ~~ここで確認かよ……ガチで天然最強女神なの……計算でも凄いけど……
「はい……行きます……」
もう無理だ、真っ白だよ……ひていできないよ。
絶対魔物とか……悪人さんに逝かされるよ……。
「それでは、貴方の魂をこの世界に定着注せるので、少し待って下さいね」
と、女神様は嬉しそうに手をこちらに翳しながら、作業をしていた。
なんか……抱きしめて頭を撫でたくなって来た。
辛かったね……よく耐えたねっとか在り来たりだけど……そんな言葉を言いたく成るほどの感情が襲ってきた。
「はい、出来ました、これが貴方のこの世界でのステータスです!!」
どれどれ、ウィンドウぽい物が、俺の前に現れた……女神様なんだしこう言うの出来て当然だよね……そこには
シュンスケ・クレナイ
15歳
剣術1 体術1
魔法適性 雷(笑)
っと書かれていた
な……に……これ
どうしよ・・・スタートしたばかりなのに、挫けそう