29話 軽率
のんびり、ゆっくり執筆中
「ふは~あ、んん~ん、ふぅ~」
今日は、窓から差し込む朝日の光で、清々しく起きれた。
昨日は、ステータス確認する前に、依頼に出ちゃったけど、今日は確認してから依頼に行こう! ネイルさんにも言われたしね、豆に見過ぎて気にするのは良く無いが、見なさ過ぎるのも良く無いって!
シュン
人間/男/15歳
剣術2 体術5
隠蔽 迷子回避 危険察知 隠密
適性魔法 雷1 風2
使用可能魔法
魔法(火、水、土、風)
魔法
暗視(闇)、罠解除(闇)、発光(光)、収納魔法(時空)
ん? 体術が飛躍的に変化してる!! 体術がめっちゃ伸びて5になってる!!
何故だ!? 剣術には変化が無い でも、風魔法が適正に加わったよ。
解ってるのは、きっと、この2つの成長って、ネイルさんとメイルさんの御蔭だ。
道具の確認もしないと。
ポーチと、ポーションと、臭い遮断袋と、解毒剤っと、こんなもんかな?、後は、お弁当を貰って準備オッケーかな。
お弁当を貰いに、食堂のカウンターに行き、洗い物をしているカチュアを見つけた。
「ねぇ、カチュア」
「今日も、ギルドに行くの?」
「う、うん・・・え!?」
突然、無造作に、葉っぱで包まれた物を、カウンターの上に置かれた!!
「お弁当よ、お弁当!」
カチュアは、 お弁当を置いて、作業に戻って行ってしまった。お礼を言うと、軽く手を上げて返事を返してくれた。
お弁当をポーチに入れて、真っ直ぐギルドに向かったんだが・・・そこには!?
フェイミィと、手紙を届ける時に担当してくれた、受付の女性が待っていた!!
「シュン君・・・・」
「来たわね。ギルドマスターが呼んでるわ」
「はい・・・」
あれですかね・・・登録の時は何時でも来い、って言う厚意を無視して、登録しちゃったから? ・・・だよね。
フェイミィは、良いクエスト無いか探しとくねって言って、待っててくれるみたい。俺は、案内され、また、書類とゴミが散乱してる部屋に案内され・・・・あれ!? 部屋が綺麗だ!!
「おう、呼び出して悪かったね? ああ、部屋が綺麗に片付いてて驚いたか? この間の書類は全て、アーレンの件での書類だったんだ」
ギルドマスターは、座りなっと、手で促した。
「昨日、ギルド登録したんだってな」
「は、はい・・・すみません」
「ん? なぜ謝るんだ?」
「登録する時は、来いと言われたのに、その厚意を・・・」
「ああ、その事は別に気にしていない。だが、何故Dランクでは無く、Fランクで登録したんだ?」
俺は、ギルドの入り口で、震えて入れなかった時に、フェイミィに出会って、その場の流れで登録した事を説明し、彼女とパーティーを組む事に成った事まで話した。
「なるほどな。俺が呼び出したのは、アーレンの事だ! お前の報告に合った通り、アランを埋葬してあった墓の場所も、戦闘の痕跡も確認した、街も確かに朽ちていた。詳細については、専門の調査員を派遣して、その報告を待つだけの形になった訳だが。お前はどうする? 最初に会った時は腑抜けて居たが、今なら大丈夫だろう。Dランク冒険者として、仕事をこなして見る気は無いか?」
確かに最初は・・・いや今でも、腑抜けて居るけど・・・1、2回しか会ってない相手に、面と向かって言われると、何か刺さるな!
「フェイミィに、Eランクに上がるまで、面倒見てくれるって言うし、急いで成ってもって感じですかね?」
「実はな、アーレンの事件で我がギルドは、人員不足なんだ、特に中堅クラスがな」
ギルドマスターが言うには、ランディールの収入源の多くは、クルワルの森とドルデ荒野のクエストだそうだ! アーレンの事件でクルワルの森へ入れなくなった事により、D、Cランクの冒険者が、ドルデ荒野に近い別のギルドに根城を移した事で、顧客まで、減ったそうだ!
問題はそれだけではなく、基本ギルドが建てられる条件は、何時でも緊急時に増援か救援が行なえる様に一定の距離で建てられているが、今の現状では、D、Cランクの人数が大きく下回って、増援と救援は出来ないそうだ。
どうやら俺に、Dランクのクエストをやって、離れてしまった、依頼主の信用と信頼の回復と、ギルドメンバーを、呼び戻す為に働いて貰いたい、と言う事だ!
勿論、俺1人が、無作為にクエストを受けても効果が無いので、指定された依頼を受ける事になる。唯一、ランディールに残ってくれてる、少数の中堅クラスの方にも、依頼を受けて貰うそうだが、不安が残る者も居るので、上手くバランスを取る為に、何人かに指定依頼を出すそうだ!
フェイミィは、確かDランクに成りたがってたな・・・訊いて見るか! ちゃんとした理由を付ければ、Eランクでも、受けれるだろう。
「すみません、受けても良いんですが、ちょっとしたお願いを、聞いて頂けませんか?」
「願い? 聞いてから判断してやる」
「俺は、この街に来たばかりで細かい場所や魔物に付いての、情報量が少ないので、Eランクから助手を付けて貰いたいのですが、ダメでしょうか? 出来れば、フェイミィを付けて貰えると嬉しいのですが?」
「指名した理由は、何と無く分るがー」
「能力的な問題はありません、彼女には良い話しでしょう。彼女達が抱えてる問題も一緒に解決出来ので、双方に損は無いかと」
今まで、黙っていた、マルチナが口を開いた。
「ふむ、マルチナが言うなら、問題はなさそうだな。その願いを聞き入れよう」
俺は、Dランクカードに変更してもらう為、今のFランクカードをマルチナさんに渡した。出来るまで時間が掛かる為、ギルドマスターから、今後の依頼内容に付いて話を聞かされた。最初はクルワルの森で取れる、『鎮静花とコールディ草』の採取を中心に引き受けて欲しいそうだ。
どうやら、俺にとっての魔法の先生とは、素敵な縁が結ばれてるのかね・・・
一通り話が終わり、Dランクのギルドカードの発行が終る頃合だろうっと言われ、1階に降りた。マルチナさんと、フェイミィが話しをしている。助手の件に付いての話なのは間違い無いのだろうが、フェイミィの様子が変だ! いつもは笑顔で可愛かったのだが、焦燥感に駆られている様子で、それをマルチナさんが宥めていた。俺に気付いたマルチナさんが、手招きして呼んできた!
「ギルドカード出来ましたか?」
俺は、何を言えば良いのか分からなかった・・・
「出来てますよ。『指定クエストを受ける』際は、担当職員を決めて下さい。情報整理が必要になってきますので、お願いします」
ふむ、担当職員ね・・・昨日なったばっかりだし・・・誰でもいいんだけど。フェイミィに訊こうと思ったんだけど、下を向いてて声を掛け難かった。カードを受け取りマルチナさんに相談した。
「すいません、担当職員を決めてって言われても、ここの職員の人、誰も知らないので・・・」
「解りました、私は情報を纏め指定依頼を出す側なので、担当職員には成れないので、私の方で適任者を探しときます、これから、書類を作るので指定依頼を受けるのでしたら、一緒に作って担当職員に渡しますが?」
「受けます!!」
「フェイミィ! 貴女は助手です!! 依頼を引き受けるのは、シュンさんで合って貴女ではありません!! このままでは、助手の件は無かった事にせざるを得ませんね」
尚も、引き下がろうとせず、俺を睨んで来た!
やばいな・・・フェイミィが冷静じゃない・・・相談もなしで、勝手に決めようとしてる・・・これは、命に関わる、俺も経験した事だ! 考えなしで邪神に立ち向かって、ネイルさんに助けて貰って、今の命があるように、フェイミィも同じ様にデザートライオンとマジックフラワーに立ち向かって行ってしまう・・・果たして俺に、ネイルさんの様に上手く助けられるか分からない・・・迂闊だった、マジックフラワーなら何度も戦ってるから、大丈夫だろうが・・・デザートライオンは戦った事が無いから助ける事が出来るか不安が残る・・・ここは、嫌われてでも、言うしか無い。ごめん、フェイミィ!
「マルチナさん! フェイミィの助手の件は無かった事にしてくれ」
「シュン!? 私は如何しても、やらないと行けない事があるの!! 実力だって、Dランクに引けを取らないわ! 私を連れて行きなさい!!」
熱くなり過ぎて、錯乱し胸倉を掴んで強要してきた!
「そうですか、解りました、他の助手を用意しますか?」
「いえ、クルワルの森は大丈夫なので、ドルデ荒野に行く時に、必要に成るかも知れませんが、情報だけで済むのなら、1人で行きます! 依頼は受けます、コールディ草の採取をしてきます」
「解りました。フェイミィ分かりましたね・・・」
フェイミィの事をマルチナに任せて俺は、フェイミィの顔を見ずに真っ直ぐギルドを出た・・・宿屋に一旦帰り、数日戻らないと伝え門に向かった。クルワルの森まで行くと伝え、カードを呈示して馬車を借り、馬車の動かし方を教わり少し練習してから、クルワルの森に向かった。
俺の軽はずみな発言で、せっかく仲良くなれたと思ったフェイミィとの関係を壊してしまった。
皆様が、目を通して下さって居る限り・・・・最後まで話しを書いて行きたいと思います。
物語の完結までの、大体の流れは、決まりました・・・長い話になりますが!
まだまだ、自分の都合上、次話も少し空けてからに成りそうです。携帯でチマチマ打ちながら、進めてるのですが・・・
これからも、異世界ってスゲェェェ(仮)!!を宜しくお願いします




