27話 この料理は!? あれじゃないか!!
ゆっくり執筆中です。お話しも、ゆっくり進みます。
昨日、防具を買ったし、ちょっと外に出て実践で試すか、それとも、まだ行ってない、街の反対側に行くか悩むな~。取り合えず、朝食が先かな。
何時も通りカチュアが、配膳してくれた。
「シュン、今日はどうするの? ギルドには・・・まだ行く気には、なれない見たいね・・・」
「・・・本当・・・情けないな・・・俺」
ギルドの近くまで行くと、ネイルさんの事を深く思い出して、涙が出てくるんだ・・・
「別に、いいんじゃない? 今は情けなくても」
「え!?」
「それだけ、大切な人達だって事じゃない。でも何時までも、情けない姿を見せてると、その人たちが安らかに眠れないわよ」
「ああ・・・そう・・・だね」
「無責任な言い方になるけど、時間掛けて、ゆっくり持ち直せば良いと思うわ」
「ありがと」
何か、街の外に出る気が失せたので、街を散策する事にした。
今日は、店の数が少なそうな反対側に行ってみた。
「へぇ~、反対側は店が少ないんだ、売ってるのは、戦闘や旅に必要なさそうな物が、売ってるんだ」
徘徊してた時は、何処を歩いてるのか解らなくて、反対側に来たけど、その時は街をゆっくり見る余裕が無かった。
奥様方が、井戸端会議するのは、何処の世界も一緒なんだね。今は、どうやら勇者の噂が、タイムリーな話題らしいが、宿屋の食堂で聞いた噂とは、違った。勇者イケメン説? っと言うか奥様方の願望が多かったかな?
ボロボロの家が立ち並ぶ場所まで来て、これって物が無かったので、大通りまで戻った。
大通りを、ぶらついてると、エプロンネコ亭を見つけた、クーネさんが、あっちこっちに在るって言ってたね。お昼頃だし、丁度良いから食べて行く事にした。
「いらっしゃいませ~」
やっぱり、クーネさんと同じ、ネコ耳の獣人さんが多い、お店なんだ!
「こちらの席が空いてますよ~」
語尾が伸びるのは、お店の? 獣人さんの? 特徴なのかな? クーネさんだけかと思ってたよ。
「すみません、お勧めは何ですか?」
「お勧めはね~、お魚とか芋を揚げた~キャットフィッシュ定職がお勧めだよ~」
クーネさんより、伸びてたよ、このネコ耳さん。
「それを、1つ下さい」
「は~い、キャットフィッシュ定職が~1つですね~」
っと厨房まで、語尾伸び店員さんが戻った。
エプロンネコ亭って、人気があるんだね、かなりのお客さんが入ってるよ。そして、そろそろ飽きそうな位、勇者の噂が、引っ切り無しに、飛び交ってた。どれも、同じ様な話しばかりだ。
勇者ドラゴンを倒したとか、女性を毎晩、部屋に呼んで、姫様に迷惑掛けてるとか、勇者の作る料理は美味しいって言うのもあったな、どれが、どの勇者の話しか判らないけどね。
「・・・まぁ、俺とはこの先、接点なんて無いと思うし、どうでも良いけどね」
勇者達が何をするか、分からないけど、目的は違うから、会う事は無いだろう。と思いつつ、良い暇つぶしにはなった。
「お待たせしました~。キャットフィッシュ定職で~す」
「ありがと」
こ!? これは!! 『フィッシュでアンドなチップス』じゃないか!! 残念な事に・・・味付けが塩しか無い事だな・・・うん・・・残念だ。タルタルソースとか、ケチャップとか欲しかった・・・・向こうだと調味料がテーブルの上に沢山あって、客が自分の好みの味に、味付けして食べるんだけどね。
え? 味? 味ね・・・うん・・・美味しいよ・・・物足りないけど・・・塩味だけじゃね・・・せめて柑橘系のレモンとか欲しい。
「キャットフィッシュ定職は~、エプロンネコ亭の定番メニューになってるから〜、他の街に行った時も宜しくね~」
・・・美味しいけど、今度食べる時は、調味料を調達してから来よう。そう誓い、人混みの中に戻ってた。
ただ、ぶらりと歩いてる訳じゃないんだよね。実はさっきから、本屋が全く見当たらないんだよね。
実は世間話とか聞いてても、世界の名前や王都の名前すら分からないんだよね。その中で、一番知りたいのは、神様絡みの情報が一番欲しい。女神様の事は載って無くても、どんな神が居るとか、そう言う一般常識が欲しかった。
カチュアに店が在るかだけでも、訊けば良かったな・・・一般常識を訊いて、頭大丈夫? 的な発言だけは避けたいし・・・記憶喪失とかは、ちょっと苦しい言い訳になりそうだし、異世界人ですって言うのも、避けたい。勇者の様に噂の中心には成りたくない。
さて、本屋が見当たらないし、如何したものか。街の門まで、歩いたけど、本屋が一軒も見付からなかった。
「お願いします、クルワルの森まで、行く許可を下さい! お願いします! お願いします!!」
「駄目だ!! アーレンの事は、この街に住む者なら、知ってるだろう。許可は出来ない」
「母さんを治す薬が、クルワルの森にしか、無いんだ・・・早くしないと・・・母さんが・・・母さんが」
ネコ耳の獣人の青年が、門番さんに、お願いしてるよ、クルワルの森に行きたいって。昨日の子供も、そうだけど、母親が病気になる、伝染病でもあるの? 昨日の子供は、俺と同じヒューマンだったし。
「グエン! 駄目よ! 貴方が行っても無理よ! クルワルの森は危険なのよ!」
俺の後ろから、エルフの女の子が走って来て、ネコ耳の青年を止めに行った。
「危険だろうが、何だろうが行かないと、母さんが助からないじゃないか!!」
「クルワルの森に行って、マジックフラワーの『鎮静花』を手に入れて、『ドルデ荒野』に生息してる、『デザートライオンの苔』をどうやって取って来るの!?」
デザートライオン何それ? 美味しそう・・・分かってます、砂漠って意味ですよね・・・食後のデザートとスペルが似てるし・・・・難しいよね。
「姉ちゃん冒険者何でしょ! 取りに行こうよ! 俺も冒険者になるから・・・」
「駄目よ、ドルデ荒野のデザートライオンを倒しに行くのに、Dランクじゃないと受けれないのよ」
「依頼じゃなくても良いじゃないか」
「依頼としてじゃなくても、Dランクじゃないと、馬車が借りれないのよ! 歩いて行くと、片道7日もかかるのよ、それに私は、まだEランクなの・・・」
「そうだ! 姉ちゃんこの前、パーティー組めば、行けるかもって言ってたじゃん、姉ちゃん仲間が居るんだし行けないの?」
「ごめんね、人数が足りなくて、行けないのよ・・・」
騒ぎを聞きつけて、野次馬が集まって来た、俺は野次馬の群れに、あれよあれよと、後ろ側まで、追いやられた。
このまま居てもしょうがないし、宿に帰りますか・・・お目当ての本屋が無かったし。
夕食の時間まで、メイルさんの直筆の手帳を読んだり、宿屋の裏スペースで、剣を振ったりして、修行とは呼べないが、体を動かしていた。時折、邪神を思い出し、あの時出来なかった、返し業を練習していた。
夕食の時間になり、食堂に向かい席に付いた。
「なぁ、カチュア? ドルデ荒野の、デザートライオンって強いの?」
「ぇ!? シュン、ギルドに行ったの?」
「いや、今日さ、門の前で、揉め事があってさ。その中の会話で、ドルデ荒野とデザートライオンが出たんだよ」
「へぇ~、シュンもその会話聞いてたんだ」
「も? ってどう言う事? カチュアも聞いてたの?」
「そうよ、今日は、宿で出してる料理の食材を卸しに、隣村から商人が来る日だったのよ。それで行って見ればって感じよ、でも変ね? その時シュンを見てないわよ?」
「俺は最初から居たよ、居たんだけど、後から来た野次馬に、後ろの方まで追いやられたんだよ」
カチュアが、親父さんに呼ばれて、厨房に戻る時。
「デザートライオンの肉、楽しみにしてるから、宜しくね!!」
「ぇ? 何のこと? 俺、強いのか訊いたんだけど?」
「シュンなら、勝てるでしょ。グリーンウルフを沢山狩れるんだから」
「俺、そんなに倒したっけ?」
確かにそこそこ倒したけど、カチュアの目の前で、倒した記憶が無いんだけどな。
「クルワルの森を抜ける時、素早く20匹位、狩ってたわ」
そうだっけ? 覚えてないや。
部屋に戻った。あ! 本屋の事、訊くの忘れた、明日で、いいっか。
明日は、ギルドに行こう、何か行ける気がする。無理そうだったら、カチュアに本屋の事、訊いて行けば良いよね。
「本当・・・俺って情けない」
明かりを消して、天井に向かって、呟いた。
本当に多くの方に、読んで頂けて嬉しいです。
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これからも、異世界ってスゲェェェ!!(仮)を宜しくお願いします。




