15話 不穏な空気
ゆっくり、執筆中
朝、目を覚ますと、ベッドに寝ていた。
部屋中、何処を見ても、昨夜の影と思われる痕跡が、何処にもなかった。
「夢? だったのかな・・・・妙にリアルな夢だったな・・・」
俺は、食堂に行き、何時も通りカチュアが運んでくれる料理を食べる。
「なぁ、カチュア? 昨日、怪しい人とか見なかった?」
「シュンどうしたの?そんな人居ないわよ。何かあったの?」
「そう・・・それなら・・なんでもない」
「ふぅ~ん、変なの」
食事を終え、鍵を爺さんに、預け出てった。
ギルドに行く前に、メイルさんの所へ行こう。
鎮静花を使った、マジックポーションが出来るから、って言われていたし。
「メイルさん、マジックポーション、貰いに来ました」
「うん、出来てるよ。今、持ってくるね」
メイルさんが、マジックポーションを持って来て、渡して来てくれた。
「メイルさん? 如何したのその手?」
メイルさんは、左手を、火傷していた。
「調合中に、ちょっとね」
メイルさんは、苦笑いをして、傷を撫でて見せた。
「傷が残らないと良いですね」
「そうなの・・・シュン君に、お願いがあるの、クルワルの森に生えてる、火傷に効く『コールディ草』を取ってきて欲しいの」
「そんな、草あったけ?クルワルの森には、何度も入ってるけど・・・見たこと無いよ?」
説明書に載って知ってたけど、一度も見た事・・・・ないんだよね、レアな草なのかな?
「コールディ草は、アーレンから見て、クルワルの森の反対側に、生息してるはずよ」
メイルさんが、調合集から、コールディ草の絵が書いてあるページを開き、俺に見せてくれた。
「ああ、分かった、この水色の花で良いんだよね?」
「ええ、お願い。」
間違いない事を確認して、
俺はギルドに向かい、個人依頼をしてくると伝え、クルワルの森へ行った。
クルワルの森へ行くまでは、安全なんだよな、これって無いほどにね。
「反対側って事は・・・真っ直ぐ行けば良いんだよな・・・・」
何度も、入ってるとは言え、迷子にならない様に、近場を散策していたから、
奥の方へ行くのは、今回が初めてである。
「あれ? まただ、変だな真っ直ぐ、歩いてるだけなのに、もと来た道に戻ってる・・・・」
何度も、歩いてるのだが、先に行けない・・・
迷子回避スキルを発動させ、目を閉じて、開いた、
自分が今まで歩いた道に足跡が現れ、光って教えてくれた。
「何だこりゃ!?」
足跡は、ある地点で、回れ右して、引き返しているのだ。
「ん・・・・こ・・の・・やろう!!」
迷子回避スキルを使いながら歩き、強い力で引き返そうとする体を、
力任せに無理やり足を動かして、振り切った。
何だったんだ、あれ?・・・・・は!?もしかて、結界壊しちゃった?
魔物が来ないように? とか、盗賊が来ないように? みたいな感じの・・・・だったらどうしよ。
「アランさんに・・・やっぱ・・・メイルさんに、相談しよ・・・」
アランさんには、クルワルの森に行くなと約束した事を、思い出し、
この件について相談する相手は、ネイルさんとメイルさんにした。
無事にコールディ草を採取する事が出来た。
来た道を戻りながら、
今まで、見かけ無かった物を見つけ、採取しながら戻った。
さっきの地点にまで、戻った時。
「!?・・・う・・・誰だ!!」
今度は、危険察知スキルが発動して、振り返ると、ナイフが3本飛んできた。
何とか、避けたが腕と足に掠った。
俺は、剣を抜き構え、飛んで来た方へ叫んだ!
木の裏側から、1人の不審者が、剣を抜きこっちへ、突っ込んできた。
布で顔を覆って、顔を隠し、黒い外套で体を隠しているので、男か女かも分からなかった。
「ぐ!・・・くぅ・・・」
相手の動きは、早くて剣先が全く見えず、危険察知スキルに頼り、避けてはいるが、
薄皮一枚ずつ、剝がされて行くように掠って血が滲み出てきた。
「っぐ!・・・こ・・の!!」
左手でスタンを放とうにも、相手は早く、簡単に避けられた。
相手の剣が俺を捕らえそうになった、その時!!
ビュンっと、風の刃が、相手の剣に当たり、剣が弾け飛んだ。
俺は、隙が出来た瞬間に、渾身の一撃を振ったが、相手は後ろに下がって、華麗に避けた・・・・・が、
かろうじて、俺の攻撃が届いた。
その、攻撃は相手の右手の甲を斬った。
不審者は、そのまま姿を消した。
「あいつ・・・・・・確かに・・・斬ったはずなんだ・・・」
剣を収め、ポーションで、傷を癒し、斬った感触が残る右手を見た。
は!?
俺を助けてくれた人は、誰なんだ!?
斬られそうになった時に、風の攻撃魔法で助けてくれた人。
辺りを急いで見回したが、誰も居なかった。
俺は、ギルドに戻り、買取をお願いしにネイルさんの所へ行った。
「シュン君、お帰りなさい、買取だよね? ちょっと待ってね」
「はい、お願いします」
「お待たせ、シュン君、買取って欲しい素材だして」
「はい、グリーンウルフの毛皮を5枚、お願いします」
「はい、調べるから、待ってね」
「はい・・・・ぇ!?」
ネイルさんの手を見て驚いてしまった。
「どうしたの? シュン君」
「どうしたんですか? その右手」
右手に切傷があった。俺が斬った所と場所が一致してる。
「ちょっと仕事でね・・・・・はい! 銀貨4枚」
「はい・・・・ありがとうございます」
俺は、お金を受け取り、逃げるように、メイルさんの所へ行った。
「メイルさ~ん、コールディ草を取ってきたよ」
魔道具屋に入って、奥にいるメイルさんを呼んだ。
・・・・・。
返事が無く、無用心だなって思った時、ボーンって音が聞こえ、中に入ってた。
「メイルさん!!大丈夫?」
「あっ!? シュン君・・・大丈夫だよ・・・・!?」
メイルさんは、右手を隠した、朝は左手に火傷してたよね?
「また、ケガしたの?」
「平気だよ・・・これくらい・・・わるいんだけど・・・明日また、来てくれるかな?」
「う・・・うん、採取したの置いてくから、お金はいつでもいいから・・・」
何か・・・手当てするよって言える雰囲気じゃなかった。
服が、駄目になちゃったな・・・サラさんの所へ行くか。
「あれ? ここだよね? サラさんの服屋?」
今まで、何回か行った場所なんだけど・・・そこは空き家になっていた・・・・。
もう、何が何だか・・・・解らなくなってきた。
服屋を探してる時、視線を感じて、後ろを振り向くが、誰も怪しい人はいなかった。
ビクビクしながら歩いてると後ろからトントンっと肩を叩かれた。
「うわぁぁぁ!!」
「きゃあぁぁ!!」
相手が俺の悲鳴に驚いた。
「びっくりした! ネイルさんか。」
「びっくりしたのは、こっちの方よ。急に肩を叩いたのは、悪かったけど・・・」
「ネイルさん・・・・どうして、ここに?」
「買い物よ、買い物。」
っと言って、食材の入った袋を持ち上げて、見せてくれた。
「ねぇ、シュン君、今日なんだか元気がない、みたいだけど、どうしたの?」
「え・・・そんな事ないですよ?」
「ふふ、嘘が下手ね、私、明日休みだし、メイルも一緒に、
3人で、気晴らしに買い物に行かない?っね?」
っと、ネイルさんに、見つめられた。
「・・・・・はい・・・」
3人・・・ネイルさんとメイルさんと・・・デート? 買い物に行く事になった。
「じゃあ、シュン君、家に来てね、時間は何時でも良いから」
っと言い残してネイルさんは、行ってしまった。
宿屋に帰って、カチュアの、ウルフ料理を食べて。
明日のデート? でドキドキしながら、頑張って寝付いた。
イメージが、あるのに表現が出来なくて、迷いに迷って執筆してます。
初めての街も、折り返し地点に来ました、フラグを、ばら撒きすぎたり、したのでは無いのか?とか不安に、なってきました。勘の鋭い人や、沢山読んでる人には、在り来たりに感じてしまうのでは?と思ってしまう程です。
皆様方、これからも、宜しくお願いします。