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吟遊詩人と。

掲載日:2012/08/26

「」の中は曲名。


♪(音符)は演奏中…。

―場所はある王国の、ある小さな城下町の、大広場、そこに一人の青年が居ました―




やぁ、こんにちは。いや、こんばんは?または、おはよう、かな。


まぁ、いいや。

ねぇ、ちょっと寄って行かない?

君の好きな曲やお話を聞かせてあげるからさぁ!


え?私かい?


私は各地を旅してまわっている、ただのしがない吟遊詩人さ。


・・・で、どうだい?聞いてくかい?


聞いてくれる?

よし!そうこなくっちゃ!


何が聞きたい?何でもいいよ。


・・・・え、ボカロ?


「なに、できないの?」だって?


・・・いや、できるよ。できるけど・・・。

また、(しょ)(ぱな)からマニアックなとこ行ったねェ~。


ん?いや、こっちの話。じゃ、聞いてください。


「―――――」


♪~~~~~~~~~~♪~~~~~~~~~~~♪~~~~~~



御清聴(ごせいちょう)、ありがとうございました。






―場所は同、王国内の、とある農村―



やぁ、君、君!そこの君だよ!ちょっと聞いていかないかい?


そう!そこの緑の服を着た少年!君のことさ。

なにか嫌なことでもあったのかい?


え?何でわかったのかって?わかるよ。だって君、顔に出てるよ?


で、どうだい?気分転換に何か聞いていかないかい?


え?私かい?私は見ての通り、しがないただの吟遊詩人さ!

・・・で、何がいい?一応、なんでもいけるよ?


・・・・・ふむふむ。「からさわぎ」?戯曲だね。わかった。


では、楽器の伴奏とともにお聞きください。



♪~~~~~~~~~~♪~~~~~~~~~~♪



お聞き頂き、ありがとうございました。


ふふ、気分は晴れたかな?

・・・そう。それはよかった。暗くならいない内に気を付けておかえり。





―場所は、とある村の、とある宿屋の酒場―



おや、お嬢さん、泣いてるの?どうしたんだい?

え?恋人と別れた?

こんなに綺麗で、気立ての良さそうな美人のお嬢さんを捨てるなんて、


その男はなんてバカなんだ!


他人の私が言うのもなんだが、悪いことは言わない。


そんな男、さっさと忘れて新しい恋を見つけるか、

何とかしてその男を見返してやりなさい。

逃がした魚は大物だったんだぞ!ってね。


・・・ふふ、一曲聞いてくかい?


こう見えても私は旅の吟遊詩人なんだ。


貴方の様な綺麗なお嬢さんに、暗い顔は似合わない。

だから、お嬢さんのその暗い気持ちが吹っ飛ぶくらい、楽しくて元気な曲を聞かせてあげる。


どうだい?聞いてくかい?


ふふ。そうこなくっちゃ。


・・・ついでだ。


今、ここの酒場にいる人たちも聞いてってよ!

女将さん!マスター!場所、借りるね。


それでは、聞いてください。


「ファンキー☆モンキー!」



♪~~~♪~!~♪~~~♪~!~♪~~~♪~!~♪~~~♪



フゥ~~~~、お聞き戴き、ありがとうございました。


おや、お嬢さん、元気になったじゃないか。


うん。やっぱり、思った通り、

お嬢さんは笑っている方が可愛いよ。





―所変わって、とある道端―



おや、お貴族様が私のような、ただの吟遊詩人に何か御用ですか?


え?私の評判を聞いてきた。一度、屋敷に来て私の芸を披露してほしい?


え~と、とても光栄なことなのですが、

私の芸はお貴族様に御見せ出来る程、上手くはありませんよ?


え?ちょっと!どこに連れて行く気ですか!?


ああーーー!!楽器は大切に扱ってください!

私の大事な商売道具~~~!!!


む!むぐっ!がくっ。





―貴族の屋敷―


むすっ。


・・・どうも。


先程、無理やり、拘束され、

商売道具である楽器を乱暴に扱われかけ、

挙句の果て、気絶させられ、

無理やり、貴族様の屋敷に連れてこられた吟遊詩人です。


無理やりね!大事なことなので三回言いました。


…たっく、これだからボンボン貴族はっ!

ハッ!ほんと、鼻で笑ってやりたいですよ!!


・・・・・まぁ、百歩譲って仕事だしぃ、

なんだかんだ言って、謝礼金がたんまり貰える筈だから、

連れて来られたからには、きっちりやりますよ。


ええ!仕事ですからね!!


クソっ!!謝礼金がたんまりじゃなかったら、

口八丁手八丁で慰謝料も含めて分取ってやる!!

そしてこの貴族の悪い噂を、有る事無い事流してやる!!


覚悟しとけよ!!・・・フフフフフフフフフッ!!



―*-*-*-



・・・あっ、はい。出番ですね?わかりました。


では、お聞きください。


「闇夜の宴」



♪~~~~~♪~~~~~♪~~~



ありがとうございました。


ふむ、一応、謝礼金はたんまり貰えたな。


とりあえず、噂は有ることだけにしとくか。


・・・え?私を召し抱えたい?


御冗談を!


それでは、これで失礼させて頂きます。


さようなら!(もう二度と、会うことがないよう願います。)






―場所は、同、王国の王城の城下町―



あんれ?これは、これは、王様じゃないですか!

こんなところで何をしていらっしゃるのです?


執務はどうしたのですか?


まさか、・・・また逃げ出してきたのですか?


・・・はぁ~、・・・懲りない人だ。


また、宰相殿とそのお孫さんに叱られますよ?


え?私がここにいると、影の人たちに聞いて、

息抜きと、私の芸を聞く為に抜け出してきた?


はぁ~~~、・・・仕方がないですね。


一曲聞いたら城に戻ってくださいよ?


それじゃあ、


「月夜の舞姫」



♪~~~~~♪~~~~~♪~~~~~♪~~~



ふぅ、ありがとうございました。


それじゃあ、帰って仕事してくださ・・・え?


地方の様子はどうだって?


まぁ、おおむね平和ですよ。

・・・途中でとあるボンボン貴族に、わ・た・し・が、拉致られもしましたが!


あと、極偶に、野盗やスリに遭うくらいですかね。

被害と言ったらそれくらいです。


さぁ、解ったら、さっさと仕事をしに王城に帰ってください。


しっしっ!


・・・・・そんな捨てられた仔犬の様なつぶらな目で見られても知りません。


自業自得でしょう?可愛くありませんし。


ほら、舌打ちしない。


さぁ、わかったら、さっさと帰った!帰った!!




・・・・・・・・ふぅ、やっと帰ってくれました。


・・・べつにあんなにしゅんとして、凹まなくても良いと思うのですけどねェ。


毎回毎回。


もう、二十年くらい同じようなやり取りをしているというのに。


変わりませんねぇ。王は。


さて、次は何処に行きましょうか。


 このお話は、昔、家庭科?の授業で、五十音順のどれか一列を使って物語を書け!というのがあり、その時に思いついた話を、復元&追加修正しながら、書き出してみたものです。


 授業のとき、思い浮かんだのは、とある王国に、青年吟遊詩人がいて、夕暮れを背景に城下町で子供達に囲まれて、椅子に座った青年吟遊詩人が、楽しそうに、歌や物語を披露する場面でした。足元には楽譜や旅道具、楽器などがいくつも転がっていたのです。そんな光景が浮かんできました。

 

 けれど、授業内容は、「あいうえお五十音順、カタカナでもひらがなでもいいから、一列使って、一字+十文字くらいで話を繋げてA4用紙一枚に書きなさい。」ということでした。圧倒的に足りません。紙が。書く幅が。それでもなんとか詰め込もうとしました。でも、できません。結局、チャイムが鳴り、時間切れで、あまり何も書いていないのに、回収されてしまいました。 


 意外とこの課題、当時の僕には、難しかったのです。嘘だと思うのならやってみてクダサイ。五十音順、「あいうえお」なら、それを縦、一列に書いた後、それぞれ横に、下に話が続くように、あさ、いえをでて、うらをみたら・・・、という風にします。


まぁ、この授業があったのは、5年以上くらい、前なのですがね。


今回、なんとなく書きたくなって書いてみました。


どうでしたか。暇つぶしくらいにはなりましたか。

なっていたら幸いです。


お読みいただき、ありがとうございました。

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