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何故現代兵器をファンタジー世界へ持ち込んではならないのか?  作者: ウォルギリウス
第四章

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喧嘩するほど

仲が悪い

【…何のようかしら、エリス。私が君塚の担当官よ、貴女はさっさと神堂龍牙の許(持ち場)へ戻ったらいかがかしら?】

《いいえ、落ちこぼれの貴女には分からないのでしょうが少し面倒な事に成ったのよニケ。主にアナタのせいで》


割り込んできた声に対してニケは不機嫌な態度を隠さず彼女の担当転生者の許へ戻るように促すが拒否された


「随分親密なご関係なんだなニケ。どうした、そいつはお前のご友人か?」

《…貴様のような転生者(クズ)に本来なら答えてやる義理は有りませんが、まぁ良いでしょう。私はエリス、神堂龍牙等の担当官でございますわ。ニケのような落ちこぼれと同列扱いはおやめくださいまし。》

【エリス、アンタのような裏切り者と同じされるのは真っ平御免よ。君塚透への仕打ちは流石に引くわよ】

《あらニケ人聞きの悪い、あれは資源の持続的な有効活用ですわ》


「成る程お前がアイツの担当官だったのか…。その節はどーも弟がお世話になりまして」

《ええ、私が彼の、いえ失礼しましたわ。彼女でしたわね。以前は君塚透の担当官でしたわ。良い弟さんをお持ちで、ずっと兄の自慢話ばかりされておりましたわ》

「で、今はあの絶賛政権崩壊寸前の神堂龍牙の担当官であると。成る程、確かに偉そうな奴に偉そうな担当官とは割れ鍋に綴じ蓋だな」

《元はといえば貴方が降参しないから…!おかげで私の立場がなくなりましたわ!!》


全くもって君塚透への聖剣化の処置について悪びれる事はなくエリスは君塚への憎しみを向け、しかし悪意は無く焦りも感じていなかった。


《まぁ君塚悠里、貴方は今が全盛期と思いなさいな。私が何時までも手を拱いている訳では無いのよ。》

「好きにほざけ、勝つのは俺だ。お前の子犬は今や風前の灯ではないか?」


君塚の軍隊は今や世界最強を誇るまでに膨張した。

地平線を覆い尽くす機甲師団、兵站用の自動車化部隊、鋼鉄の鳥は空を舞い、海には無敵艦隊を浮かべている。

方や神堂龍牙の龍の国は戦闘部門の上級妃と下級妃の戦死や捕縛により龍の国国内での影響力は低下して軍閥が各地で起こっている惨状であった。


《ほほほ、よもやですが。まだ自分しか現代的な軍を持たないとお思いで?》

「居るのは知っているし、今更そいつが仕掛けて来るとでも?既に俺はデカい帝国を作ったんだがな」

《ほう、成る程。まぁよろしいでしょう。ですが私自身にも策は御座いますので貴方が幾ら虚勢を張ろうと構いませんわ。勝つのは私です》

「で、ちなみに俺の弟をあんな事にした理由について聞いても良いかな?」

《あんな地味な男剣士が勝つより、悲劇の美少女になって一番人気の『剣』にされた方が、よっぽどウケが良いでしょう? それを勝手に壊して……損害賠償を請求したいくらい》


それでは、とエリスは通信を終えるとニケはムキーっ!と大声で苛立ちを顕にしてエリスの立ち去った後を一人威嚇していた。


【あいついつもあんな感じだからさ、ほんっと腹立つわあのバカ高飛車女!悠里、アンタのみたいな転生者はあいつからしたら全部カス扱いだからナメられっぱなしに成るのは癪なのよね!!…アンタが頑張ってるのはあたしが一番知ってるからエリスのお抱えの転生者達をさっさとぶっ飛ばしなさい!!】

「わかってるさニケ、心配無用だ」


二人はいわゆるざまぁさせるべき相手を見定めていずれ彼女の吠え面をかかせる事を目的にする事にした。


「ではニケ、また後で」

【ええ、悠里。また後で会いましょう】


二人は別れるとそれぞれの現実へ向き合っていた。


君塚は神堂の龍の国の弱体化を狙いつつ世界にまだ潜んでいるであろう転生者達のリストアップを行い危険な転生者達の動向を監視している。


また高地の国と軍事的交流を推進し対龍の国の演習を行いながら君塚とエリカは互いに国家ぐるみでの関係性を構築していった、特に高地の国に不足している海軍力を平原の国が補う事で高地の国国防軍のプレゼンスを補強し大陸における新秩序を示していた。


少しだけ時は過ぎヤドヴィガ10歳の式典が催され平原の国の栄華は更に究める事がその軍隊の行進からも分かるように成っていた。

王国軍は戦列歩兵から近代化され、君塚悠里からの技術提供により開発されたモシン・ナガンM1891やマドセン機関銃、M1895小銃等を装備した部隊が展開されており最近では航空機の開発を進めている。


「君塚様…」

「ええ、殿下…ここまでアッサリと到達出来ましたね…」

「ですがここからが本番ですわ君塚様。平原の国にはまだ敵は居ますもの、ですから…」


祭典中では有ったがそっと君塚の腕に絡み付き政権の安定性を世界にアピールしていた。


「殿下…」

「いずれ私を引き摺り降ろされるなら、権威は必要でしょう?なら私をお使いいただいても」

「殿下は私の…不敬ですが娘のような存在。そのような物に果たして求婚出来ますでしょうか?」

「しなければこの国の王に成れなくても求婚を断れますか?」


「…必ずや相応しき相手をお探し致しますので何卒…」

「ふふ、なら条件を出しましょう。『私に理不尽な契約を押し付けて祖国を乗っ取ろうとする大罪人』と言うのはいかがかしら?」

「殿下…」


まだ幼い筈なのに感性もすっかり女性らしさを帯びてきたヤドヴィガは彼に対する感情がより明確に感じ取る事に成功しており王国の黄金期を体現する二人はそこに並び立っていた。


(閣下はいつももっと相応しい人が居るとかわされますが私にはもう閣下以外など…)

「……殿下は、相変わらず手強い方でございます」


ナディアは恋のライバル相手に向かって1人呟いた。

彼らの少し後ろで警護していたナディアは20歳となり褐色肌の似合うスタイルにメリハリの更についた美人に成長していた。

ナディアは少し面白くなさそうな表情をしており君塚の側なら何処でも良かった。

彼女の思いはは既に信奉の領域に入っていたが故に君塚以外との婚姻は想定外であった。


国家は非常に近代化を進められ今となっては都市部を中心に1900年代初頭並みの文明力を手にしていた。

各地には君塚が創造した後民間に払い下げられた製鉄所や醸造所、製材所等が稼働していて地方にも工場や鉱山、大規模な農場への機械化等徐々に近代化の波は押し寄せつつ有った。


平原の国のみでは無論近代化しても維持が困難を究めると思われたので友好国となった低地の国の保有する植民地から輸入したゴムやコーヒー、砂糖等の取れない資源を格安で購入して物価水準を維持している。


だが一方で平原の国国内での貧富の格差に対しても是正を行い資本家に対しては最低賃金の指定や労働時間の規定、そして労働組合の結成を許可し企業側との団体交渉権の保証を行った。

更に給与は必ず政府の発行した現金でのみ許可され労働者達の権利を保証した。


内政面は整い外交面では平原の国は大陸西部の支配者として新たな秩序を敷きつつ有った。


龍の国の内戦では真の王派閥が神堂の政権が動揺した結果支持を集めつつ有り、首魁は不明だが平原の国による大規模な支援が実施されているので資金面やリソース面、そして外交面では圧倒的優勢であった。


低地の国は平原の国とも同盟関係に成り月白もねが大使として赴任してきた。


「…君塚様、やはり貴方を他国に行かせたら誰かしら必ず口説き落とすのは癖なのでしょうか?それとも運命なのでしょうか??」


少し不機嫌そうなヤドヴィガはそっと佇まいを正して


「彼女が低地の国の大使として赴任してきた月白もね殿です。君塚様も念の為お顔を合わされた方がよろしいかと」

「あ、あの!ご無沙汰しています、君塚さ、摂政!!覚えて…いますか?」

「ええ、存じ上げていますとも。その節は…いやはい、まぁ黄金のマイクロビキニ姿の戦士としてそちらの国で名を馳せるとは私も想定外でしたが」

「あはは、私は好きですけど…いえ!そ、その、…かっこよかったですよ、まぁ凄い格好なのは否定出来ませんけどね」

「ありがとうございます月白大使。その言葉だけでも私はうれしく思います」


「ああ、それとですね君塚さん…実は私、今回の赴任に伴いまして大会の方は棄権致しましたのでご安心ください」

「…ありがとうございます大使。その言葉を待っていた」

「ついでに私、その、えと、伝えたい事が有りました、はい」

「?」

「私、月白もねはウィレム王陛下の養子に成りまして今回王族としての立場も有りますのでこれからもよろしくお願いしますね!君塚さん!!」

「…かしこまりました、もね殿下」


ウィレム王は外交的に彼女に箔をつけて平原の国で困らないようにもねを養子に迎えて王族にしたらしい。

ちなみに転生者達に以前王族も虐殺されており今もねは王位継承権第一位である。


低地の国とは対象的に山の国は外交的に孤立して龍の国から搾取した資源で何とか経済を維持していたが高地の国の圧力に徐々に屈しつつ有った。


王国の近代化を進め外交にも覇権を唱えていたが、他国に対して大規模な軍事的活動は宜しくないと思った君塚は、内戦で真の王派閥の支援を行って何とか現体制の打破を狙っていた君塚は真の王へ以前実績で獲得したものの倉庫送りに成っていたとある物資達に彼らへの譲渡を実施する事にした。


「同志摂政閣下、このような膨大な、1万両近くのピックアップトラックをその謎の軍閥へ供与されるので?これだけの戦力が有れば神堂など恐れるに足らないかと」


最高司令部で作戦を練っていたトゥハチェフスキー元帥がしかめっ面で君塚へ苦言を呈している。

原因はニケのヤケクソ実績工作により不要な軍需物資も発生していた件で、発生した武装ピックアップトラックの反乱軍軍閥への供与に関してである。



「正直このピックアップトラック達は不要なんだよな。TOYOTAだろうが東側規格でないし用途が中途半端な武装ピックアップは余り必要ない可能性が出てきて困っていたところだしな」

「ですがこれだけの戦力が有れば平押しで勝てます。それに兵站以外にも人員の輸送や負傷者の後送にも」

「同志、別に何も君の意見を無視している訳では無い。だが現地人に現地の勢力で勝ってもらう必要が有っただけだ。今回の戦役は我々で勝ってはならず奴らに勝ってもらう必要があるだけだ」


「つまり…我々ではなく奴らに勝たせる為の代理戦争であると?わざわざそのような…」

「政治的判断と言うやつだ、同志は気に食わないかもしれないが平原の国の血が流れるよりも奴らの血が流れた方が私達には有利に事態は動くのだから」


トゥハチェフスキー元帥は渋々引き下がる


「了解しました同志、しかし我々は既に龍の国侵攻計画は立案済みです。ご命令をお待ちしております」


彼が敬礼して持ち場へ去っていった後君塚は膨大な物資達を見てふとため息をついた。


「はぁ…しかしこんだけあれば…DShK38やM2ブローニングやら搭載したピックアップトラックをこんなに揃えれば一国程度確かに制圧出来るかもしれんな。だが俺達には不要だ、正規軍ではテクニカルは少し持て余すのだよ」

TOYOTAウォー

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