ご褒美として
君塚ドーピングタイム
【やっほー☆君塚っち〜おはようさん!!ねーねー!!アンタの低地の国の大暴れぶり見事だったよ君塚っち〜!】
「おはようニケ…だがな、何も朝一番じゃなくても良いだろう。てか、その、だな…」
ニケが朝一番うるさいモードで話しかけてきたが布団の中でもぞもぞと動く存在が見つめていた。
「…兄さんまたニケって奴と話してる。兄さん…私よりも…」
「そうだな透、これは商談とかそんな感じのものだから…」
「わかってるけど、でもこんな朝からなんてさぁ…兄さんの安眠を妨げて良い商談なんて無いよ…やっと家に帰ってこれたんだしもう少し位構ってよ」
「…すまんニケ、また後で連絡したいが大丈夫か?」
【えー…まぁ良いけど。さっさとしなさいよ、報告事項が有るんだし】
「ありがとう、ニケ」
ニケとの会話を一旦終了し、最近距離が更に近くなった透の大攻勢に困惑していた君塚は起きるためにそっと退かそうとするも更に抱き着いて来たので暑苦しさを感じていた。
右腕にむにゅ、と言う感触と共に更に力が強く成って拘束してこようとする透の形とハリの良い胸が押し当てられたが君塚は極力意識を遠ざけることにした。
「すまなかったな、透。だがあと少しなんだ。あと少しでお前の為にあのクソ野郎に一発ぶちかませるんだ。だから…」
「でも兄さん、アイツに…ううん何でもない」
「大丈夫だ、透。お前の兄はいつも帰って来ただろう」
「兄さん…ごめん、大切な話を邪魔して」
「いいさ、お前が元気に居てくれたら何も気にしないよ」
すると反対側からもムニムニとした感触が伝わってきた。
「えへへ、旦那しゃまぁ…えへへ〜」
寝ぼけているのか綾錦が抱き着いておりしっとりとした質感の肌が君塚の脳を刺激していたがこれにも耐えきった。
「綾錦、取り敢えず俺はお前の責任は取るが結婚するとはひと言も言ってないし若いんだからもっと良い男が─」
「でも責任取るって言いましたよね?」
「うわ起きていたのか、まぁ俺がお前と近い年齢の男で良さげな物件探して来るから」
「君塚さん、私君塚さんより良い物件居ないと思うんです。例えば他の怖い転生者の人達から守ってくれる優しくて責任感の強い人で〜その上お金持ちな人とかそうそう居ないと思うんですよ〜、そう思いませんか?」
「…そうかな」
「そうですよ〜」
「むぅ…」
透は少しだけ不機嫌に成った。
綾錦に少し押されタジタジに成る君塚へ流石にこれ以上の猛攻を許してはならぬと透はギュッと抱き着き負けじと綾錦も更に抱き締めて両腕が激痛と幸福な感触に包まれていた所に桂木がいつも通り朝食の支度が出来た事を知らせ3人はそそくさと支度をしてダイニングへ向かった。
静かに朝食を終えると君塚の出立に合わせて桂木と雨宮が弁当を作成して手渡した。
ナディアは本日の予定について確認し、君塚の私設秘書として正式に就任しスケジュール管理を任せている。
「行ってらっしゃいませご主人様、本日は私共が作りましたクラブハウスサンドイッチでございます」
「私がつむぎちゃんを手伝って拵えました…その、お口に合うかはわかりませんけど…」
「ありがとうつむぎ、美羽、今日も少し遅くなるかもしれないから予定は遅めでお願いするよ」
ナディアは先に車に乗り、君塚は弁当の入った籠を受け取って出かける準備を始めたが「ご主人様」と玄関でつむぎが声をかける。
「どうしたつむ─むっ」
つむぎは君塚にキスをして驚かせた後そっと耳打ちをした。
「ご主人様、透様の件でございますが」
「どうした」
「最近胸の辺りに謎の模様が出て参りました。そういった魔法や聖女と呼ばれる存在に詳しいナディア様に一度ご相談されてはいかがでしょうか?何やら胸騒ぎがしましたので…」
つむぎは周囲に気を配るように警戒していて聞かれないように集中しているようであった。
「だが普段は…」
「感情が昂られた時のみに見られておりました故、何か悪い予兆かも知れませんから…」
「…わかった。だがこんな事をせずとも」
「透様は今聴覚や視覚が並外れて強化されているようでございます…この世界はファンタジーに包まれている世界ですので何が有ってもおかしくないかと」
「…そうだったな、ありがとうつむぎ。向こうに着いてから確認するよ」
車を発進させると布で包まれたクラブハウスサンドイッチの籠の中身を確認した。
そして模様のスケッチがされているメモを確認してそのまま司令部へと登庁した。
「ナディア、朝一番からすまないがこれを見てほしい」
差し出されたメモを見てその幾何学的だが直線の多い模様を見て首を傾げた。
「これは何かのマークでしょうか。でも何処かで見たような…」
「少し面倒な事情なんだが、これが透の胸で確認されたそうだ。何か知らないか?」
「あの透様の胸に模様…、!?もしかして、いやでもありえない…だけど…」
ナディアは手で口を覆い目を見開いて、あり得ない物を見たような面持ちでそのメモを見ていた。
「心当たりが有るんだな、何でも良いから君の見解を聞かせてくれ」
明確な反応したナディアに改めて尋ねた。
もし悪い物であるなら兄として何か出来ることは無いかを確認しなくてはならなかった。
「…聖女の非常に少ない形式での覚醒、『愛での覚醒』の可能性が有ります。ただ、私もこのようなケースを見たことは有りませんから…少しだけ、この国の資料と照らし合わせたいので暫く時間をいただけますでしょうか」
「…成る程、強力だが非常に少ないと言っていた覚醒の方か。まいったな、レアケースであるかどうか怪しいものだ。わかった。なら取りかかってくれ」
ナディアは君塚に一礼して今回の調査の為の時間と資料を確認する為に慌ただしく「ありがとうございます!!」と退室していった。
「さてニケ、話を続けよう。低地の国での実績解除でどれだけ俺は強く成れた?」
【あ、やっと戻って来れた君塚っち〜!大変だったね低地の国の一件がね〜うんうん!!まぁあのクソ高慢ちきクソアマにギャフンとアタシも言わせれたし、事前に工作をしていたおかげでクッソ経験値モリモリ注がれたから軍拡は好き放題できる程度には強く成れたよ♪】
ハイテンションなニケは神堂の担当官の泣き喚く様が凄く楽しかったようでご機嫌な状態で君塚と会話を続けている。
【でさー君塚っちの軍隊の為の将軍ガチャチケットもたんまりゲット出来たし兵器も制限されてない兵器なら幾らでも出せるように成ったから取り敢えず出してみなよ!!】
「わかった。取り敢えず出して見るとしようか、神堂にもお礼参りしないといけないし何より神堂倒してもまだ他にも転生者はうじゃうじゃ居るしな」
【そんじゃ!レッツ軍拡ターイム☆】
そしてSu-35SやMiG-35やA-50U、T-80BVMやT-90M、ソブレメンヌイ級駆逐艦やウダロイ級駆逐艦等の増備を行った。
まるで一つの大陸を支配する為の軍隊のような規模に成り平原の国による平和の統治を行う為に齎されたような軍量を君塚は支配する事に成った。
「しかしこれだけの軍隊を装備すると有れば大半の転生者はリタイアしてくれるだろうな」
【そんな事はないと思うわ。今回選ばれた奴らは割とオツム弱い奴らも結構居るし反知性だったりファンタジー最強信者とか多いし、まぁ降伏なんてしない変に芯のつよい奴らが参加してるから甘い目論見では手痛いしっぺ返しが来るわよ】
君塚の気が緩みかけていた所にニケはキッチリ喝を入れ、転生者達の脅威を再認識させる事にした。
【アンタ以外の軍隊系ギフト持ちがしれっとまたガチャ引いて今度はコーネフとシャポシニコフが引かれたそうよ。だからさっさと回しなさい!あたしの為にも早く!!】
「ああ、これ以上他の転生者には取られたくないしな。なら善は急げか」
そしてチケットの束をガチャの機械に飲み込ませてガコンッと言う音と共に将軍ガチャ内部の名将を可能な限り引こうと願った。
そして眩い光と共に数多の将軍達が呼ばれた。
『SSR将軍 ワシーリー・チュイコフ元帥』
『SSR将軍 ワシーリー・グラズノフ将軍』
『SSR将軍 アンドレイ・フルレフ将軍』
『SSR将軍 ミハイル・カトゥコフ元帥』
『SSR将軍 パーヴェル・バトフ将軍』
『SR提督 フィリップ・オクチャーブリスキー提督 』
『SSR将軍 エフゲニー・サヴィツキー元帥』
『SSR将軍 ニコライ・ヴォロノフ元帥』
『SSR将軍 アレクサンドル・ポクルィシュキン元帥』
「…ある程度は体制が整ったし、そろそろ真の王とやらを迎えに行くとしようか。そう言えばニケ、現地人へ俺の創造した兵器って贈与可能だよな?」
【え、うん。可能だよ、まぁアンタが作り出したんだし…ただ消す事は出来ないからそこら辺は理解しといてね】
「わかってるさ、だがこれで龍の国の体制は崩壊する。後一息だ」
《少々お話よろしいでしょうか、君塚悠里、そして落ちこぼれのニケ》
謎の声が二人に交信を求めてきた。
だが水を差す者がここへ




