#6
会議室 room C 到着ーー
あれ?誰か話し込んでる…圭さん!?…皆実専務!?
「御糸さん、大変お待たせしました。ご足労頂き恐縮です。ところで専務…ご用件でも?」
「おぉ、凛悟君。久しぶりに御糸君と顔を合わせられると思ってね…」
「ホント、学園長先生もお変わりなく…なんだか若返ってませんか?」
ーーそうだった。皆実専務は、圭さんと姉さんの出身大学の学園長でもある。
「凛悟君、申し訳ないが、会議室を入れ替えてはもらえないか?」
「専務、役員用会議室に不具合でも?」
「いや、機材更新が間に合ってなくてね。プレゼン担当者の機材が、room Cでしか使えないようなんだ。」
「承知しました。別の会議室を探します。」
「それには及ばないよ。役員用会議室を使ってくれたまえ。御糸君用のIDも渡してある。凛悟君、杏君のIDも登録しておいたから、入室できるはずだよ。」
「ありがとうございます。恐縮です。」
ーーそのとき、ドアが開く。
「専務、役員用会議室ってことは…料理長のケーキ、ケータリングしてもよろしいですか?」
「姉さん!いつの間にっ!」
「杏君か。せっかくだし、御糸君を我が社の料理長特製ケーキでおもてなししてくれたまえ。」
「かしこまりました!料理長のケーキ、しっかり堪能…じゃなくて、お客様にご賞味頂きます!圭、凛悟、いざ役員会議室へ!」
「姉さん…今日はビジネス…専務、申し訳ありません。姉にはしっかり言い聞かせておきます…」
「いやいや、構わんよ。二人は私の教え子でもあるし、パートナーシップが原動力なのは理解しているからね。」
「ご馳走様です!!(×2)」
ーー姉さん…圭さん…貴女方は…