#5
西暦207χ年、アンドー・メカトロニクス社(ando mechatronics corp.)技術開発部。
1週間後に稼働試験を控え、m.iシリーズ開発チームは多忙を極める。
「試験期間用の糧食納品終わりました!」
「じゃあ、検品済ませてコンテナに運び込んでおいて。常温・冷蔵・冷凍間違えないでね」
「アトモスフィアの御糸さん、打ち合わせにお見えになりました!」
「あ、圭ね。room Cで待っててもらって。・・・思ったより早かったわね…」
「姉さん、アズ(AZ-1)の起動終ったけど、圭さんにも見てもらう?」
「そうね、気象観測データのリンク設定、今日中に片付けちゃいましょ。」
テキパキ捌いているのは、チームリーダーで、稀代の天才科学者「杏西 杏」
アンドロイドと動力炉「eTRANSe」をマッチングしながら、開発チームのメンバーを指示する姿は、まさに「頼れる姉御」と言ったところ。
気さくでさっぱりとした人柄もあって、あんずジャムのイメージから親しみを込めて「ジャム姉さん」「レディ・ジャム」なんて呼ばれてる。
当人も結構気に入っているようだ。
かく言う俺も開発チームの一員で、杏西 杏 不祥の弟「杏西 凛悟」
姉の出来が良すぎて「不祥の弟」が若干ネタっぽくなってしまう…
姉さんも、メカニックとしての腕前は評価してくれてるんで、「自慢の弟」でありたいとは、思ってるけどね。
「リンゴサン 気象データ機器接続インターフェース 一覧表 用意シマスカ」
「あぁ、アズ(AZ-1)頼むよ。」
「カシコマリマシタ タブレット ニ ドキュメント 用意シマス」
「一足先に、room Cに移動するか…」
「カシコマリマシタ」
アズ(AZ-1)の反応、ちょっと素っ気ないな…語彙、増やすかな…
アズ(AZ-1)は、稼働試験を控えた「m.iシリーズ」の1体、後方支援・情報処理用小型アンドロイド
「m.i series Type AZ-1」通称「アズ」
型式名称にこだわる姉さんが「analyze」も掛けた「Type AZ」の1号機。
測定・観測データ処理にリソースを割いてる分、会話がシンプルになるけど、もうちょっとキャラクターつけてあげても良いかな。
姉さんにも聞いてみるか…