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#1
「・・・緊張してきた…お腹イタイ…熱も出てきた…お家帰る…」
「なに子供みたいなこと言ってんの…ほら、出番でしょ。」
「・・・ヤダ。 凛悟…代わって…」
「ハイハイ…杏ちゃん。良くできたらご褒美ですぅ〜。」
「チョコファッション。エスプレッソ。」
「あらま、リーズナブル。」
「フフフッ、お財布にも優しいお姉さんでよかったわね。」
「あぁ、世界一、自慢の姉さんだ。アズ…いや、那実のためにも頑張ってこい。」
「しゃーねーなー、いっちょ頑張ってくるか。」
西暦207x年、アンドー・メカトロニクス社(ando mechatronics corp.)の技術発表会
「弊社、技術開発部 杏西 杏よりご紹介させていただきます。」
MCに呼び込まれた杏の表情は、先程までとは打って変わって期待に胸膨らむ、といった笑顔である。
「アンドー・メカトロニクス、杏西です。
弊社にて開発致しました、人々を助け、共に歩む、私とプロジェクトメンバーの自慢の子供たち・・・
『MIシリーズアンドロイド』と、その動力炉『eTRANZe』をご紹介します。」