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77話

 ※10月4日の23時過ぎに投稿する予定でしたが、まさかの長電話で日付がズレました。


 ※知人からのアドバイスにより、予約投稿制に移行するかも知れません。するなら朝方にする予定です。


 ※誤字脱字報告、心から感謝申し上げます。いつも誤字脱字報告を受けて、恥ずかしくて顔を真っ赤にしております!!

77話


「ボス。ボスの『複製スキル』は必ずいつか近隣諸国中にバレます」


 『複製スキルが奪われる』という大問題に、俺は直面している。


 もちろん『複製スキルが奪われる』とは、俺を殺して『複製スキル』のスキルオーブを遺体から排出させる、ということだ。


 物理法則に真正面から喧嘩を売るスキルという巫山戯た存在。


 さらに巫山戯た存在が『スキルの略奪』だ。


 この世界そのモノが巫山戯てやがる……。


「……ペロシさん、やはり大量の商品の出所先が疑われますよね」


 『複製スキル』の存在がバレるとすれば、ココしか無い。


「ボス、その通りです。どの様に計算しても『銀馬車』に積め込める総量よりも商品が多くなります。近隣諸国はそれらの商品を何処から調達したのか?と必ず調べます」


 だよな。


 必ず『銀馬車』の積載量を超えた商品の供給量になる。


 近隣諸国は、まず『密輸』を疑うハズだ。


「……つまり商品の出所先を近隣諸国から煙に捲ける時間は限られている、ということですよね?」


「ボス、その通りです。我々の判断では楽観論で3年から5年の間、悲観論で2年から3年の間に近隣諸国に『複製スキル』の存在が隠しきれずにバレると考えております。ですから我々は『安全圏』である1年以内に迷宮を獲得すべきなのです」


 楽観論の別名は『頭お花畑』だ。


 ここは悲観論を採用すべきだよな……。


 つまり今から2年後から3年後の間に『複製スキル』の存在が近隣諸国にバレると……。


「なるほど……。思っていた以上に、かなり早い時期に『複製スキル』がバレるんですね……」


「ボス、その通りです。その上で今の話を聞いても、まだ迷宮獲得への戦争に反対されますか?近隣諸国は『複製スキルを略奪する』為に、まず魔石の供給を必ず塞き止めてボスのスキルを封じます。そして干上がる我々を推し量りながら、ゆっくりとボスの命を狙います」


 なるほど……。


 まず『複製スキル』の存在がバレて、そして魔石の供給量を絞られ、ゆっくりと兵站を破壊されて無力化されるのか……。


「いつか必ず発生する近隣諸国からの侵略に対する対処は、自衛の範囲ではないのですか?クラウス将軍が『護衛任務の権限の範囲』と仰った意味を理解してください。我々は今も尚、迷宮獲得への戦争は『ボスの命を守る為の護衛任務の権限の範囲』と信じております」


 ペロシさんらしく、実に理に適った論筋だ。


 思わず頷きそうになるほど、魅力的な弁舌だ。


 でもね、ペロシさん。


 あんな邪悪な笑顔を浮かべておいて、良く言うよ。


 その程度の交渉能力では、俺は欺かれないからね?


「……ペロシさん、護衛任務に忠実で在り、心から感謝申し上げます。しかしながら1ヶ月間は必ずこの問題に対して熟慮します。我々の国の価値観では『手続き』を何よりも重視しております。たとえ最終的にペロシさんの意見に賛同したとしても、それは必ず熟慮した1ヶ月後に行います」


 ペロシさん、とりあえず時間稼ぎの為に日本人のお家芸『問題の先送り』でも喰らえや。


「はぁー。ボス、現時点で判断しても、1ヶ月後に判断しても何も変わらない結論になると思いますけど?」


 そう成るかも知れないし、そう成らないかも知れない。


 近代国家が『手続き』を何よりも重視するのは、それが一番優れた『人類の知恵』だからだ。


 俺たち現代人は、そう判断したんだ。


「……ペロシさん。それでもです。それでも『手続き』を重視します。たとえ亀の歩みで物事の決定が遅くなろうとも、亀の歩みだからこそ『見落とし』が無いのかを熟慮できます」


「はぁー。分かりました。ド変態のボスが納得するまで待ちますね。戦争の準備だけしておきます」


 この野郎!!


 誰がド変態だ!!


 ド変態はお前だろうが!!


 このロリコン野郎が!!


「……ええ、準備だけはしておいてください」


 その後、俺はペロシさんとスキルオーブのことで話し合いながらも、少しづつスキルオーブの知識をインプットして行く。


 スキルオーブは『重ね使い』することで、スキルに対する『熟練度』が上がるらしい。


 例えば、『言語理解』のスキルオーブを1個だけインストールしても『カタコト』にしか認識出来ないし、文字の認識もあやふやらしい。


 ところが100個以上も『言語理解』のスキルオーブをインストールすると『ペラペラ』に認識できるそうだ。


 ペロシさんが『そう言えば、異国のボスの言語理解はかなりスムーズですよね。何個ほど言語理解のスキルオーブをインストールされたのですか?』と質問して来たので、もちろん『秘密』とだけ言っておいた。


 まだまだスキルとスキルオーブに対しては、謎がありそうだ……。



タロウ・コバヤシ

※クローネ

約27億クローネ

※ユーグレナ

約150万ユーグレナ


ニホン村

※クローネ

約40億クローネ


ユーグレナ共同体

※魔石ポイント

約850万MP

※通貨供給量

1億ユーグレナ


ユーグレナ軍

※軍事予算

130億クローネ


所有奴隷

男 325人

女 184人


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