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68話

68話


「カレンちゃん、おはよう。少し相談があるんだけど、時間をもらっても良いかな?」


 異世界6日目。


 朝、ペロシさんと全ての打ち合わせを終わらせ、昼前の取り引きの為にカレンちゃんが来るのを待っていた。色々相談がしたいし。


「タロウ様、ご機嫌よう。もちろん大丈夫ですよ」


 カレンちゃんが奴隷に指示を出し、ペロシさんと顔繋ぎをする。


 後はペロシさんとカレンちゃんの奴隷がコピー用紙の取り引きなどを行うようだ。


 俺はカレンちゃんを伴って食堂に向かうと、受付は無人だった。


 まぁ、俺たちしかいないし別に良いんだけど……。


 カレンちゃんをエスコートし、互いに席に座る。


「カレンちゃん。実はメアリーちゃんがミリス商会に加盟したいらしいんだけど、可能かな?」


「メアリー様がですか?先日メアリー様からミリス商会に加盟したいとの話は伺っておりましたが、たしか親の許可を得られてなかったハズでは?」


「そこは大丈夫。宿の店主のモーリスさんからも、メアリーちゃんがミリス商会に加盟できないのか?と打診を受けてるよ」


「そうなんですね。私ではメアリー様のミリス商会の加盟を決められませんので、今からミリス姉様の所に向かいましょうか」


 え?


 今から?


 アポとか要らないのか?


 マジで異世界の常識が良く分からんのだが……。


「……今からミリスさんの所に向かっても大丈夫なの?ミリスさんも色々と忙しいんじゃないのかな?」


「タロウ様、大丈夫ですよ。ミリス姉様からタロウ様の要望は最優先するようにと指示を受けております。むしろここでタロウ様を蔑ろにすれば、私がミリス姉様に怒られます」


 ふむ。


 なるほどね。


 ユーグレナ商会を怒らせたらミリス商会は没落すると、きちんと把握してるのか。


 なら、ここは甘えるか。


「……カレンちゃん、お願いしても良いかな?」


「タロウ様、もちろんです。奴隷たちに指示を出しますので、少しばかりお待ちください」


 俺とカレンちゃんは互いの『部下』にそれぞれ指示を出し、俺はペロシさん以外の聖剣クラウス部隊と共に、カレンちゃんは護衛奴隷と共に一緒に壁内へと向かう。


 そう言えば、ミリス商会に行くのは初めてだな。


 コピー用紙の仲介手数料9%と引き換えにどんな立地の土地権利を手に入れたのだろうか……?


 そんなことを考えながらも壁内のミリス商会に向かう途中はカレンちゃんと色々と楽しく雑談をした。


 カレンちゃんはスゲー話し上手で高級クラブやキャバクラの姉ちゃんと雑談するよりも、クッソほど楽しいぞ!!


 カレンちゃんと雑談した内容は様々。


 壁内では紅茶の葉が話題沸騰でミリス商会に注目が集まっているとのこと。


 それがとても嬉しいとのこと。


 ミリス商会一同、俺にとても感謝してるとのこと。


 うへへ。


 様々な商家の商人が紅茶の葉の利権に絡もうと、ミリス商会に訪れているとのこと。


 今まで商家の娘さんたちに見向きもしなかったのに、冷や汗を垂らしながら頭を下げて来たとのこと。


 それがとても嬉しいとのこと。


 ミリス商会一同、俺にとても感謝してるとのこと。


 そやろそやろ。


 うへへ。


 紅茶の葉による利権により、ミリス商会の商家の娘さんたちが活き活きと動き出したとのこと。


 商家の娘さんたちのその様子がとても嬉しいとのこと。


 ミリス商会一同、そしてカレンちゃんが何よりも俺にとても感謝してるとのこと。


 ええよええよ。


 うへへ。


 特にミリスさんと他家の娘さんが活発に動き出している様子が嬉しいのか、『ふんす!ふんす!』と花が開くほど満面の笑顔で語る愛らしいカレンちゃん。


 そんな愛嬌ある姿も、めちゃくちゃ可愛いぞ!!


 うへへ。


 『ミランダ商会の煌めく宝石』の愛らしく可愛らしい様子に、鼻の下を伸ばしながら壁内に入都した。


 しばらく歩くとカレンちゃんが立ち止まる。


「タロウ様、こちらがミリス商会になります」


「え?ここ?ここがミリス商会なの?」


 鼻の下を伸ばしながら辿り着いた場所は沢山の人が賑わい多くの馬車が行き交う、大きな広場に面した建物。


 それも幅広くてドデカい6階建ての建物だ。


 どー考えても、ハリス中心部の一等地にある高級建築物なんですけど……。


 よくこんな凄い場所の土地権利を購入できたよな?


 アンタら世間の常識に困ってたのでは?


「え、えーと……カレンちゃん、ここの土地権利を購入した経緯を少し聞いても良いかな?」


「タロウ様、もちろん大丈夫ですよ」


「み、見たところさ……ここはハリス中心部の一等地だよね?よくこんな凄い場所の土地権利を購入できたよね?」


「全てタロウ様のお蔭ですわ。元々こちらの建物で商いをされていたのは、ハリスの需要を満たすほどの低品質パピルスを扱っていたハリス十家と呼ばれる有力な商家でした」


 は?


 おいおいおい。


 まさか……。


「タロウ様が仕入れて来られた高品質パピルスにより長年こちらでパピルスの商いをしていた商家は窮地に陥り、ミリス姉様が仲介手数料を元手に交渉したことで商家の分家と併合し商会は他所に移動しました。もちろんミリス姉様はこちらの商家が握っていた流通網の利権をきちんと抑えてます」


 うはっ!!


 やっぱり俺のせいなのかよ!?


 ミリスさんよ。


 アンタ俺より先に怨恨から背中を刺されるぞ?


 というか、俺も大丈夫なのか?


「……そ、そうなんだ。お、俺、彼らに恨まれてないよね?」


「タロウ様、大丈夫です。むしろ喜んでおられますよ。何もしなくても高品質パピルスの仲介手数料9%が手に入ります。これでタロウ様やミリス姉様を恨むなら、お門違いですし商家の名に値しません。それに現在はミリス商会の流通網を支える商家になってます」


 な、なるほど……。


 完全にミリスさんが低品質パピルスを扱っていたハリス十家と呼ばれていた名家中の名家の商家を、コピー用紙の利権でボコボコにぶん殴ったみたいだ……。


 ミリスさん、怖すぎるでしょ……。


「さ、さすがミリスさんだよね。見事な手腕だと思うよ」


「ですです!!ミリス姉様は凄いんですよ!!さぁ、タロウ様。どうぞミリス商会にお入りください。ご案内致しますわ」


 『ふんす!』と喜ぶカレンちゃんに促され、ハリス中心部の一等地の建物へと入る。


 カレンちゃんは大丈夫と言っていたが、恨み骨髄に生き霊とか悪霊とか出ないよね?


 少し不安になりながらも、俺は聖剣クラウスと副官3人を伴ってミリス商会へと入る。



タロウ・コバヤシ

※クローネ

約41億クローネ

※ユーグレナ

約100万ユーグレナ


ニホン村

※クローネ

約40億クローネ


ユーグレナ共同体

※魔石ポイント

約850万MP

※通貨供給量

1億ユーグレナ


ユーグレナ軍

※軍事予算

130億クローネ


所有奴隷

男 325人

女 184人

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