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45話

 ※5章スタート。45話まで読んでくださり、心から感謝を申し上げます。


 ※112話までストック中

 (2022年9月24日17:00時点)


 ※後書きに告知があります。


 ※本作を少しでも気に入って頂けましたらページ上部や下部から『ブックマークに追加』や、ページ下部の広告の下にある『☆☆☆☆☆』欄で気軽に星評価をよろしくお願い致します。


 ※読者による評価こそが『作品を継続すべきか?』の判断基準になります。


 作品への評価を、宜しくお願い致します。


45話


「タロウ様、少し宜しいでしょうか……?」


 異世界の飯も食べ終わり、メアリーちゃんに飴玉をあげると『わぁ!!今日もくれるの!?甘い!!美味しい!!銀馬車のお兄さん、ありがとう!!大好き!!』と、とても喜んでくれた。


 ふっ、メアリーちゃん餌付け計画は着々と進行しているな。


 飯も食ったし、これから会議室で聖剣クラウスたちと話し合おうかとした時、委員長タイプのメリルさんとロリ巨乳のキャシーさんに廊下で呼び止められた。


 2人とも少し涙目だ。


 何かあったのだろうか?


「もちろん大丈夫だけど、どうしたの?」


「その……ここでお話しをするのは……」


 ん?


 人に聞かれたくない話か?


 何だ?


「クラウスさん、すみませんが2人と会議室で話しますので、販売店の部屋で少しお待ち頂けますか?飲み物は好きに飲んでください」


「了解、ボス。終わったら呼んでくれ。お前ら、行くぞ」


「「「「はっ!!」」」」


 聖剣クラウスたちが販売店の6人部屋に入るのを見届けた後、涙目の2人を会議室に招き入れる。


「で、どうしたのかな?少し泣いてる様にも見えるんだけど……何かあったのかな?」


「……タロウ様。……私たちは……奴隷の身です……奴隷として生きて行く覚悟は……あります……。でも……でも……私たちは……家畜では……ありません……」


 は?


 家畜?


 メリルさん、お前は何を言ってるんだ?


 俺がいつお前ら2人を家畜の様に扱ったんだよ。


 むしろ細心の注意で配慮してただろうが……。


 というか、2人ともワンワンと大声で泣き出した。


 いったい何なのよ……。


 お前らを泣かせる程、俺が何かしたのか?


 異世界の常識は本当に意味不明だ……。


「えーと、ごめん。俺は異国の生まれで、この辺の地域の常識が分からなくてさ。俺は2人に何か嫌なことでもしてたのかな?してたのなら改めるけど」


 とりあえず謝罪し、宥めすかせる。


 そして問題の明確化と話を聞くと提示する。


 これで落ち着いてくれよ……。


「ぐすっ……ぐすっ……なぜ私たちは……家畜と一緒の……ぐすっ……部屋なのですか……?ぐすっ……私たちは……家畜では……ありません……ぐすっ……」


 は?


 家畜と一緒の部屋?


 何の話だ?


 マジで意味不明なんだけど?


 異世界特有の隠語か何かか?


 異世界は本当に意味不明だ……。


 ん?


 んんん?


 え?


 もしかして獣人のアンナさんとミーナちゃんのことか?


 家畜と一緒の部屋って、そういうことだよな?


 あー、そういや俺は獣人差別の酷い地域を選んで降りて来てたよな……。


 すっかり忘れてたよ……。


 えっと、つまり差別意識からアンナさんとミーナちゃんと一緒の部屋が嫌だという話なのか?


 獣人差別問題とかクソ重い話だな、おい。


 というか、異世界特有の差別問題なんてどうすれば良いの?


 俺、異世界3日目なんだけど?


 とりあえず……一緒の部屋が嫌なんだよな?


「……なるほど。メリルさんとキャシーさんの希望としては、部屋を別々にして欲しいってことだよね?」


「ぐすっ……はい。私たちは……ぐすっ……家畜では……ありません……ぐすっ……」


 うーむ。


 これは酷い差別意識だな。


 というか、奴隷自体が酷い差別意識の賜物なんだよな……。


 現代的感覚で『差別はいけませんよ』なんて言っても、逆に彼女たちが『奴隷以下の家畜として扱われ、差別されている』と被害者意識を募らせそうだ……。


 どうすんのよ、これ。


 とりあえず目先の問題だけ解決しとこうか。


 異世界特有の差別問題なんて、俺の手には余る。


「……メリルさん、キャシーさん。私の配慮が足らずに自尊心を傷付けてしまって、すみませんでした。アンナさんとミーナちゃんとの部屋とは分けますので、どうか落ち着いてください」


「ぐすっ……タロウ様。本当ですか……?ぐすっ……」


「ええ、もちろんです。ただし、お二人の希望を聞き入れましたから、私の希望も受け入れてください。獣人のアンナさんとミーナさんに対する差別感情を無くせとは言いません。ですが、無闇に差別的な言動や態度を表に出さないでくださいね。そこだけはお願いします」


 この辺が落とし所じゃないか?


 マナーの問題に持って行けば良いでしょ。


 内心でどう思おうとも自由だ。


 無闇に本人たちの前で差別意識を表に出さないなら、後は時間が解決するでしょ、たぶん。


「ぐすっ……タロウ様。……分かりました……ぐすっ……」


「それじゃあ、さっそく部屋を分けるから少しここで待っててね」


「ぐすっ……はい」


 俺は2人を会議室に残したまま販売店に向かい、ペロシさんに空いてる部屋が無いかを聞く。


 どうやら3階の4人部屋が1部屋空いてるので、会議室にいる2人に伝えて俺の私室に置いている2人の荷物を取って4人部屋へと向かった。


 とりあえず餌付けで甘いお菓子と飲み物を渡しておく。


 2人が泣きながら荷物を取って私室から出る時の、アンナさんとミーナちゃんが俯きながらも何とも言えない悲しげな顔をしていたのが印象的だった。


 こっちもこっちで後でフォローせんとな……。


 とりあえず餌付けで甘いお菓子と飲み物を渡しておく。


 というか、アチラを立てればコチラが立たず。


 コチラを立てればアチラが立たず。


 どーすんのよ、これ。


 まぁ、深く考えるのはよそう。


 俺の手には余る。


 それだけ分かっていれば良い。


 さて、気分はクソほど重いが聖剣クラウスたちを呼んで会議するか……。



資金

約31億4800万クローネ


魔石ポイント

約900万MP


軍事予算

6億2000万クローネ


所有奴隷

男 29人

女 9人

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― 新着の感想 ―
[一言] 黒人差別が凄い地域で黒人と白人を命令で同室にしたうえに忘れてたとか、殺人沙汰に発展しなかっただけマシだね。
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