14.人質、外部干渉による人工知能。
前話の内容を少しだけ変えました。
静まった会場に俺はマイクでしゃべる。
「まず、『キィィィィィィン』」...
ミキサーの音量を戻す。
「失礼。」
『だから頭の回転が遅いとこうなるんです。』
うるせー
「まず、そこの怪我人の手当てをしたいので、そこから人をどかしてくれませんか?」
「ほう、お前、冷静だな。こんな事が前にもあったのか?」
渋い男の声が会場のスピーカーから聞こえる。どうやら会場の音響設備をジャックしたようだ。
「そんな事はありません。そんな話ではなく、そこの人たちをこっちに避難させて良いですか?」
「ふざけるな、と言いたいところだが、お前がこっちに来い。そうすれば、こいつらは返してやろう。」
すると教員席から、
「君!そんな事を受け入れなくて良いから、私が身代わりになる。だからそっちにいる子たちを返してくれ!」
ダーン
「うるせぇ、外野の臆病教師は黙ってろ。」
それを言った教師の右頬に血が流れる。
「ヒ、ヒイイ!」
あそこからあんな風に撃てるか?普通。100mくらいあるぞ。
『いえ、あれは他の所から撃っています。よくそこに気付きましたね、鈍感使用者(笑)』
一言余計だ。
『まずはあっちに行きましょう。まあ、もしものことがあっても、使用者には魔法陣が使えるので大丈夫でしょう。さあ、当たって何とかです!』
砕けはしねえぞ。
そして俺はまたマイクで話す。
「わかった。俺がそっちに行けばいいんだな。」
「ああそうだ。だが逃げようなんて考えるなよ。撃つからな。この会場の全員が対象だ。」
小さな悲鳴、嗚咽が会場を満たす。
まず、なぜ俺にこんな事をさせている感情は、怒りだ。体育祭をめちゃくちゃにされたことに対してだ。何とかステイとの会話で冷静でいられるが、腸煮えくり返ってるぞ今。多分人の目が無かったらこいつ、いやこいつらか、は即殺してたかもな。
『・・・かり〕を感知。感情〔怒り〕による魔法を習得。〔憤怒〕習得完了。』ザザジッザジザザ
ノイズと一緒に鳴り響く謎の声。
ステイ、お前か?
『いいえ、私ではありません。ログから見ると...感情の〔怒り〕を感知したことにより、新たな習得魔法〔憤怒〕を手に入れたみたいです。あの声は、おそらく使用者が事故に遭ったときに作られた物です。外部干渉により作られた、と見るべきでしょう。』
あの時のあの声か?
これから作者の都合で更新が遅くなります。
すみません。更新は続けていくのでこれからも応援etcよろしくお願いします!