12.満員電車についての議論、それはアルトの計画通り。
意見、感想、アドバイス等よろしくお願いします。
そして6月上旬、ようやく迎えた体育祭。
「ついにこの日がやってきた!」
「まあ、あんなに頑張ったのですから気合いが入るのも分かります。」
淡々とアルトが言う。
「お前はテンションいつも通りだな。」
「いえ、私は結構今日を楽しみにしていました。今日がその日だという実感が無いのです。」
「そういうセリフはもっと大きい行事のときに言うべきものだと思う。」
「ちょっとなに言ってるかわか「やめんかーい!」らな...い?」
そっちが疑問形になってどうする。そんなことを話ながら登校する俺ら。
あんな噂(前話参照)は気にしない。
そんなことでどーのこーの言ってたら学校に着いた。
校門前には
『2019年度芦野花高校体育競技大会会場行きバス停留所』
と、書いてある看板がある。
「さあ、それじゃあ俺らも行くか。」
この学校の体育祭の会場は結構でかいスタジアムで行われる。
何しろ全校生徒700人を収容できて、その人数規模の体育祭のできる施設は学校にも、近所にもない。
なので少し遠めの会場で行われる。
...のだが、
「充、狭いです。」
アルトが潰れてる。
「我慢しろ。これも日本の文化だ。」
俺も潰れてる。
「なんと言う文化ですか?」
アルトは文化に名前を付けたがる。
元々名前があるのであれば良いのだが、無いと考えるのに困る。
だが、今回は前者なので安心だ。
「満員電車だ!」
ビックリマークは付いてるが、小声である。
「これはバスです「またの名を通勤ラッシュとも言う!」...通勤じゃないです。」
「そこまでツッコむことか?」
「私は気になることは徹底的に調べる人なので。」
「もっと他のことを徹底的に調べろよ。」
そんな風に話ていると...周りの視線を集めてることに気づいた。
「あらあら、仲のよろしいことで。」
俺は顔が赤くなるのが自分でもわかった。
アルトはというと、
『計画通り。』
って顔してる。
1話のアルトの登場シーンでアルトの容姿についてが無かったので、追加しておきました。
戻るのめんどくさいという人のために容姿についての説明を載せておきます。
『しっかり整った大人っぽい顔立ちだが、10人いれば15人は美しいではなくかわいいと言うだろう。銀髪碧眼である。』
本文そのままです。