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神界、そして、現界 9/2改訂

取り敢えず、番外編の様なものを1つ

 〜神界にて〜


 

「ふう……なんとか送り出せた、か。」



  綾を送り出した後、最上級神は胸を押さえて呟く。

 


  「まさか全能の神である我までとはな、地球ごときの神では手に余るわけだ。しかし奴は()()に願ったのだ?こんな、人間には勿体無いほどの力を与えるような……」

 

  綾がいた時と口調は変わり、最上級神は微笑む。



  「白神綾、…神すら心惹かれる()()の持ち主、か。ふふ、あの様な見る者の心を鷲掴みにし、己の全てを恥じたくなる程の力があの世界で普通に過ごすことが出来るはずがない。」



  「だが、あちらの世界に行けばそれも力となり彼女の力となるだろう。」



 最上級神は笑みを深める。


「さあ、彼女はどんな人生を我に見せてくれるのだろうなぁ。本当に楽しみだ。」



 神界に最上級神の笑いが響きわたり気の弱い新神が大量に気絶したことを本人…いや、本神はしらないのであった。




 〜地球にて〜

 とある葬儀場……




 今日、クラスメイトの女の子が遺体で見つかった。

 親御さんの話では特に目立った外傷も無く、何故死んだのか分からないほど綺麗な遺体だったらしい。

 

 俺は彼女が好きだった。

 磁器の様な白い肌、簡単に折れてしまいそうなくらい華奢な手足、少し恐いと思ってしまいそうなほど整ったパーツ、聞いているだけで心が休まる声、全てが綺麗だった。


 彼女に出会ったのは入学式の日、早く学校に着き過ぎたと思いながら教室に入った時窓際に彼女はいた。

 日本人なのに白金色をした彼女の髪が風になびき、日の光を浴びてキラキラと輝いていた。 その姿は、まるで美の女神が光をまといながら立っているようで、しばらく体が動かなかった。


 一目惚れだった。


 中学の頃は何回も告白されていたが、誰とも付き合った事も無く、そもそも付き合う良さが分からなかった。

 だが彼女となら付き合ってもいい、いやむしろ付き合って欲しいと思った。



 すぐに告白してもダメだと思い、教室で話しかけたりして少しずつ仲良くなってから告白しようとした。

 幸いな事に彼女に近づく男子はおらず、すぐに仲良くなる事が出来た。


 そして夏休みを二週間後に控えた、今がチャンスだと思い、下駄箱に手紙をいれておいた。そして後は彼女が登校するのをまつだけだった。


 しかし、彼女はなかなか登校せずついに担任が教室に入ってきた。

 担任が教室に来るのが遅い日に間に合わないとは残念だったな。と、思ったところで、、、、
















































 彼女の死を知らされた。




 俺は、目の前が真っ暗になった気がした。




 その後、担任の提案で彼女の葬式にクラスみんなで参列した。

 その時俺は初めて違和感に気づいた。自分でもなぜ気がつかなかったのが不思議なほど、


 クラスの誰も彼女の死を悲しんでいなかった。

 クラスの連中どころか、彼女の家族も、近所の人間も、教師達ですら、誰一人悲しそうでなかった。


 彼女の親は涙に濡れた瞳の奥に安堵があった。


 彼女の兄は悲痛な顔にかくれて喜びがあった。


 唯一彼女の妹だけは本当に悲しそうで、むしろその悲しみに違和感がわくほどその周りが無関心だった。


 勿論、最初は気のせいかと思った。しかし、何度見ても周りの人間の悲しみはうすっぺらかった。



 そして、疑問と、違和感を抱えながら彼女の葬儀を見届けたあと、俺の前に彼女程では無いが確かに血の繋がりを感じる、整った顔立ちの少女があらわれた。



「こんにちは。私は白神 言葉(ことは)と申します。」


「えっと、こんにちは。あ〜、俺はお姉さんのクラスメイトの黒木 (ひびき)と言います。」


 突然の自己紹介に戸惑いながらこちらもあいさつと自己紹介を返すと。


「突然ですが一つ質問があります。」
















  「あなたは、姉さんをどう思っていましたか?」





 そんな質問をしてきた。普通だったら困惑し、何故いきなりこんな質問をするのかと疑問に思うだろう。

 そして、お世辞の一つや二つを話し、「お悔やみ申し上げます。」とでも、言うのだろう。だが、







「俺は彼女が好きだった。」





 彼女が何を意図して質問をしてきたのかが分かった俺はこう答えた。

 俺が周りの中で、彼女だけが本当に悲しんでいる事に気付いたように、彼女もまた、クラスメイトの中で俺だけが悲しんでいることに気付いたのだ。




「俺は彼女が好きだった。今すぐにプロポーズしてもいいと思うほどにな。」




 俺がもう一度そう言うと




「ありがとうございます。姉を好きになってくれて、怖がらずにいてくれて、本当にありがとうございます。」


 深々とお辞儀をしながらお礼を言ってきた。



 俺は、彼女が妹にどれだけ愛されていたのかを、その嗚咽混じりの声で理解したのだった。






 それから俺は学校に行かなくなった。

 彼女を失ったのがそれほどのショックだった事もあるが、一度理解した以上彼女を蔑ろにする奴らとこれ以上一緒にいたくなかったのだ。



 そして、彼女の居ない世界の面白味の無さに絶望し、全てを捨てようと思うようになった。


 幸いそう考えたのは俺だけでは無く彼女の妹、言葉も同じ考えのようだった。



 だから俺たちはこの世界を旅立つ事にした。



 

 既に後悔も、躊躇いも無くなっていたため俺達は静かにこの世を去った。

もう一度あの美しいあの子に会いたいと願いながら。































 


 そして気がつくと俺達は真っ白な空間にいた。

ちなみに1話で綾が友達がいないと言っているのに響と仲良くなっている風なのは、仲良くなっている気なのは響だけだからで、肝心の本人がなんともおもっていないからです。

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