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第八十二話 一心斬絶

 俺は5分後に体育館に行った。中に入ると全生徒集まっていて俺に気づいた女子が騒ぎだした。端の先生達が並んでいるところにフィアーナ先生が手を振っていた。俺はフィアーナ先生の横に立った。


「来てくれてありがとう、アルト君」


「いえいえ」


 騒いでる女子のほうを見るとキャーキャー言い始めたので軽く手を振っておいた。さらにキャーキャー言われた。『静かに』と放送が流れた。なんかいつもより騒いでいる気がする。騒いでる女子が俺の左腕を見ていることに気づいた。そういえばまだ撃たれたところを治してなかった。


「フィアーナ先生。すみませんが腕治してくれませんか?」


「あら、いいわよ」


 フィアーナ先生に腕を治してもらった。


「ありがとうございます」


「礼なんて要らないわよ。にしてもアルト君は人気者ねぇ~」


「俺いないほうが良い気がするんですが」


「大丈夫よ。もう静かになったから」


 確かに治してもらってから静かになった。自分で思うのもなんだが、多分女子が騒いでいたのは俺が血を流していたのに興奮していたのかもしれない。言っちゃ悪いが少々気持ち悪い。


 ルイナを探して見つけると俺を睨んでいた。毎度のことだが女子に騒がれるのは俺のせいではないと思うだが。


 終業式が始まった。校長先生と教頭先生の話があり、他の先生の話が続いた。生徒はもう眠そうにしていた。全員の先生の話が50分ほど掛けてやっと終わった。


 もう終わりかなと思っていると


「次、アルト君の番よ?」


「えっ、俺ですか?」


「そうよ。聞いてない?」


「聞いてないです」


 なぜか俺も話さないといけないことになっていた。俺は歩いて壇上に登り、演台に立ってマイクの高さを合わせた。さっき話していたのがメイ先生なのでマイクが一番低くい位置にあり下を向いていた。その間に話すことを少しでも考えた。


 マイクの位置を合わせて前を向くと全生徒が俺を見ていた。めっちゃ緊張する。


「み、皆さんおはようございます」


『おはようございます!』


 先生が挨拶した時よりも大きな声で返事してくれた。


「えーっと、いきなり立たされて話すこと考えていないんですけど」


 皆笑ってくれた。


「そうですね。先ほど先生方が言ったように冬休みだからと言って夜更かししたりお酒を飲みすぎたりしないようにしましょう。魔物を倒しに行くときは必ず大人同伴と行くようにしましょう」


『はーい!』


 先生が話した時はなかった返事が返ってきた。この時俺はみんなと仲良くしておいて良かったと思った。


「では冬休みが終わってまた会える日を楽しみにしてます」


 俺は壇上から降りて元に位置に戻った。


「いきなりにしてはよく出来てたわよ、アルト君」


「心臓に悪いですよ。けどみんな良い人助かりました」


 こうして終業式が終わり俺はヘルサ先生とフィアーナ先生とメイ先生に昨日あったことを伝えておいた。メイ先生は昨日の夜に強い魔力を感じたからなんとなく気づいていたらしい。助けてくれたら良かったのに。


 俺とヘルサ先生は道場に戻り昼になってルイナが弁当を持ってきた。


「あ~、疲れた~」


「どうしたのアルト」


「あの力が使えることがバレてめっちゃしごかれた」


「強くなったな。ようやく本気の私と渡り合えるようになって私も嬉しいぞ。そういえば刀が少し変わったか?」


「あ、はい。前の刀が壊れてしまって国王様から貰いました」


「国王様からだと⁉それは凄いな、少し見せてくれ」


 俺はヘルサ先生に刀を渡した。ヘルサ先生はじっくりと見た。


「パーガトリー鉱石と覇龍ノヴァコスモスの鱗片にユグドラシルの水滴を使っているな。これは世界最高級並みの武器だぞ」


「そ、そんな凄そうなものを使ってるんですか⁉」


「あぁ。私も剣好きで色んな剣を持っているがこれと同じくらいも剣は持っていないぞ」


 ヘルサ先生は刀をゆっくりと返して俺は鞘に納めた。


「いいな~。私も欲しい」


「お前は白魔導士だから武器使わないだろ」


「武器じゃなくてももっといい服とか欲しいもん」


「じゃあ頼んでみれば?」


「無理よ!出来るわけないじゃない!」


「まぁそうだろうな。にしてもこんな凄い武器くれるなんて国王様はお優しい方だな~。大切にしよっと」


 俺達はご飯を食べ終わった。


「そういえばその刀に名前はあるのか?」


「名前ですか?ないですけど」


「なら付けてみたらどうだ?」


「そうですね。う~ん。どうしようかな~」


「『竜滅刀』とかは⁉」


 えりが乗り出してきた。


「別に竜を殺す刀でもないし殺した刀でもねーよ」


「『魔物切』は?」


「ちょっとダサいな~」


「じゃあ村正とか正宗やら菊一文字則宗にすれば~?」


「パクるのもちょっとなぁ~」


「では私の詠唱魔法と似せて『一心斬絶(いっしんきぜつ)』はどうだ?」


「一心に相手を斬り絶つってことですか。いいかもしれませんね。それにします」


「おぉ!すごいカッコいい!」


「一心斬絶。こいつでどこまでいけるかなー。今度は絶対にミカヅキに勝たないとな」


「そのためにも訓練だ!さぁ立て!私が本気で相手をしてやろう」


「わかりましたよ。俺も全力でいかせてもらいます」


「でも今日は昼で終わりよ?」


「今日は学校で居残りするよ。いいですよねヘルサ先生?」


「もちろんだ」


「ってことでお前らは先に帰ってていいぞ」


「私はアルトお兄ちゃんと残る」


「俺もアルトきゅんが残るなら俺も残る!」


「私も戦ってるの見てて楽しいから残るよ」


「み、みんなが残るなら私も残るわよ!」


「そうか。なら俺も力が出るってもんだ!」


 俺はヘルサ先生に一心斬絶を振るった。ヘルサ先生に力が使えるのがバレたのはめんどくさかったが本気のヘルサ先生と戦えて正直とても嬉しかった。けど喜んだのも束の間この後ヘルサ先生に殺されかけたのであった。





「母様、只今戻りました」


「どうだったの。騎士団共は」


「ほとんどの団員を立ち上がれないほどに倒しました。しかし一部の団員は武器を破壊しただけにして帰還しました」


「ふんっ。あの小僧か?」


「は、はい」


「お前は随分とあのアルトというやつに甘いな。気に入ったのか?」


「いえ、そういうわけでは……」


「まぁいいわ。今回は許してやろう。次も頼むぞ」


「はい」


 僕は薄暗い洞窟を出た。刀を抜いて見るとひびが入っている。


「この刀はもう使えないか」


 やっぱり高級店とはいえ普通に売ってある刀なんてこんなものか。爺様に頼むかな。


 にしてもアルトのあの力はなんだったんだ。魔力を纏うことで全身を強化する。格闘家でもないのにそんなことが可能なのか?いや、格闘家でも魔力を体の一部に集中させて強化することしかできない。そして格闘家が集中させた魔力は体の内側にあるが、あれは内にも外にも魔力を纏っていた。アルトの体は魔力で出来ているのか?それも在りえない。血も出るし骨もあるし食事もする。あれは普通の人間だ。じゃあなぜあのようなことが出来るんだ。


 何もわからないし考えるのはやめにしよう。けどあの力には要注意だな。


 僕はひびの入った刀を地面に叩きつけると刀は砕け散った。


「あの感じだと騎士団が動くのもそろそろか。爺様も色々やってるけどあのお方達は負けるだろうな。なら僕は……」


 僕は猛スピードで空を飛んだ。アルト、君のおかげで面白くなってきたけどやっぱり僕は辛いよ。


〔一心斬絶〕


・パーガトリー鉱石と覇龍ノヴァコスモスの鱗片にユグドラシルの水滴を使っている

・国王様に頂いた。本当はクリスマスプレゼントだった

・ヘルサ先生に名前を付けてもらった

・前の刀より切れ味、重さが上がっている


=======

エレイヤ「俺のセリフがない!」

アルト「ヨミの次は今度はお前か」

エレイヤ「前にたくさん喋ったの俺の家に来た時以来なんだぞ!」

アルト「お前はヨミとずっと話してるだろ」

エレイヤ「そこも入れろよ~」

アルト「まぁいつかたくさんセリフあるだろ」

エレイヤ「でも次回からちょっと俺出ないぞ⁉」

アルト「メタ発言過ぎるからやめろ!」

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