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第四十一話 合体魔法

 次の日、俺は学校でヘルサ先生に剣術、ではなくフィアーナ先生に魔法を教えてもらうことになっている。


 文化祭で俺とヘルサ先生とフィアーナ先生が戦ったあとに俺はフィアーナ先生にこう言った。



「やっぱりお二人とも強いですね」

「アルト君も中々だったぞ。さすが私が鍛えてあげたことはある」

「筋肉に囲まれて私も幸せだったわぁ~」

「それでフィアーナ先生、質問があるんですが」

「ん?なぁに~?」

「最近思うことがあって、俺の得意属性って炎と闇なんですけど闇魔法のほうが強くて炎魔法を使う時があんまりなくて炎属性を活かす魔法ってないですかね?」

「それなら合体魔法を試してみる?」

「合体魔法?それって」

「その名の通り、異なる属性の魔法を混ぜ合わせる普通の人には出来ないちょっぴり危険な魔法よ」

「炎魔法と水魔法を調節してお湯出したりしてますけどあれは合体魔法じゃないんですか?」

「あれも合体魔法だけど少ししか魔力使ってないでしょ?人にダメージを与えられるくらいの威力の合体魔法を作るのがそれはそれは難しくてねぇ~」

「そんなになんですか?」

「例えるならば丸い磁石の同じ極をピッタリ合わせるみたいな感じなのよ。少しでもズレれば片方の磁石が飛んでいくかもしれない。それが合体魔法で起きると少し危険なのよねぇ~」

「どういう風に危険なんです?」

「う~ん。じゃあ明後日に一緒にやってみましょうか。詳しいことは明後日話しましょ」

「わかりました。それじゃあまた明後日にお願いします」



 ということがあり、俺は校庭でフィアーナ先生と一緒に練習をしようとしている。少し離れたところにヨミとえりとヘルサ先生がいる。


「それじゃあまずあんまり魔力を使わずにやってみましょう」

「わかりました」

「アルトお兄ちゃん頑張れ~」

「ゆう君頑張って~!」


 俺は手を前に向け、炎魔法と闇魔法を少しの魔力で合わせて出した。すると手の前に赤黒い炎が出てきた。


「ちょっと精神力がいりますけどこのくらいなら大丈夫ですね」


 今思ったけどこの魔法めっちゃカッコいい。今すぐ魔物に撃って威力と当たるとどんな風になるか確かめたいところだ。


「少し炎魔法の魔力が多いからしら次は闇魔法の魔力を多めにして炎魔法の魔力を少なめにしてみて」

「はい」

「あ、できた合体魔法はもう魔力に戻すことが出来ないからこれをなんとかして消滅させるしかないのよね」

「なら、ヨミ」

「了~解」


 俺は炎と闇の合体魔法を上に撃つとヨミがそれに向かって手を向け、魔法陣から隕石を撃って破壊した。


「サンキュー」

「どういたしまして」


 俺は再び手を前に向けて闇魔法の魔力を多くして合体魔法を出した。


 今度は球体の形をした黒い煙のようなものの中から赤黒いものが渦巻いている魔法が出てきた。


「うん。こっちのほうが威力が強いわね」

「やっぱりこっちのほうがさっきよりキツいですね」


 でもこっちもカッコいい!えりも輝いた目でこちらを見ている。


「じゃあ次のステップにいきましょうか」

「わかりました」


 俺はまたヨミに破壊してもらった。


「次は全体の魔力を多くするのだけれど、ここからが少し危険なの。上手く合体できずに魔法を出してしまうと反発し合った魔力が自分に逆流して魔力に飲み込まれる可能性があるの」

「なんだか怖そうですね。飲み込まれるとどうなるんです?」

「合体しようとしていた属性の魔法が自分に来るのと、自分の体にある魔力が制御不能になったりするのだけど、一番怖いのは魔法が二度と使えなくなったりすることよ。体から魔法を出すことが出来なくなったり体から魔力が生成されなくなったりね」

「うっ、それは怖いですね。いつか俺の知ってる人とかがそうなりそうで怖いな」

「でも魔力に飲み込まれないほどの精神力を持っていれば大丈夫って聞いたことあるからアルト君なら逆流してもなんとかなるかも~」

「そんな軽々しく言わないでください」

「とりあえずやってみましょう~」

「怖いな~」


 俺はさっきより4倍ほど多く魔力を使って炎と闇の合体魔法を出した。するとさっきより大きい魔法が出てきた。


「おぉ!さすがアルト君~!」

「くっ、うっ!か、かなりヤバいです。マジでヤバいです」

「今すぐ上に撃って!」


 俺は今にも気絶しそうなくらいの精神を耐えて体を動かし合体魔法を上に撃った。


「ヨミ!」

「ほい」


 ヨミは手の前に魔法陣を出して隕石を撃ったが合体魔法とぶつかった瞬間隕石は砕けた。


「ありゃ」

「そんな!」

「私がやる」


 ヘルサ先生は剣を抜いて飛び、合体魔法を真っ二つに斬った。合体魔法は音もなく赤黒い煙を出して消えた。


「良かった~」

「ん?剣にひびが入っているな」

「あの魔法そんなに強かったのか」

「でもアルト君が魔力に飲み込まれなくて良かったわ~」

「ホントにキツいですね。冷や汗が出ましたよ。ってヘルサ先生ごめんなさい、大事な剣を」

「いや、大丈夫だ。この剣は訓練用だからな。まだもう一本ある」


 ヘルサ先生はひびの入った剣を鞘に入れた。


「ゆう君あの魔法めっちゃカッコよかったよ!」

「だよな!絶対物にしてやる!」

「私もいつかやってみたい!やってやる!」

「そのときはどっちがカッコいいか勝負しようぜ!」

「もっちろん!私のほうがカッコよくて強いんだから」

「それはどうかな~!」

「あの二人ずいぶんとテンションが高いな」

「そういう年頃なんでしょうねぇ~」


 話が盛り上がる俺とえりをヘルサ先生とフィアーナ先生は『青春だな~』という目で見ていた。


「二人だけでズルい。私だって星属性の力はカッコいいし強いもん」

「さっき俺の合体魔法破壊出来なかったけどな」

「むぅ~」


 不貞腐れるヨミをなだめようとすると急に視界が傾き暗くなっていった。





 目が覚めるとベットの上にいた。


「ん、あぁ」

「あら、起きました?」

「ここは、保健室?」

「そうですよ~」


 声のするほうを見ると誰もいない。


「こっちですよ」


 耳の近くで声がする。真横を見ると小さい子が背伸びをしてこちらを見ていた。


「うおっ!」

「そんなにビックリしないでください」


 そういうとその子はベットによじ登って寝ている俺の太ももの上に乗った。そして俺がビックリしたのはもう一つある。その子の耳は尖がっていた。


「アルト君は合体魔法の反動で気を失ってしまいました。それでヘルサ先生とフィアーナちゃんがここに運んできたの」

「そ、そうでしたか」


 なぜ俺の太ももに乗って説明をしているのかだけが理解できないが。


「あ、あなたは誰なんですか?もしかしてエルフ?」

「わたくしは保健室で保険の先生をやっているメイと申します。そしてエルフです」

「なるほど。エルフって高身長のイメージがありましたけど」


 メイ先生はヨミよりは高いくらいだ。


「背が低いエルフもいるのですよ。それより、今からアルト君の治療を始めます」

「え、どこを治療するんですか?」


 体から痛みは感じない。


「アルト君の体の内側を治します。魔力による反動は体を蝕みますから。さぁリラックスしてください」


 メイ先生は俺の額と心臓部分に手を当て俺の胸に頭を乗せて俺の体に横になった。


「め、メイ先生、この態勢に意味はあるんですか」

「静かにしてて」


 なんなんだこの状況。しかし全身から何かが収まっていくのを感じた。しばらく経ってその収まりも消えて体が楽になった気がする。


「メイ先生、もう大丈夫だと思います」

「まだまだ」


 そういってメイ先生は続ける。するとチャイムがなった。


「ま、まだですかメイ先生」

「もう、少し……5,4,3,2,1」


 その瞬間保健室の扉が勢いよく開いた。


「メイ先生!アルトは!アルトは大丈夫なんで、って!なにやってるんですか⁉」

「おや、ルイナちゃん。彼氏はわたくしが貰いましたよ」

「えぇ⁉ちょ、メイ先生⁉」

「なにふざけこと言ってるんですか!アルトは返してもらいます」


 ルイナは俺を無理やり引っ張って抱きしめた。


「アルト、大丈夫?変なことされてない?」

「だ、大丈夫だから、苦しいから離してくれ」

「仕方ない、アルト君は返そう」

「メイ先生は人の彼氏をいちいち奪おうとしないでください!」

「人間の反応を見るのが楽しくてね。ついやってしまいます」

「ついじゃ済みませんからね!」


 ルイナは俺の手を掴み『失礼しました!』と言って保健室を出た。


「そんなに怒るなよ。別に治療されただけだから」

「あの先生はほっておくとある意味危険なのよ」

「そうかもしんないけど、ってどこに行くんだ」

「ヨミちゃんとえりかちゃんのところ」

「あぁ、あいつらどこにいるの?」

「図書室」

「あいつら遊びたいだけだろ」


 ルイナにテレポートする教室まで連れてこられた。


「次保健室に行ったら許さないわよ!じゃ」

「はいはい。頑張ってな~」


 俺はテレポートをして図書室に来た。やっぱりヨミとえりがくるくる遊んでいる。


「図書室は遊ぶところじゃねーぞ」

「ゆう君!」


 えりが真っ先に飛んできた。


「大丈夫なの?」

「うん。心配かけてごめんな」

「ホントに心配したんだから!」


 えりは俺に抱き着いてきた。


「お、おい、えり」

「あっ!ご、ご、ごめん!」


 えりはすぐに手を引いて後ろを向いた。


「え、えり?」

「アルトお兄ちゃん~」

「ちょ、前が見えないから離れろ~!」


 そのあと俺たちは普通に学校を過ごしていった。


〔メイ先生〕


 女 4月14日生まれ 身長 136.8cm 体重 秘密


【特徴】

・背が低いエルフ

・白衣を着ている

・銀色の外ハネした髪


【性格】

・人の恋愛にちょっかいをしたがる

・背が低いのをあまり気にしていない

・生徒が怪我をしても回復魔法で回復するので誰か大怪我してほしいと心の中で思っている

・基本的にいつも暇


【ジョブ】

・ハイプリースト


【得意属性】

・風


=======

アルト「合体魔法マジ黒炎って感じでくっそカッコよかったんだけど~!」

えり「うん!まさに闇に潜むは黒き業火って感じだったよ~!」

アルト「そうそう!レイヴン・オブ・ヘルファイヤーみたいな!」

えり「アビス・ダーク・インフェルノみたいな!」

ルイナ「……あの二人今日テンションおかしいわね」

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