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クラウの手紙と超回復

クラウとアレクの模擬戦は、アレクの勝利に

幕を閉じ予想外のクラウの負傷もあったが

アレクの中級ポーションによりケガも

完治したことで10日間の訓練を終えた。

何度もクラウとアンジーのお礼を伝え

死拳デス・ナックルとは急な別れとなる。

毒をもらって安静にしていたメンバーが

無事に復帰したことでAランク冒険者として

の依頼が滞っており急いで片付けなくては

ならなくなったらしい。

後日、レナードから手紙を渡されたアレクは

クラウの手紙を読むことになった。

ギルドの休憩所で手紙を広げ読み始める。


「アレクへ

口下手な俺だが君に伝えたいことがあり

手紙という手段を取らしてもらった。

君とは短い間だったが……楽しい時間を

過ごさせてもらい感謝している。

それに俺に一撃を入れる前の見事な動き、

模擬戦で見せた溜めをまったく感じさせない

縮地には舌を巻いたよ。


信じられない速度で成長していく君を

見ているうちに最初は、基礎だけでも

教えようと思っていたが……いつの間にか

本気で技術を伝授していたよ。

君は、自分の体の異変に気付いているかい?

実際に相手をしていた俺が1番近くで感じて

いたがアレクの回復力は訓練の途中から

格段に早くなっていた。

そのお陰か、俺の訓練を10日間も耐えられた

のだと思う……普通の者なら体が壊れても

おかしくない訓練だったからね。


それも、追い込めば追い込むほどに

強くなっていく君の姿が眩しくかった

からかな?

君を見ていたら久しぶりに俺も

強くなりたいという初心を思い出さして

もらったよ。

あとは俺自身の気持ちを優先して無理な

訓練をしてすまなかった。

身体強化・極を覚えた君は格段に強くなったと思うが……これは土台作りに過ぎないこと

を覚えておいてほしい。

ここからは、己の研鑽でスキルなどを

組み合わせて技を昇華させていってくれ。

文章が長くなってしまったが君のこれからの

活躍を祈っている。

君の友人 クラウより」


(クラウさん、本当にありがとうございました。

更に研鑽を積んで教えて頂いた技を磨きたい

と思います……)


手紙を折り畳むとアイテムボックスの中に

収納するとクラウの手紙で書いてあったこと

が気になりギルドカードをついでに取り出す。

もしかしたら、訓練中に新たなスキルを

習得していてそれが体の異変に関係して

いるのではないかと考えたからだ。

ギルドカードを取り出し血を垂らして

自身の情報を確認する。


ステータス


〔名前〕アレクサンダー

〔年齢〕15

〔職業〕持たざる者

〔レベル〕30

〔体力〕(HP)1100

〔魔力〕(MP)320

〔攻撃力〕580(+15)

〔防御力〕360

〔敏捷性〕470

【エクストラスキル】

瞬斬術 無の歩み 雷鳴弓


【パッシブスキル】

気配探知 魔力探知 超回復(new)


【スキル】

歩行術 投擲 槍術 弓術 剣術 盾術 体術 隠密

魔力操作 炎魔法 水魔法 風魔法 雷魔法 土魔法 解体 身体強化 夜目 遠視 付与 錬金 威圧

速読術 思考加速 音波探知 鑑定

【称号】

なし


前回確認時

〔名前〕アレクサンダー

〔年齢〕15

〔職業〕持たざる者

〔レベル〕27

〔体力〕(HP)850

〔魔力〕(MP)290

〔攻撃力〕480(+15)

〔防御力〕240

〔敏捷性〕390


見間違いと思うレベルでステータスが

変動しており過去のステータスを思い出し

ながら比べてみたが間違いではなかった。

レベルが大きく上がっていないのに何故か

ステータスが全体的に上昇している。

そして、その原因と考えられる一つの

スキルがあった……【超回復】聞き覚え

のある言葉がスキル欄に並んでいた。


(ステータスも驚いたが……【超回復】が

まさかスキル欄にあるとは……鑑定して

確認してみるか)


「【鑑定】…………」


スキル【超回復】

効果:ダメージ・肉体の損傷を受ける度に

肉体が修復され以前よりも強化される。

[ステータスボーナスあり]


(このスキルは、かなり強力だぞ……

けど覚えるまでだいぶ時間が掛かったな。

イメージ力補正もあったのに5歳くらいから

だから10年以上掛かったのか……)


5歳から超回復をイメージしたトレーニング

を毎日欠かさずこなし最近では無意識に

イメージを持てるまでになっていたアレクは

自身の長年の努力の結晶といえる【超回復】

のことを感慨深そうに考えていた。

今回の訓練で、【超回復】が発現して

いなかったら訓練を最後まで続けるどころか

途中で体を壊していた可能性もあった。

というか途中で何回が肉体が破壊された音を

聞いていたことを思い出しアレクの背中に

冷たいものが流れる。


改めて【超回復】に感謝しているとアレクの

元に《漆黒の魔弓》の面々が集まってくる。

ここ最近、クラウとの訓練ばかりで仲間達と

訓練をしていなかったアレクは、カインと

アマリアから自分達にも身体強化の極意に

ついて教えて欲しいと頼まれ訓練を見ること

になっていた。


アレクのように高密度の身体強化は、

できずとも身体強化の極意を使えるように

なれば近接戦闘は格段に有利なることから

個人の戦力アップのために技術を習得する!

と2人は張り切ってギルドにきていた。

アレクも、クラウの手紙にあったように

実戦の前に【身体強化・極】をスキルと

合わせた技を試したいと思っていたので

実は今日からの訓練を楽しみしていた。


集合したメンバーと笑顔で地下訓練へ

向かっていくアレク達を観察していた

休憩所にいた他の冒険者達が一斉に話し出す。


「あれが死拳と互角に戦ったという……

Cランクチーム《漆黒の魔弓》のアレクか!

まだまだ若いやつだったが本当に強いのか?」


中堅冒険者っぽい男が同じ席いる知り合いの

冒険者に話を振ると知り合いの男は食い気味

に反論する。


「お前、死拳と魔弓の訓練見に行かなかった

のか?実際にあいつらの訓練を見たら

実力を疑うことなんて考えないぞ?

それに、これは秘密だが……2人の模擬戦を

地下訓練所の陰で見物していたがアレクは、

クラウを既に倒していたぞ?」


「おいっ!そりゃ本当かぁ!!あの死拳を

あの青年が……とんでもないやつだな魔弓。

それにしても魔弓ってことはアレクは、

弓使いなんだよな?」


「ああ、弓使いらしいぞ。それに訓練を

最初の頃から見学してたやつに聞いたんだが

異常な回復力でクラウに何度も何度も

倒されても不死身のように蘇ってきた

らしいぞ?しかも楽しそうに……」


「…………あの若さで変態なのか……

とんでもないルーキーが現れたもんだぜ!

不死身の変態か、今さっきも笑いながら

訓練所に向かって行ったしあながち

嘘じゃないかもな」


「あとは、魔弓だと話しの印象と合わない

から……そうだな、銀拳シルバー・ナックルなんて呼び名は

どうだ?戦闘狂に相応しい名前だろう」


こうして、アレクのあずかり知らぬところで

恥ずかしい二つ名を勝手につけられ

アルテスの冒険者ギルドでは不死身の変態や

戦闘狂の銀拳シルバー・ナックルという名前が1人歩きし

アレクの耳に入ってギルドで大暴れする

ことになるのは、また別の話である。



===============================



《漆黒の魔弓》で訓練を始めて1週間が

過ぎカインとアマリアの身体強化が何とか

様になってきた。カインは元々武術の心得

があったこともありアレクが掴んだコツを

丁寧に教えると3日ほどで極意を会得し

体術でアレクほどではないものの

エネルギーの乗った拳を放てるように

なっていた。

縮地の訓練はケガする可能性が高いことから

行わずに槍にエネルギーを乗せる訓練に

切り替えて訓練した。


将来的には、槍と縮地のコンボは、

強力な攻撃になりそうだと考えていた

アレクはポーションを大量に用意して

ケガしても訓練できるようにできないかと

密かに計画するのであった。

そんなことを知る由もなくカインは、

一生懸命に訓練を続けていた。


アマリアは、何度も説明しても感覚が掴めず

1週間でも極意を会得することができなかった。

なので、アマリアには多くのことを教える

のではなく一点集中で技を習得させること

目標としてアレクは訓練方法を考えて直し

長期を見越した訓練を計画するのであった。

アマリアにも引き続き訓練を行っていくことを伝え体術を高める長い道のりがスタートした。


教えることと並行して新たな力を試したり

していたアレクはミカエラが訓練所の隅で

魔法の鍛錬を1人でしていることに気付き

声を掛ける。


「ミカ!近接戦闘の訓練ばっかりで

1人にしてすまないな……何か俺に手伝える

ことはあるか?」


そう問いかけながら、ミカエラの顔を

覗き込むが……ミカエラからの反応はなく

目を瞑り集中して昔にアレクが修行して

いたように魔力操作の基礎トレーニングを

していた。

アレクは、“ニコッ”と優しく微笑むと

ミカエラの邪魔をしないようにそっと

その場を離れた。


各自の訓練も落ち着いてきたので

そろそろ、依頼も受けようかと思い

張り出してある依頼を確認していると

1つの依頼が目に止まる。

“ジッ”と依頼書を見つめながら内容を

確認すると依頼書を掲示板から外し

受付に向かうのであった。



===============================



アレクが、依頼を受けた次の日

《漆黒の魔弓》一同はギルドで馬を借り

馬車で街道から少し外れたところにある

別の道を移動していた。

朝のから肌を焦がすように日差しを受けながら

御者席に座るアレクとカインが今回の依頼

について話しをしている。


「今回の依頼は、もう使われていない鉱山

に魔物が住み着いたために討伐すること

だったけ?なんでそんな人気のない依頼を

アレクは受けたんだ?」


「あぁ、それは少し試したいことがあって

鉱山がその都合に合ってから依頼を受け

たんだ。それにもしかしたらお金になるかも

しれないしね」


「へぇ〜ってことは鉱山の鉱石狙い?

でも、もう採掘されまくった鉱山なんて

何も残ってないんじゃない?」


「おっ!鋭いね!でも、俺が狙ってるのは

鉱石じゃなくて魔物の方なんだけどね。

ドォールムの冒険者ギルドの過去の資料で

見た内容と同じなら臨時収入くらいには

なると思うよ?」


「まったく、アレクは本当に抜け目ないな!

じゃあ今回も頼りにしてるぜリーダー!」


元気なカインにばんばん背中を叩かれながら

馬車を操り1日の野営を挟んで次の日の

日暮れ前には、なんとか目的地の

鉱山があるふもとの村 パルウムに

到着した。

パルウムは元は鉱山の恩恵を受け栄えた

村であったが……鉱山から鉱石が採掘量が

減るにつれて勢いを失い寂れてしまった

村であった。


依頼を出してきた村の村長の家で事情を

確認し数日、村に滞在する予定で話が

着くと村が栄えた頃の名残である宿へと

案内されタダで泊まれることになる。

そこで明日からの予定を《漆黒の魔弓》

一同に伝えて各自準備整えるように

アレクから指示がでる。

その日は、鉱山に入らずに村長から

教えてもらった複数ある鉱山の入口を

アレクが実際に確認しに行き情報を

集めることで1日を終えた。

そして、次の日からアレクの悪巧みが

始まろうしていたのである。



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