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彼女と彼の共同戦線・おまけ編 (裁きの庭)
「ほんとにさ、どうやってねだったんだよ」
「簡単ですよ」
エメリーはやり方を伝授した。
――――最高法院にて。ターゲットは若い裁判官。しゅたたたたと詰め寄る。
『今年の司法試験の問題、教えてください』
『だめだよ。見せちゃいけない決まりなんだから。いくらロスくんといってもね……』
『(身長差を利用したさり気ない上目遣い & 首を傾げる)』
『!!』
『どうしても、だめですか……?』
『うっ、あ、あのね……』
『私は、ただ自分の実力を確かめたくて……不正するつもりなんかありません。だから (さり気なく裁判官の両手を取り、ぎゅっと包みつつ)』
『え、あ、ちょ……』
『(ぎゅうううううう………)』
――――――――――――
「若い男の人って、まじめでちょっと弱々しい態度をしかけたら一発なんですよね」
「……………… (こいつを敵に回したら滅ぶ……)」
餅は餅屋です。