004-食材調達ッ!ってたくさんあるな…。
なんか書けてしまったので更新しました。
それでわ、本文をお楽しみください。
「っと、森へ入る前に持ち物の確認でもしておこうか。」
そういうのは我らがリーダー、赤髪の龍斗さんだ。が、今は普段着に加え金属製のプロテクターと木刀を装備し、マントを羽織っている。これがいわゆる戦闘装備というやつである。
「わかった。今、俺が持っているのは『小烏丸』が一振り、『キュアゼリー』と『ソウルゼリー』が3つづつだ。それと携帯倉庫を持ってきた。」
「私は…。『薙刀』一振りに兄さんと同じのものと状態異常回復アイテムが数個程です。」
解説を行うが、『小烏丸』は刀の名前だ。『薙刀』は名前のまんまだ。わからなければwikiさんにでも聞いてくれ。詳しい解説が聞けるだろう。『キュアゼリー』は自分の体力(HP)を少量回復できるマジックアイテムだ。DQだとやくそう、FFだとポーションの立ち位置に分類される。『ソウルゼリー』は勿論わかる人はもうわかったと思うがFFでのエーテルの扱いだ。この世界のポーションは甘すぎて飲める物じゃないのでゼラチンで固めてお菓子感覚で食べれるようになっている。携帯倉庫は俗にいうアイテムボックスのことだ。解説終わり。
「そっか。俺は『木刀《無名》』が一振りと各種回復アイテムが数個ずつだ。あと、『回復符』も持ってきている。」
回復符とは治癒の力を符にこめた陰陽符だ。一瞬で効果が出るので凄く楽に回復できるが非常に高価だ。最も、龍斗の自作なので紙代しかかかってないのでじゃんじゃん使っても全く問題はない。
「回復符か…。ならポジションは俺と詠が前衛で攻撃、龍斗さんが中衛で遊撃に当たってくれ。」
誡にしては珍しく真面目に作戦説明をしている。
「兄さんにしては中々の作戦ですね。誰かの入れ知恵ですか?」
「いや、ちょっと待て詠!そのくらい誰でも思いつくだろ!」
「いえ、すみません。兄さんの脳ではその程度のこともできないそこにあるだけで置物のような見かけだけの脳だと思っていました。」
「相変わらず酷い毒を吐くなぁ、詠」
頭をかきながらため息をはく。幸せが逃げるぞ。
「はいはい。痴話喧嘩m「「してない!」」もそこまでにしてそろそろ行こうか。」
「ぐ…。兄さんのせいで怒られてしまったではないですか、この馬鹿兄。」
「馬鹿言うな!」
「はいはい、行くぞ?誡?詠?」
「「おう(はい)」」
【閑話休題】
あれから3時間程経った頃の話だ。
「ふぅ…。大方採り終えたか。そっちの収穫はどうだ?」
疲れたのか切り株に腰をかけながら汗を拭う誡。その正面にはその妹、詠が同じく切り株に座っている。
「私の収穫は、林檎10個、イノシシが1頭分、食べられるキノコが生えていたのでこれも1キロ程採ってきましたw」
自慢げに話す詠はなかなか萌える。まるで子供が自分のやったことを褒めて欲しそうな顔をしていた。
「それ、本当に食えるんだろうな??」
誡は詠の日頃の行いから詠がギャグで毒キノコを紛れ込ませて自分の皿に入れて反応を楽しもうのかとしてるのかもしれないと思い、不安気な表情でそう聞き返した。
「何を言っているんですか?馬鹿兄さん。ちゃんと解析かけて毒性がないか確かめましたし。」
「魔法って便利だな…。」
誡に魔法適性が無く、全く魔法が使えないので拗ねてるのかもしれない。
「ところで兄さんはちゃんと持ってきましたか?ここまできて収穫なしなんて言ったら………、
殺しますよ?」
どうみても悪魔のh…天使の微笑みである。
「はいはい、物騒な妹だ…。大丈夫だこちらもバッチリだ。近くに川があったから魚がいるか探して見たら大量にいてな、思わず掴み取りで30匹程捕まえて来ちまったぜ!大漁大漁wwww」
「兄さん!流石です。」
「どうだ?詠。ちょっとは俺のこと見直しただろ?」
「まぁ…少しくらいなら褒めてあげてもいいですけど………/////」
「(なんだこれ。めっちゃ可愛い!詠のデレとかそうそう見れるもんじゃねぇぞ!)ところで龍斗さんは何を採ってきたんですか?」
「ああ、俺は山菜や野菜などの知識があったからな。近くにある野草や山菜、香辛料などを採取してt…」
「どうした?龍斗s…「静かに。」………。」
急に龍斗が真面目な顔をしながらこちらを見た為、一瞬びっくりしたが何事かと真剣な雰囲気が漂っている。
「近くに魔物の気配がする。このままキャンプの方へ襲われても面倒だ討伐しておこうぜ。誡、お前携帯倉庫持ってただろ?今日の収穫を全てそこに入れてテントに持ち帰れ。討伐は俺と詠で行う。」
龍斗の作戦に何か思ったのか誡は反論した。
「待ってくれ!龍斗さん!ここは詠を行かせた方がいいんじゃないか?討伐は危険だ!!」
「持ち帰る途中に魔物に遭遇したらどうする?魔物を探知できるのは俺だけだ。不意打ちされたらいくら詠でも危ないのはわかってる。その分お前なら信用できる。」
「そこまで龍斗さんに言われちゃ断れないな。でも龍斗さん、詠に何かあったらタダじゃすまないからな!」
「おう!任せろ!ちゃんと二人で帰ってくるさ。だから行け!!誡!!!」
「了解!!」
「行ったか。」
「はい。行きましたね。」
「詠、覚悟はいいか?」
「大丈夫です。いつでも行けます。」
「わかった。なら1、2、3で行くぞ。」
「了解です」
「1、
2、
3!!」
同時に詠が影から飛び出し、魔物に急接近する。
「行きますっ!!
姫野流剣術【夢想討ち】っ!!」
詠の薙刀から神速の剣撃がが繰り出される。敵が防御する前に切り裂く、姫野流剣術の中でも1、2を争う程の発動速度を誇る。
「並びに、
姫野流剣術【天誅・剛】っ!!」
更に詠の薙刀から技が繰り出されるが、先のとは違い敵を真っ二つにせんという位の力強さで脳天割りをする技だ。
これを受け、魔物も少しよろけた。が、
その隙を龍斗が逃す訳が無かった。
「いいぞ!詠!!
一旦下がれ!!俺が一発ぶちかますっ!」
「了解です!」
詠が急いで後退した。
「我が霊力を以って呪縛せよ!【霊縛】っ!」
龍斗から霊力で出来た鎖が何本も魔物の体に巻きつき、その身の自由を奪う。そうして、龍斗は更なる技の詠唱に入った。
「さてと、行くかッ!
万物に宿る火の神よ、我が呼びかけに答え、その力を成せ!【火神招来《火行》】っ!」
符から放たれた炎は形を狼に変え魔物の喉仏に食らいついた。
「グァアアアアアアアア!!!」
これには流石に応えたのか魔物が大きくよろめいた。
「弱ってきているようですっ!一気に畳みかけましょう!援護お願いしますっ!」
詠は好都合だと思い、龍斗に援護を求めた。
対して龍斗は詠の咄嗟の判断に答え、補助術の詠唱に入った。
「わかった!
彼の者に武人の如き力を与えよ!【身体強化符《武》】!!
行けぇぇぇ!詠!!!」
途端、詠の身体から赤いオーラが吹き出た。これにより一時的に攻撃力、並びに精神力が1.75倍となる。
「行きますっ!!
姫野流剣術奥義【夜叉・月影殺陣】っ!!」
姫野流剣術の中でも攻撃力が高めの技を選択した詠はそれを放った。詠を中心とした半径7mの円内に漆黒の斬撃が繰り広げられた。
魔物は糸が切れた操り人形の様にバタリと倒れた。そしてそのまま体は蒸散してしまった。
「対象の生命活動の停止を確認。討伐完了しました。
ふぅ…。やりましたね!龍斗さん!」
「ああ、やったな。
そろそろ帰ろうぜ。みんなが待ってる。」
「はい」
どうだったでしょうか。
残酷描写やR15のタグをつけてないのであまり過激な描写はしてないつもりですがどうですかね。
やっぱりタグをつけた方がいいと思う方がいれば感想かメッセージを送ってくださると嬉しいです。
それでわ、次回もお楽しみにっ☆