最後の留守電
皆さんは、深夜に知らない番号から電話がかかってきたこと、ありませんか?
取る勇気がなくて放置したら、気がつけば留守電が入っていた──。
ただのイタズラかもしれない。けれど、そのメッセージが“本当に自分宛て”だったら……。
今からお話しするのは、そんな恐怖の一夜の出来事です。
「最後の留守電」
夜の十一時すぎ。
一人暮らしの青年が、帰宅して携帯を見ると──知らない番号から、三件の留守電が入っていた。
再生ボタンを押す。
……ザザ……雑音の向こうで、女の声がかすかに笑っている。
「……もしもし……聞こえる……?」
二件目。
今度は、低い声で囁く。
「そこに……いるんだろう……後ろに……」
青年は思わず振り返る。
誰もいない。
部屋の蛍光灯が、チカチカと揺れている。
三件目。
鼓動が高鳴る中、耳を澄ますと──
今度は自分の声が録音されていた。
「……携帯、見たんだな。もう逃げられない」
(間を置き、低く落とす)
そして、留守電の最後に。
カチリ──玄関の鍵を回す音が、はっきりと響いた。
……部屋には、青年ひとりしかいないはずだった。
それ以来、その青年の携帯は行方不明のまま見つかっていないそうです。
ただ一つ──彼の部屋の玄関には、誰も触っていないはずの“内側から閉められた鍵”が残されていました。
……皆さんのスマホにも、知らない番号から留守電が入っていませんか?




