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ヨークの遺産と白銀の少女~恋しちゃったんだ~

砂漠の中に、砂を固めて作られたアスファルト。

一人乗りの小さな宇宙船(スターシップ)は小さく降り立つ。


「お待ち申し上げておりました。ヨーク一族のテクニカ…。」


言葉を発しようとした男は、ハクの様相を見て言葉を止める。

小さな子供のような様相。耳にはこの地域では見た事もないような被せ物をしている。

しかも、髪が白く、目が赤い。……白子(アルビノ)である。


「あの……テクニカルの方……ですよ……ね?」

「白銀(シロガネ)と申します。この度は修理のご依頼、有り難うございます。」


ぺこりとお辞儀し、定型文のような言葉を発するハク。

いつものことだ。と心の中で諦めるようにつぶやく。

年齢にそぐわない容姿も、この白い髪と赤い目も。

何処の惑星に行っても、何処の人と話しても、異端の子と見られる。

……勿論、ヨーク一族の中ですら。


「し、失礼ですが……本当にあの……。」

「それ以上は控えなさい、シズク。」


ハクの耳が、その後に鳥肌が立つように全身が震えるように動く。

はっ!と男が跪き、奥から紫に覆われた声の主が前に現れた。


「失礼したね。噂はかねがね伺っていますよ。ヨークの若き修理者。ようこそ、砂漠の地サンザンへ。」


頭から被った紫の布が、ふぁさり。と取り外される。

ハクは更に目を丸くする。

肩まで掛かった赤いサラリとした髪。

やや目尻の下がったアーモンドな瞳。

そして

「危険な依頼だと分かっているにも関わらず、要請を受けてくださったこと、依頼者として心から感謝いたします。」

ハクの前に跪くとその手をとり、手の甲に軽く唇を落とす。


ののののののー!!!!


耳の先まで真っ赤になっているハクを見て、にこりと笑った男はハクの手を取ったまま言葉を続ける。


「サンザンの首長補佐を務めます、カザマと申します。白銀様……どうぞ、よしなに。」

「は……はいぃぃっ!!!!」


良く聞けセン!!ハクは今度こそ!今度こそ運命の人と出会っちゃいましたからぁーーーー!!!!




「ノッ……クショイッ!」

「お前さっきからくしゃみばっかだな、おい。」


口くらい押さえろよ、と男が続けて言う。

「だから、俺のくしゃみは(以下同文)」

「うるせぇ疫病神。とりあえず廃れた王家の流れもこれで分かったろ。」

「そうだな。……にしても、やっぱりおかしいだろ。この依頼。」


センは鼻をぐしゅぐしゅと擦りながら続ける。


「どう考えたって、このカザマってやつなら開けれるんだろ?これ。」

「だからこそ、ハクが要ったんじゃねーの?『開かなかった』から。」

「黙れヒゲ。いいか、そういうからくりじゃねーだろ。こいつはよ。」


何か、裏がある。

その前に、あのうすら馬鹿がまた恋に落ちて更に馬鹿になってないといいけど。

カザマの声のイメージは井上和彦さんです。

キュンキュンv


5/22の時点でタイトルだった『ヨークの遺産と白銀の少女』をサブタイトルに変えました。

色々悩んで試行錯誤しております。

というか、イマイチ良いタイトルが思いつきません。

多分、もしかしたら……いや、絶対またタイトル変わります。すみません。

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