短歌 その四
あの香り
キンモクセイが
好きなんだ
心が和む
風のご褒美
興が乗り
吹けぬ口笛
吹いてみる
ただ息漏れる
口元ゆるむ
舞積もる
真白の華の
清廉さ
夜の音静か
聖夜をともに
あきらめる
あきらめはイヤ
決められぬ
誰か教えて
進べき道
雨降る日
雨音静か
淑やかに
滴のかほり
心潤す
澄み空に
ぽかりぽかりと
浮かぶ雲
僕も一緒に
連れてっておくれ
朝起きて
肌の寒さに
ふと想う
過ぎゆく刻の
はやさが沁みる
嘘をつく
それ嘘だよね
その言葉
僕にはわかる
揺らぐ君の瞳
嘘をつく
君の言葉が
突き刺さる
なんでそんなに
一人悩むの