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何が出来るか検証しよう

無事転生(転移)できました。少し若返っています。

現状把握をして

とりあえず、醤油醸造の職人が何が出来るか確認です。

 俺は、薄暗い、石造りの地下室のような部屋で目を覚ます。

 16畳くらいの部屋だろうか? 床に魔法陣が光っておりいかにもっていう異世界風景だ。

 俺は慌ててまわりを見渡す。

 俺のすぐ後ろに、祥子、俺の妻がいることを確認して安心する。


 祥子も俺を見て安心したのかにっこり笑う。


「勇者さまだ」

「ご神託のとおり、勇者さまが現れた。」

「「おおおおおおおおおお!!」」


 俺は祥子と顔を合わせて、祥子はきょとんとした顔をしている。

 そういえば、神様が、若返らせると言っていたが、祥子がやたら若い。俺が知らない時代の、女子高生のような祥子だ。


 まわりを見渡すと

 海外の宗教の神父のような格好をした一団と西洋の中世の貴族のような恰好した集団、鎧を着こんだ兵士のような一団が腕を振り上げて喜んだり、抱き合ったり、神様に祈るような格好をしているものまでいる。

 まさに、子供のころにやったロールプレイングゲームの世界のようだった。


 改めて祥子を見ると服装は生成のチュニックにスカート、多分こちらの住人の服を神様が着せてくれたのだろう。

 俺の体も確認すると同じようなチュニックにゆったりしたズボン、靴やベルトまできちんとつけている。


 しばらく、自分たちの現状を確認していると、一人の男性が前に進み声を掛けてくる。


「あなた様方が勇者さまですか?」


 俺は、多分そうだ。と答える。


 もう一度

「「おおおおおおおおおお!!」」

 と部屋が湧きかえり、

「王様にお伝えせねば」

 と部屋を出ていく兵士が確認できた。


「勇者様方もお疲れだと思いますし、夜も遅いので、今日はお部屋をご準備しましたのでお休みください。」


 貴族のような格好した男性がそういうと、召使のような男女に指示を出す。

 そのあと俺たち夫婦はその貴族のような男性と、神官風の格好をした男性と召使の男女の後ろをついて行き、部屋に案内される。

 とてもきれいな部屋だった。西洋の中世時代のお城のような建物と部屋。実際、お城なのだろう

 ベットには天蓋がついており豪華な客間といったところか。祥子が嬉しそうに部屋を物色している。


 貴族風の男性が明日、王様への謁見が予定されているそうだ。


「シホちゃん、また会えたね。」

 祥子が部屋の物色に満足したのか俺の方に振り返って笑う。


「本当に祥子だよな? 事故の記憶とかはあるのか?」

 俺は不安になり聞いてみる。


「事故? よくわからないけど、レストランがすごい音して崩れる景色は覚えていて、気づいたら、さっきの神様のところにいたんだよ。」

「それで、神様にシホちゃんが言われたみたいなことを言われたんで、シホちゃんと一緒に暮らせるようになるなら手伝います。って言ったら、目の前に悲しそうなシホちゃんが見えて、一生懸命シホちゃんの名前呼んだら、シホちゃんが来てくれた。そんな感じ。」


 祥子しか知らないような質問をいくつかしたが大体あっていた。まあ、相手が神様ならそれすらあてにはならないのだが、ここは神を信じるしかないだろう。

 少なくとも、俺が見ている祥子は間違いなく俺の記憶の中の祥子とうり二つだ。少し若すぎるが。


「シホちゃんも若返ってイケメンさんになってたから驚いたよ。」

 陽気に話す祥子。


「さて、醤油屋の醤油醸造職人でしかない俺が、この世界で何が出来るか確認はしておかないとな」

 俺がそう言うと、「そうだね~。」と陽気に返事をする祥子。こういう能天気でポジティブなところが今まで俺の助けになってきたことを思うと笑いがこぼれた。


 とりあえず、やることと言ったらこれだろう。

 俺の少ないゲーム知識で考えてすること。それはステータスチェックだ。

 そもそもステータスという概念がないかもしれないがダメもとで、

「ステータス」

 と叫んでみる。

 すると思惑どおりのゲームのようなステータスウインドウが開く。


 ***************


 なまえ シホウ 

 レベル 10

 しょくぎょう ゆうしゃ


 HP 20

 MP 20


 ちから   20(+20)

 すばやさ  20

 ちりょく  20

 たいりょく 20

 きようさ  20


 スキル

 レベル1 火を起こす

 レベル2 剣術 炎の矢

 レベル3 なし

 レベル4 なし

 レベル5 なし

 勇者専用 発酵技術 経験値共有(祥子) 能力一部交換(祥子)


 ***************


 昔、子供のころにやった、ロールプレイングゲームのようなステータスウインドウが広がった。

 神様にお願いした祥子を戦わせないためのスキルもあるようだな


「ステータス」

 祥子も俺を真似する様にステータスを確認する


 一応祥子のステータスも確認できるか試してみる

 一応できるみたいだが俺のステータスに鑑定というスキルが足された。


 ***************


 なまえ しょうこ

 レベル 10

 しょくぎょう ゆうしゃのおくさん


 HP 20(+20)

 MP 20


 ちから   20

 すばやさ  20

 ちりょく  20

 たいりょく 20(+20)

 きようさ  20


 スキル

 レベル1 なし

 レベル2 なし

 レベル3 なし

 レベル4 なし

 レベル5 なし

 勇者専用 シホちゃんが幸せになる 経験値共有(紫峰) 能力一部交換(紫峰)


 ***************


 なるほど、多分、必要な時には俺は祥子のちからのステータスが借りれて、祥子は俺の体力とHPが借りれるといった感じか。

 で、祥子は戦わないから俺が戦って祥子の分まで経験値を稼ぐ。そんなゲームみたいな仕組みか。


 そして強さはよくわからないがレベル10というのは決して高くない予感がする。

 どちらかというと勇者は成長上限は高いが最初は弱い感じだろうか?


 そして祥子の勇者専用スキルはなんだ? シホちゃんが幸せになる?


「なあ、祥子、このシホちゃんが幸せになるってスキルはなんだ?」

 俺は祥子に聞いてみる


「よくわかんない。最後に神様が好きな才能をくれるっていったから、シホちゃんを幸せにできる能力が欲しいなって思ったらこうなったみたい。」

 と本当にわからないような顔で答える。


 あとはアイテムかよくあるのは勇者はアイテムボックスっていう謎の4次元ポケットを持ってることが多いがそれはあるのか?


「アイテムボックス」

 俺がそう叫ぶと、ステータスウインドウが開く。

 試しに机の上にあった果物の盛り合わせからリンゴを手にとって入れようとすると目の前に黒い穴が開いく。

 リンゴを入れるとステータスウインドウにリンゴと記載される。

 同じように取り出そうとすると黒い穴が開き、手を突っ込むとリンゴがつかめ引っぱり出せた。


『鑑定』『アイテムボックス』は使えるようだそしてチート能力は無し、敵を倒して自分を成長させていく必要がありそうだ

 あとは、マニュアル、できれば解説してくれるコンパニオンAIみたいなのがあればいいんだが。


 [コンパニオンが設定されました]

 メッセージウインドウが開き、そう表示され、俺の頭の中に声が響く。

 俺が想像するといろいろできるのか?


 [そうです。この世界のバランスを崩さない程度の変更は勇者様が想像することで可能です]

 スキルや武器も作り放題ってことか?

 [それはできません。スキルはレベルと才能に応じて適正なものが自動で追加されます。]

 [武器の作成にはスキルが必要です]


 この世界にあるもので戦えってことだな。


 いちど祥子と情報交換する。

 祥子にもコンパニオンが追加されたらしい。

 それと、鍛冶のスキルが追加されたらしい。


 ん?どういうことだ?

 祥子に聞くと、俺が武器が欲しくて鍛冶のスキルがないと作れないことを聞いてスキルが欲しいと思ったら追加されていたらしい。

 ただし、素材がないと鍛冶スキルは使えないそうだ。


 俺は、コンパニオンに祥子のあのスキルについて聞いてみた。


 [祥子様のスキル『シホちゃんが幸せになる』は祥子様のレベルに応じて、紫峰様が必要と思ったやスキルを創造できるスキルです。ただし祥子様の能力範囲内、この世界のバランスが崩れない程度のスキルとなります]


 祥子も同じことを考えたようでコンパニオンに聞いたようだ。

 俺が目をあわすと


「だってさ」

 と洋子が答える


 そのあと、色々試して、料理、炊事、洗濯のスキルが追加されたらしい。

 俺が持っている炎の矢や発酵技術のスキルがコピーできないか聞いたがどちらもできないようだ。

 あくまでも祥子の能力に応じたものしかスキル追加できないってことか。コンパニオンの説明の通りだな。


 とりあえず祥子が眠くなってきたそうだ

 机に軽食らしきものもあったが、二人ともお腹はすいていなかったので夜も遅いしそのまま寝ることにした。

お約束の転生ものあるあるが続きます。

主人公は基本的にレベルを上げて既存スキルを覚える

奥さんは主人公をサポートするという範囲でスキルが覚えられるようです。

チート転生ものというより成長したらチートって感んじで進めていきたいと思います。

次回は王様に謁見です。

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