第4話
毎日投稿の夢はとうに終わりました……。すみません。ー
祓魔師という仕事は、世間に認められる様になったとはいえども、魔物が視えない人から疑いの目を向けられることがしばしばある。
その中でも今回は、特別珍しいケースになるだろう。
まず、疑う要素が大きすぎる。
例に挙げるとするならば、
・矢野は最近魔物が視える様になったばかりであるため、一般人には視えない魔物が多く存在することを理解していないということ。
・普通、祓魔師を呼ぶ必要がある魔物はレベル3を超えたものであり、そういう魔物は一般人にも視えるため、今回のようなことは起きないということ。
・沢野祓魔相談所が有名でないため、元々の信頼性が薄いということ。
などだ。
しかし、矢野はここを紹介した古桐美奈のことを信用している。
それ故に「詐欺だ!ヤブだ!」と弾糾することもできないのだ。
「ほんとに嘘じゃないんですよね?」
「もちろんですよ!具体的な証拠は提示できそうにないんですけど、祓った後は分かりやすく変化があると思います。
私達としても矢野さんの考えていることは十分に理解できるので、この件については成功報酬という形で手を打ちたいんですが、どうですか?」
「う〜ん、それなら、お願いします。よく考えたら、ここまで来てもらっておいて『さようなら』っていうのは非常識すぎますもんね。ちょっと焦ってしまったみたいです、すみません…」
「いえいえ、全然構いませんよ。魔物を相手にする仕事はいつだって不安定なものですから。
電話で呼ばれて行ってみたら魔物なんていなくて、何もせず、もちろんお金も貰わずに帰ってくる、なんてこともありますから。
今回は祓える魔物がいるのでラッキーな方だと思います」
瑞生は苦笑まじりに答えた。
「僕は前々から、低額でもいいから呼び出し料を作るべきだと言ってるんですが、瑞生さん『トラブルが面倒くさい』って言って作ろうとしないんですよ。
不安定な仕事だからこそ、ガメツさが必要だと思うんですけどね」
「なんで呼び出し料を取らないんですか?」
「呼び出し料を作って仕事が減るのが嫌なんですよ。お金をもらわない代わりに『呼んだら来てくれる』っていう安心感と信用ができるんですから、それでいいと思いませんか?」
瑞生の諭すような口調に、矢野はそのまま受け入れてしまう。
「なるほどです。納得してしまいました」
「こんなこと言ってますけど、面倒くさがってるだけですからね」
瑞生はニマニマと笑っていた。
「さて、そろそろ魔物をなんとかしたいんですけど、いいですかね?」
「はい、勿論です」
「…あのですね、実は、祓魔協会の規定で『一般の人に祓うところを見せちゃいけない』っていうのがあるんですよ。下手に真似されないようにっていう目的らしいんですけど」
少し言いにくそうに、瑞生が告げた。
「ああ、そういうことでしたら、私は駅前にあったカフェでお茶してきますので、終わったら呼びに来てください」
「話が早くて助かります!この話するの毎回ちょっとしんどいんですよ。
祓ってるところ見せられないとやっぱり嘘くさくなるから、できれば皆さんにお見せしたいんですけど」
「魔物が暴れたりしたら危ないですし、仕方ないことなんですけどね…」
「私は全然構わないですよ」
「だいぶ長く見て1時間くらいです、終わったらすぐに向かうのでそれまで待っていてください」
「了解です。鍵だけ渡しておきますね。では、また後で」
「はい、確かに受け取りました。また後で」
矢野はすぐに部屋を離れて行った。
それを見た二人は部屋の中へ入って行った
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