3.婚約者との顔合わせ2
3話となります。
新しい登場人物紹介につきましては、私生活が忙しく十分に準備できておりません。
私生活が落ち着き次第、まとめて出す予定です。
それまで、お待ちいただけると嬉しく思います。
12時50分 料亭に到着し、個室で財前白夜と碓氷尊の到着を待つことになった。
美優
「2人とも、顔色が悪いわね。大丈夫なの?」
瑞希
「はい、大丈夫です。心配をおかけして申し訳ありません。」
【なんで、祐希も一緒なの?…尊様のお顔を見るのが辛いわ!】
祐希
「えぇ、大丈夫ですわ。」
【白夜様を殺したくてたまらなくなりそうだわ。どうしましょう…お父様とお母様にバレてはいけないし…】
女将さん
「財前様と碓氷様がご到着されました。」
リュカ
「女将、ありがとう。」
女将さん
「いえ、では、失礼いたします。」
数分後、白夜と尊が個室にやってきた。
白夜は袴姿で現れ、尊はベージュ色のジャケットに緑色のパンツを着てきた。
白夜
「お待たせしました。」
尊
「本日は、よろしくお願いいたします。」
リュカ
「あぁ、よろしくね。さ、座って。ご両親は?」
白夜
「父は、会社でトラブルがありまして本日は来れないと申しておりました。母は入院中ですので…」
尊
「母の体調が悪く父が付き添っています。」
美優
「ロザリアのことが心配ね。祐希と違う個室で話すといいわ。2人の好きな時間で終わりにしていいからね。あなた、いいわよね?」
リュカ
「あぁ、大丈夫だよ。祐希、いいね?」
祐希
「はい、大丈夫です。では、尊様隣の個室に参りましょう。」
尊
「はい。では、失礼いたします。」
祐希と尊が別室に移動した。
白夜と瑞希は…
美優
「じゃぁ、私たちも別室に行くわ。瑞希、白夜くんごゆっくり。」
瑞希
「はい。」
白夜
「はい。ありがとうございます。」
祐希と尊は…
祐希
「手短に今日はこれでお別れにしませんか?お料理の方は先ほどお断りを入れておきましたわ。」
尊
「ありがとう。祐希は優しいね。」
祐希
「優しくなんてありませんわ。尊様はお姉様と婚約するつもりだったのでしょう?そのぐらい知っていますわ。」
尊
「嫌な言い方をするね。」
祐希
「事実を申し上げただけですわ。白夜様に手出しはなさらないほうがよろしいかと…では、失礼いたしますわ。」
尊
「待って。」
尊が祐希の腕を掴み引き留めた。
祐希
「どうかされましたか?」
尊
「あ、ごめん。」
祐希の腕を離した。
尊
「祐希は婚約者として色々連絡とかあると思うから、その時は僕の執事に連絡してほしい。紹介するよ。」
すると、男が現れた。
???
「ご挨拶させていただきます。梵奏向と申します。尊様の執事を務めております。」
祐希
「えぇ、よろしくお願いいたしますわ。では、こちらも紹介しておきますね。」
静稀
「橘花静稀と申します。祐希様の執事を務めております。」
祐希
「確か、梵様は21歳でいらっしゃますわよね?静稀も梵様から学べることも多いかと思いますわ。よろしくお願いいたしますわね。では、失礼します。静稀。」
静稀
「承知しました。失礼いたします。」
尊
「はい、お気をつけて。」
個室から祐希がいなくなった。
奏向
「なぜ、私の年齢をご存知だったのでしょうか?あのお方は恐ろしいですね。」
尊
「昔から祐希は情報通なんだ。どこから知り得ているかは知らないよ。」
奏向
「あの静稀って男は怪しいですね。少し、祐希ご令嬢の周りを調べさせていただきます。」
尊
「あぁ、頼むよ。」
瑞希と白夜は…
瑞希
「あの…」
白夜
「俺の婚約者になったんだ!誇りに思えよ!あと、服装には気をつけろ!俺以外の男と仲良くなるなよ!!俺に逆らうな!」
瑞希
「は、い…」
【どうして、こんな…】
白夜
「さ!食事にしよう!!!」
瑞希
「はい…」
と、まぁ、一方的な食事会となった。
リュカと美優は…
リュカ
「美優、どう思うか聞いてもいいかな?」
美優
「えぇ、いいわよ。そうね、どちらも荒れると思うわ。」
リュカ
「やはりそう思うか。」
美優
「そうでしょうね。瑞希は白夜くんに不満を持っているわ。祐希はなんとも思ってないと思うわよ。瑞希のためならなんでもする子ですもの。」
リュカ
「そうだね。昔から、訓練も人一倍していたからね。裏の後継者になるつもりなんだろう。」
美優
「まぁ、私たちは見守りましょう。2人がどの道に進むのか、ね。」
リュカ
「そうだね。」
それから半月後
碓氷家 尊の自室
尊
「奏向、調査結果かな?」
奏向
「はい。ご令嬢の周りには5人の執事とメイドがいらっしゃいます。それぞれ、祐希様が見つけてきた方のようです。詳細はわかりませんでした。ですが、執事とメイドの名門家の養子になっております。橘花家、英家、榊家、楠木家、来栖家なので、当主であるリュカ様の執事の養子になったと思われます。」
尊
「種族や交友関係については?」
奏向
「全く掴めませんでした。情報に関するガードが硬く時間がかかると思われます。ですが、橘花家はウルフ、英家は悪魔、榊家はエルフ、楠木家は鬼、来栖家は天狗と代々当主の種族は決まっております。そこから考えることはできると思われます。」
尊
「そうだね。もう少し探りを入れてもらおうかな。でも、バレないように気をつけて。」
奏向
「承知しました。」
財前家白夜の自室
白夜
「執事、例の件は?」
執事
「はい。ご報告いたします。白夜様のご命令通り、瑞希お嬢様は男性との交友はなされておりません。連絡も最小限にしております。不満はないとのことでした。以上です。」
白夜
「そうか!」
女
「白夜く〜ん、私、洋服欲しいなぁ〜!」
白夜
「あぁ!買ってやるぞ!執事!」
執事
「承知いたしました。では、失礼いたします。」
西園寺家瑞希の自室
鏡夜
「瑞希様」
瑞希
「どうしたの?」
鏡夜
「祐希お嬢様と尊様のことです。どうやら、お互いの執事を紹介して解散となったようです。」
瑞希
「そう。こちらとは、全く違ったのね。」
祐希の自室
祐希
「休みなのにごめんなさいね。今日は全員から報告を聞きたいの。」
静稀
「別に構わねーよ。じゃぁ、報告する。」
天
「では、私から報告させていただきますね。当主から連絡があり、探りが入ったことが判明いたしました。探りを入れてきたのは梵奏向と判明、橘花家、英家、榊家、楠木家、来栖家の5家の情報です。祐希様について探っているようです。」
祐希
「情報は漏らしてないわよね?」
天
「そのようなことはしておりません。」
祐希
「次。」
禅
「梵奏向に関する報告や。梵家の当主は代々天使が務めとります。奏向は梵家の次期当主に内定しとるそうや。奏向は尊様が幼い頃から尽くしとるそうで、尊様の信頼が1番厚い方のようや。奏向の側近である2人も尊様の専属となっとるそうや。その2人の身元はわかりまへん。以上や。」
祐希
「次。」
楓雅
「報告。瑞希お嬢様と白夜さんの対談は一方的だった。婚約できたことを誇りに思え、俺に逆らうな、服装には気をつけろと言った。ちゃんとお嬢様は守ってるみたい。終わり。」
祐希
「あのお坊ちゃん殺されたいのかしら…。次!」
5人
【一気に機嫌悪くなった…】
音羽
「旦那様と奥様を監視した報告ですぅ〜。旦那様はとあるお店に半月の間で3回も訪れていましたぁ〜。奥様の方ですがぁ、奥様はとても厳ついお家に数回出入りしていましたぁ〜。以上ですぅ。」
祐希
「次!」
静稀
「イライラすんなよ。楓雅と音羽は通学が多くて時間がない。その分は俺が調べた。旦那様が出入りしてた店は一応オーナーの性別は男、でも店での容姿は女。で、店員は男しかいない。出入りしている客は、政財界の大物、俳優、情報屋など怪しいところしかない。店の名前は、『カロスプセマ』だ。奥様が出入りしている屋敷はヤクザ界の一番の大物の家だった。確か、鳳凰とかいう家だ。」
祐希
「そう。報告は以上ね?カロスプセマには後回しでいいわ。鳳凰家には近々お伺いしましょう。くれぐれもお父様とお母様には気づかれないようにする必要があるわ。」
静稀
「で?指示は?」
祐希
「静稀は伺うまでに隅々まで調べておきなさい。天は情報漏洩しないように務めなさい。音羽と楓雅はそのまま続けなさい。禅は側近の2人の身元を洗い出しなさい。もう一つだけ付け足すわ。財前家の監視を怠らず、全てを記録しなさい。これは、命令よ。話は終わりよ。」
5人
「承知しました。」
祐希
【あのボンボン…絶対に許さないわ。鳳凰家…確か、訓練で名前が出てたはず…ヤクザ界をまとめている大物で、Molesの構成員候補にも上がった家柄だったはずよ。今の当主様は気難しいお方だったはず…そして、鳳凰家は珍しい種族である鵺の一族だったと記憶してるわ。これは、何かありそうね。】
4話に続く
お読みいただきありがとうございました。
4話につきましても、落ち着き次第出す予定であります。
長らくお待たせしてしまい申し訳ありません。