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9、仲間

ひじり

「は?なんで兄さんが?」


すると神が教室に入り、祐希と聖のところにきた。


女子生徒多数

「きゃーーー!!!神様よ!!!!!」

じん

「やぁ、祐希ちゃん久しぶりだね!」

祐希ゆき

「お久しぶりですわね、神様。どうかされたのですか?」

じん

「うん、ちょ〜っとね。放課後、カフェテリアの特別室来てね。祐希ちゃんのこと待ってるから!あ、聖もおいで。」

ひじり

「わかりました。」

祐希ゆき

「えぇ、放課後は何もないと思いますわ。執事は連れて行ってもよろしいですか?」

じん

「うん、構わないよ!あぁ、そうそう瑞希ちゃんには内緒ね。」(ウインクをした。)

祐希ゆきひじり

【相変わらずチャラい…】


その日の放課後

カフェテリアの特別室


祐希ゆき

「遅れてしまい申し訳ありません。」

じん

「会長に呼ばれたんだよね。」

祐希ゆき

「なぜ、それを?」

じん

「う〜ん、まぁ、あとで教えるよ。」

ひじり

「で?なんか用ですか?」

じん

「うん、そうだね。真面目な話だから、真面目に話そうかな。」


神の雰囲気が変わった。


じん

「槐様と仲良くなったみたいでよかった。2人とも母さんと叔母さんがMolesモルスの2トップっていうのはわかったみたいだな。まぁ、2人もわかってると思うが表の後継者には兄さんと瑞希があってる。裏の後継者になるのはここにいる3人だ。槐様との関係は大事だ。」

祐希ゆき

「神様、そろそろ教えていただけますか?」

じん

「あぁ、情報収集先は女性が多いよ。吸血鬼の能力を使って色々商売してるから…2人もそうだろ?情報屋。俺も顧客だ。専属の執事とメイドがいてね、そいつらに経営は任せているんだ。まぁ、家族は専属執事達がいるとは思ってもみてないだろう。」

ひじり

「はぁ。繕うの馬鹿馬鹿しくなってきた。で?兄さんは女性に溺れて自分が動きやすいようにしてたんだろ?まぁ、こっち的にも今ので顧客の誰が兄さんかわかったし。」

祐希ゆき

「私もわかったわ。キャバクラとホストクラブなどの経営者のレイスさんですわね?」

じん

「正解。2人が使ってる苗字あるよね?棘蛇だっけ?それ、俺にも使わせてもらえる?」

ひじり

「要するに、棘蛇という名前を3人で使ってホストクラブとキャバクラなどの経営と情報屋の経営を3人でやるってことだろ?」

じん

「正解。棘蛇レイスとして偽造戸籍を作らせて、3人で情報屋と店の経営をする。主に俺が代表をして2人を副社長と専務ってことにする。今の副社長と専務が2人の情報によって横領してることがわかった。それで、後任として2人を指名したい。どうかな?」

祐希ゆき

「少しお時間をもらってもよろしいですか?」

ひじり

「俺も時間が欲しい。」


いつもの神に戻った。


じん

「うん、いいよ!じゃぁ、1週間後にまたここで。」


神がいなくなった。


祐希ゆき

「聖。」

ひじり

「うん。雲雀と明來にやらせよう。」

祐希ゆき

「そうね。潜入させましょう。あの2人ならすぐに売れるわ。売れなかったら…しばく。禅、レイスについて調べなさい。その会社についてもよ。ある程度の情報は頭に入ってるわね?それ以外を徹底的に調べなさい。」

ぜん

「承知しました。」

ひじり

「綾、調べろ。」

あや

「承知しました。」


その後、2人ともマンションに来ていた。


雲雀ひばり

「!?どうしてこちらに!?」

ひじり

「あぁ、仕事。レイスのホストクラブに潜入しろ。」

祐希ゆき

「明來も潜入してもらうわ。キャバクラよ。そうそう、名前は偽造戸籍を使いなさい。」

明來あきら

「承知しました。」


祐希と聖がソファーに座った。


祐希ゆき

「はぁ。どうすればいいのかしら。」

ひじり

「祐希、ちゃんと寝てる?」

祐希ゆき

「まぁ、寝てるわよ。」

ひじり

「嘘だな。そうそう、瑞希だけど熱出て早退したみたいだよ。」

祐希ゆき

「嘘!?お姉様が!?すぐに、家に帰るわ!!」


祐希が勢いよく立ったが、ふらついたのを聖が支えた。


ひじり

「血、飲んでないでしょ。」

祐希ゆき

「そうよ。あんなパックの血なんて飲みたくないわ。その代わり、睡眠時間は増やしてたわ。」


それを聞き、聖の雰囲気が変わった。


ひじり

「祐希!馬鹿じゃないの!?血を定期的に飲まないと吸血鬼はすぐに死ぬ!!!!死にたいの!?おい!執事達!お前ら何してんだよ!」

祐希ゆき

「大声を出さないで。執事は悪くない。」

ひじり

「吸血衝動はどうしてるんだ!?まさか、抑制剤か!?」

祐希ゆき

「そうよ。」

ひじり

「お前な!!!」

祐希ゆき

「うるさいわ。お姉様のところに行かないと…」


祐希は体調が悪いにもかかわらず部屋を出て行こうとしたが…


ひじり

「今の状態で向かったら吸血衝動は抑えられないぞ!!!どうするつもりだ!!」

祐希ゆき

「自分の血を飲むだけよ。」


その言葉にその場にいた全員が言葉を失っていた。

そう、吸血鬼は自分の血を飲むことはしない。

そして、自分の血は新鮮ではないため死に向かって歩いているようなものである。


そら

「お嬢様!!!それはいけません!!!なぜ、私たちに黙っていたのですか?!血なぞいくらでも差し出します!!!お願いですからやめてください!!!」

ぜん

「そうだ!何してますん!?」


天と禅が泣きながら祐希にしがみついていた。


祐希ゆき

「あなた達の肌に傷はつけたくないわ。」

ひじり

【やっぱり、そうゆうことか。】

明來あきら

【お嬢様のこと大切なんだろうね。】

ひじり

「じゃぁ、俺の血をのめ。」

祐希ゆき

「いやよ。」


すると、聖が自分の首を切った。

その瞬間、祐希の目が赤くなった。


祐希ゆき

「うっ…はや、く…止血して!!!!」

ひじり

「祐希、飲んで。」


祐希を抱きしめた。


祐希ゆき

「ごめ、んなさい。」


祐希が聖の血を飲んだ。


ひじり

「大丈夫?」

祐希ゆき

「えぇ。大丈夫よ。なぜ、ここまでのことをするの?」

執事達

【そんなの一択では?】

ひじり

「祐希のこと好きだからね。」

祐希ゆき

「そう思ってくれて嬉しいわ。さすが、幼馴染ね。」

執事達

【何かが違う!】


祐希たちがいなくなった。


ひじり

「祐希の血嫌い…どうにかしないとな。兄さんに言っても無駄だし…」

明來あきら

「嫌いになった理由があるのでは?」

ひじり

「あぁ、瑞希が祐希を庇って怪我をしたことがあるんだ。5歳の頃だな。大怪我で、輸血をされながら搬送された。その輸血と俺たちが飲む血はそっくりだ。まぁ、トラウマみたいなもんだ。」

明來あきら

「それは、難しいかもしれませんね。吸血用の人間を用意すればよろしいのでは?」

ひじり

「それも無理だな。」

雲雀ひばり

「なぜ?」

ひじり

「人から飲むのに慣れると、人間を血の塊…まぁ、食料にしか見えなくなって襲うようになるからな。それは避けないといけない。うん、時間あるし血について調べるか。2人とも手伝え。」

雲雀ひばり明來あきら

「はい。」


同日

早朝…

瑞希の部屋


瑞希みき

「穂崇。」

穂崇ほだか

「はい、ご報告させていただきます。祐希様の行動については何も把握できませんでした。瑞希様、旦那様がお呼びです。」

瑞希みき

「お父様が?いきましょう。」


リュカの書斎


リュカ

「うん、きたね。瑞希は祐希より力がないことに気づいているね?」

瑞希みき

「はい。」

リュカ

「うん、気づくことはいいことだよ。瑞希にだけ特別に課題を出すよ。白夜くんについて調べなさい。バレてはいけないよ。」

瑞希みき

「調べるとは、何をですか?」

リュカ

「なんでもいい。調べるうちに答えが出るはずだよ。執事を使っても構わないけど、自分の意思で意見で決めることが条件となるよ。執事達に毎日報告させているからね。それを、踏まえて調べなさい。話は終わりだよ。学校に行きなさい。」

瑞希みき

「わかりました。お母様、お父様。失礼します。」

【なぜ、私だけ…祐希の方が優れているのは事実でも…もしかして、祐希は他に成し遂げていることがあるのかな?】


瑞希が書斎からいなくなった。


美優みゆ

「ねぇ、祐希のことで話があるわ。」

リュカ

「何かな?」

美優みゆ

「あの子、あなたの情報屋のこと突き止めているみたいなのよね〜。」

リュカ

「マダムのことを…やはり、祐希には裏の後継者の素質があるようだね。そして、瑞希には素質がない。表の事業を任せればとてもいい業績を残すことができるようだけどね。」

美優みゆ

「なら、さっさと後継者を決めたらいいじゃない。」

リュカ

「それができないのは美優も知ってるはずだよ。」

美優みゆ

「まぁ、2人の力を試しましょう。情報屋のことはどうするつもりなのかしら?」

リュカ

「まぁ、それはマダムに任せようと思ってる。」

美優みゆ

「そうね。マダムなら懸命な判断ができそうだわ。」



同日

時間を進め…学園

瑞希のクラス


瑞希みき

「調べる…ね。」

鏡夜きょうや

「瑞希お嬢様。体調がよろしくないのではありませんか?」

瑞希みき

「いえ、大丈夫よ。」


それをみていた周りの女子生徒達


女子生徒1

「瑞希様…あんなにやつれてしまわれて…きっと、あの忌々しい妹のせいですわ。」

女子生徒2

「そうですわ。あの妹のせいですわ。」

女子生徒3

「そうよね。あの妹がいけないのよ。」


女子生徒たちは、妹の祐希のことを恨んでいた。

実際は、白夜の調査の影響で瑞希の体調はとても悪くなっていた。

次の授業は体育だった。

体育館…


教師

「西園寺大丈夫か?」

瑞希みき

「はい。大丈夫です。」

男子生徒1

「瑞希さん、体調悪いならちゃんと休んだ方がいいよ。」


話しかけてきたのは同じクラスの東宮寺とうぐうじ柊羽しゅうだった。

東宮寺家の三男である。

祐希と瑞希とは幼い頃から学園が同じである。

東宮寺家は老舗大手家具メーカーである。


柊羽しゅう

「保健室に行こう。」

瑞希みき

「柊羽様申し訳ありません。執事を呼びますので大丈夫です。」

柊羽しゅう

「わかったよ。しっかり休んでね。」

瑞希みき

「ありがとうございます。」


鏡夜に連れられて保健室に来ていた。


教師

「熱があるようですね。家に帰った方がいいと思います。」

鏡夜きょうや

「承知いたしました。瑞希お嬢様、家の方に連絡を入れますが、祐希お嬢様にはお伝えになられますか?」

瑞希みき

「祐希の耳には入らないようにして欲しいかな。」

鏡夜きょうや

「承知いたしました。」


昼休憩

瑞希のクラス


ひじり

「あれ?瑞希は?」

柊羽しゅう

「聖くん。」

ひじり

「柊羽、知ってる〜?」

柊羽しゅう

「うん、知ってるよ。体調が悪そうだったから、保健室に行ってもらったよ。その後から姿見てないから、早退したんじゃないかな?」

ひじり

「そうなんだ〜!祐希、知ってるのかな?」

柊羽しゅう

「どうだろう?祐希さんのことを快く思わない人が多いから伝わってないと思うよ。」

ひじり

「まぁ、瑞希が祐希に伝えるとも思えないしね。それさ、後で話聞いてもらってもいい〜?あ!今から、カフェテリアでも良いんだけど…」

柊羽しゅう

「今から行こうか。」

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