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第一防壁について

「うう、まだふにゃふにゃだよー」


「ワタシも力入らないデスヨー」


「皆さん鍛え方が足りませんな。ほれ、私めなど・・・・・・ふん、ほっ!ぐぬぬぬ、ダメですな」


 ブラド、立てないのにそんなことを言うからお前と言う奴はだな・・・・・・・・。


『まあ、鍵も頂いたし少し休んでいこうか。というか、なんでちゃっかりお前もいるんだ?』


 そう、馬車の中にグラム・ゼナがいる。いや、お前守護してろよ。


「退屈しててな。いい加減中の騒ぎを何とかして次の目的地に行こうと思っていたのだがめんどうくさくもあって状況が動くのを待とうと思っていたんだが、動いたろ?」


 それと一緒に来るのは別じゃねえの?


「師匠、【勇者】と【自由騎士】が揃って協力してくれるなんてまず最高の布陣だと思います。二人に師匠が加わればスタンピードだって怖くないですよ」


 その二人が人類で一番俺に痛みを与えてる候補なんだよ!?頼りになるどころか後ろから刺されないか不安なんだが。


「ダーリンいるからソイツらいなくても初めから心配イラナイヨ?」


 そう言いながら力入らなーいとか俺にしなだれかかってくるサラ・マクスウェル。だから、胸を当てるなよ。ああ、完全にこいつフリーダムだな。グラム・ゼナよ、こいつに関してはお前より自由騎士かもしれんぜ。



「けっ、オッパイねーちゃんはズイエンのとこで甘えてりゃよかったんじゃねえか?あの過保護、ストレスでハゲあがっちまうぞ」


 確かに。ズイエンの場合、他の聖騎士の胃が心配だがな。


『そういえば、第一防壁の守護者ってどんな奴なんだ?』


「わかりません。かつては【銀狼】ロイド・ボーグマンが勤めていたと聞いています」


 サーガが真剣な顔だ。レインに目配せをする。


「かつてのスタンピードはそもそも第一防壁内部にダンジョンが隣接してしまったことが原因となり起きたと聞いているわ。私の伯父はそのダンジョンを適度に間引く依頼を受けていたの。第一防壁は後付けの名前と補強資材によって変わったわけで、本当ならドミニアの街とは分けるべきなのよ」


『てことは、そのロイド・ボーグマンがいない今は遠回りか?』


「いえ、実はロイド・ボーグマンが帰ってきているという噂があったんです。音沙汰もなく、この状況に加えて先日のラフィムの惨劇でしたから、当時の僕たちでは確認すら出来なかったのです」


 なるほど、確かにクランの【銀狼】ではズイエンの許可が下りない。第三防壁でお帰り願うことになりそうだ。


「伯父に逢いたい。もし死んでいるとしても」


 いつもは控えめ地味なレインがはっきり主張する。


『ならさ、そのダンジョン攻略してしまおうぜ?』


 我ながらパワープレイだなと思ったが誰一人反論するものはいないのでマジでやることにした。

 


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