第6話 初心者講習1
こんにちは
tlalocです。
遅れて本当に申し訳ありません。
後悔も反省もしているのでどうかお許しください。
きのこんにこってりしぼられたので、次からきちんとします。
朝5時(体内時計)、悠人はしょぼくれた目を擦りながら冒険者ギルドの前にいた。
日本では規則正しい生活を送っていたとはいえ、5時に起きるのは早かった。
結局、そこらの路地で寝ることにしたのだが、地面が固すぎて一睡もできなかったのだ。
悠人は、こんな時間に起きている冒険者がいないと思っていたが、予想に反して、たくさんの冒険者たちが依頼を品定めしている。
悠人は、ひとをかき分けながら受付へ進むと、前回と同じ受付嬢がいた。
「ユウリスさん、おはようございます。初心者講習の申し込みですか?」
「はい」
(今更だけど、どうせ新しい名前にするなら、ユウリスなんてのより、もっとかっこいい名前にすればよかった)
そんなどうでもいいことを思っていると、受付嬢は申込用紙を持ってくる。
「こちらの用紙に記入して、あちらの待合所に日が完全に昇った時ぐらいに来てください」
~時という概念がないのもかなり面倒だということが、この会話だけでもわかる。
そこには、名前、年齢、性別、戦闘経験があるか、メインウェポンは何かなどを記入する欄がある。
本当に簡素で、あっという間に書き終えてしまう。
年齢:ユウリス
年齢:15
性別:男性
戦闘経験:ほぼなし
メインウェポン:剣
(さて、暇だな)
そんなことを考えながら、待合所の椅子に腰かけて居ると、いろいろな冒険者が来るところを見ることができる。
一睡もしていなかったせいか、悠人は気付かずに眠っていた。
「おい。(_ _)ヾ(‘ロ')ペチペチ 起きろ~」
鼻を突く甘い匂いと、肉体的接触で、悠人の意識が覚醒する。
(まだ寝たい・・・あ!初心者講習どうなった!?)
急ぐと、周りを見失うことは多々ある。
悠人は、呼びかけられたことも忘れ、一気に上体を起こす。
エロハプニング・・・なんてことは起きない。
なぜなら、悠人は机に突っ伏して寝ているのだ。
これでなるようなら、そいつは確信犯か神に愛された人だろう。
そんなことはさておき、悠人は豆鉄砲を食ったような表情をしている。
理由は簡単、昨日会った、裏がありそうな美女が目の前にいたからだ。
「は?なんでアリアがここに?」
思わず悠人がそう言ったのを責める者はいないだろう。
「私は、初心者講習の講師よ。それがわかったなら、さっさと立ちなさい」
周りには、すでに集合している冒険者たちがいる。
どうやら、その真ん中で悠人はぐっすり寝ていたらしい。
白人の年齢を外観から見分けるスキルなど持っていないが、大まかに若い人がほとんどだ。
悠人も併せて16人いて、そのうち12人が男だ。
悠人が周りを観察していると、おもむろにアリアが話を始める。
「これから、2泊3日の初心者講習を始める。大まかなスケジュールとしては、今日と明日で基本的な得物の使い方と、集団先頭の訓練をする。明後日の最終日には、実際に魔物と戦ってもらう。せっかく寝食を共にするのだから、最初に簡単な自己紹介をしてもらう。知っていると思うが、この講習会は初心者同士のPTを組むための顔合わせの役割もあるから自己紹介が名前だけとかは自重しろ。最初は・・・そうだな、寝坊助のユウリスから始めてもらおうか」
(なんか、昨日と少しキャラが違ってるような気がするんだけど・・・)
幸いにして、アリアの口調もそこまで責めるものではなかったが、平和と協調を謳う悠人はしょっぱなからミスをしたことに恥ずかしくてそこに気づかない。
とはいえ、自己紹介なんて幼稚園生から何度したかわからない。
この世界と矛盾が起きないように注意しながら、立ち上がり、話し出す。
「俺の名前は、ユウリスだ。得物は片手剣だが、昨日ゴブリンに壊されたせいで今は持っていない。武術も習ったことがないので、単なる一般人と同じくらいの強さしかない」
悠人もといユウリスは、そう言って座る。
本人的には、特に可もなく不可もなしな自己紹介だが、そこまで変ではなかったらしい。
続いて、皆が自己紹介をしているが、悠人はそれを聞いていなかった。
なぜか?
目下、考え事をしていたからである。
それは、自分がここに転移してきた意義についてだ。
とても哲学的な問いだが、今の悠人にとっては身近なものであり、だからこそ重要である。
転移した理由は、想像すればたくさんある。
テンプレから行けば、単純に地球人が死ぬと別の世界に転生するというだけ、神様の気まぐれ、魔力が不足しているからうんたらかんたら、どっかのお姫様が召喚したが座標ミスってここに来たか。
しかし、考えるのには圧倒的に情報が足りない。
だが、偶然という可能性はないと悠人は思っていた。
ただ単に環境が変わったことのストレスで病んでいるのかもしれない、けれども、漠然とそんな気がしていたのだ。
そして、この世界だ。
この世界には魔物はいるが、別段人類が滅びかけているわけでもない。
そもそも、悠人自身、戦闘力があるわけでもないし、そんな面倒なことをするつもりもない。
さらに言えば、ステータスやMP、HPといった概念が全くないどころか、テンプレのいろいろといろんなところが見えているような服を着ている人もいない。
リアリティ(地球に似ている点)がありすぎるのだ。
そう、まるでこの世界は、地球の歩んできた別の・・・
そこまで考えていたところで、アリアがパンと手を叩いて皆の注意を集める。
「よし、自己紹介も終わったところだし、早速実践と行こうか。まずはこの町の周りを走ってもらうよ」
(・・・は?)
王都というからにはデカい。
当たり前だ。
王都、つまりその国の首都だから、それだけたくさんの人が住んでいることは言わずもがなだろう。
さて、問題。
王都一周何kmでしょう?
答えは、約15kmだ。
(そんな距離をどうやって走れと?)
これが、悠人の地獄の始まりだった。
今回時間ないので、省略します。
あと、感想でのアドバイスの通り、会話文のところ一行開けるようにしてみました。
展開が早いのは・・・次から本気出す( ´∀` )
展開と同じくらい、執筆も早ければな・・・