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第3話 迷いの森・前編

どうも、共同執筆者(笑)のきのこんです。

(だって共同執筆者って言っても編集くらいしかしてないしね!)

こらそこ、「編集者いるのに、なんだこの稚拙な文章は。」とか言わない!

...はい。仕方ないんです、こちとら「なろう」触ったことなんて無いんですよ(言い訳


そんなことは置いといて(←置いといて良いのか)、前話で、「最低1週間に1回は更新する」とか馬鹿なことをtlalocが言って本当に申し訳ないです。

でも、今回だけなんで許してやってくださいな(他人事

前書きが長く(?)なってしまいましたが、第三話、ぜひ最後まで読んでいってね!

「知らない天井だ」

思わず某アニメの名台詞が口から漏れる。

(あ、そうか。異世界に来たんだったな)

枕を見ると、少し濡れている。

悠人は昨日の深夜、泣いた。

いくら15歳といえど、家族ともう会えないというのは大きすぎるショックである。

そして、これからはたった一人で生活しないといけないという不安とごちゃ混ぜになって気がつけば目から涙がこぼれていた。

よく、ラノベとかで異世界転移した主人公がめっちゃ頑張るということがあるが、普通は大人でもなく生きていく知恵もない状態で、常識の違う世界に連れてこられたら心細くてパニックになってしまうだろう。

そういう意味では、悠人は適応能力が高かったと言えるだろう。

元々、行動ののんびりしたいがあるおかげで、すぐにしないといけないことをリストにできたのが大きいかもしれないが。

(さて、今日と明日でモンスターを狩ってみて、明後日は丸一日のんびりするか・・・)

と、いうわけでまず武器調達に行くことにした。


「昨日の坊主か。よく来たな。何が欲しいんだ?」

昨日、悠人が掃除をした武器屋のドアを開けてすぐにそんな声が聞こえる。

(受付に鍛冶師がいるって、鍛冶屋は暇なのか?昨日もアヴァさんとデート言ってたし、絶対暇だろ。よくつぶれないな)

心の中で失礼なことを考えるが、そんなことはおくびにも出さず店に入る。

「安い剣ってどれくらいしますか?」

「どれくらい持ってる?昨日の恩があるから少し位なら安くしてやるぞ」

「今2500goしかなくて・・・アハハ」

悠人は乾いた笑いとともにそういうが、この時の判断を後で後悔することになる。

「2500か・・・まともな剣を買おうとすると、その10倍は必要になるぞ」

(モンスターを狩れないと明後日の俺のスローライフがなくなる~)

「そこをなんとかお願いします。これからもこのお店使うので」

「わかった。先行投資ってことにしとくぜ。その代わり、インゴットを見つけたらうちに直接運んできてくれよ」

インゴットというのは、簡単に言えば金属の塊で大きなモンスターの胃の中から出ることもあれば、単純にそこらへんに落ちている場合もある、ということを昨日のうちに冒険者ギルドでもらったパンフレットを読んでいたおかげで悠人は知っていた。

「もちろんです!ありがとうございます」

悠人がそう口にすると、マックスさんは店の奥から素人目でも安いとわかる剣を持ってきた。

錆びているとか、欠けているとかいうわけではないが、なんか雰囲気が安い・・・気がする。

「ありがとうございます」

礼を言うと、マックスさんはニカッと笑って「死ぬなよ」って言ってくれた。

(まじヨーロッパ人(?)イケメン・・・そういえば、俺の顔ってどうなってるの?)

そう。

悠人は論理的な思考回路を持っているが、時々見落としている時がよくある。

それはたいてい重要でないことが多いが、のんびりしたことが好きな性格も相まって、本人の知らぬところで「天然」と認識されていたりする。

悠人が広場の噴水_単純に水が吹き出るだけだが_を覗くと、そこには日本の頃と変わらない顔があった。

(これじゃ、かなり目立つだろうな・・・スローライフを目指す俺にとって目立つのはまずい)

中世ヨーロッパのような場所にいて、東洋の顔というのは、かなり目立つ_と思いきや、これが意外と目立たないのだ。

理由としては、「ユニーク」な恰好をしている人がこの時代には多いせいだ。


よく考えてみよう。

ネットや新聞がない世界なのだから当然ファッションというのは地域地域によって違う。

地球での例としては、民族衣装がある。

民族衣装が使われていた頃は、距離が近いところはお互いに干渉を受けるが、それがだんだん遠くなるにつれて全くと言っていいほど関係がなくなる。

話を戻すと、奇異な恰好や容姿をしている人が来ても、どこか別のところから来たんだなと多少注目されるだけで終わるのだ。

(そういえば、服も新しいものを買ったほうがいいかな。あ、でも金がない。やっちまった)

そう、5000goあったお金は宿代と武器代で完全に消えてしまったのだ。

(また無一文か。仕方ないからモンスター討伐の依頼を受けよう)


依頼板に書かれているモンスター討伐の依頼はほとんどない。

だが、常時依頼があり、それだけはあった。

常時依頼というのは、常に不足している素材を取ってくるものというのが多い。

いつでも依頼を受けられる半面、面倒だったり、稼ぎが悪かったりする。

だが、最低限飢えることはないという意味では今の悠人にぴったりだった。

常時依頼の場合は、紙を持っていくのではなく受付で受けたい依頼を言わないと受けることができない。

冒険者が受けるたびにいちいち貼りにいかないといけないのが面倒なのだろう。

「こんにちは。ゴブリン討伐を受けたいのですが」

受付には、この前とは違う人が座っている。

「ゴブリン討伐依頼でしたら、討伐証明部位は右耳になります。また、魔石がありましたら、こちらで買い取らせていただきます」

常時依頼で気を付けないといけない所は、依頼を達成したからといってお金がもらえることではないという部分である。

依頼というのは、大きく分けると、冒険者ギルドが出しているものとそれ以外のものがある。

基本、依頼達成報酬というのは、依頼を出した人(か団体)が負担している。

だが、冒険者ギルドが出している依頼にいちいち報酬を払っていると、あっという間にお金が無くなってしまう。

そこで、討伐対価に、ランクを上げるためのポイントがたまるというシステムにしている。

また、モンスターは基本的に魔石を体内に持っていて、魔石の中にある魔力でモンスターは身体能力強化等をしている。

魔石を冒険者ギルドに売ることで、冒険者は稼ぎを得ることができ、さらにポイントがたまるのだ。

冒険者ギルドは冒険者から買い取った魔石を転売して利益を得ている。

もちろん、冒険者ギルドを仲介しないほうが冒険者は魔石を高く売ることができるが、トラブルが起きる可能性が高くなる。

王都(今いる場所)の北側には迷いの森と呼ばれる場所があり、そこにゴブリンがいるらしい。

ただ、名前の通り迷いやすく、毎月数人の冒険者が帰ってこないという。

受付嬢曰く、「昼間であれば太陽のある方向に行けば出ることができるが、夜に入るとまず帰ってこれないから絶対に行ってはだめだ」とのこと。

(常識すぎて確認すらしてなかったが、こっちの太陽も東から出て西に行くんだな。あ、太陽がでる方向を東と呼んでいるだけか)


「ここが迷いの森か・・・」

ところどころ日の光が地面に届いているが全体的にかなり暗い。

光がないと草は生えないはずなのにうっそうと様々な草木が生えている。

悠人には知るよしもないが、実はこの世界の植物は光合成の他に魔合成というのもする。

魔合成というのは、光合成の光エネルギーに代わって、大気に含まれている魔力を使うことでエネルギーを生産するのだ。

それはさておき、この見晴らしではモンスターから不意打ちを受けやすくなってしまう。

そう考えた悠人は右手に剣を持ち、体の右斜め後ろに構えながら森の中に入っていくことにした。

剣の持ち方には無数の種類がある。

有名なのが、剣道で主に使われる体の前に剣を置く持ち方だ。

これは正眼と呼ばれていて、相手が自分の真正面にいる場合に有効だ。

なにせ、相手がどのように攻撃してきても剣をずらすだけで簡単に受けることができる。

他にも、今している、右構えといわれる剣を右後ろにして、剣を足から頭へ向かう線と直角に構える方法だ。

これは、受け・・・というより相手の剣をはじくことに重点を置いている。

簡単に言えば、右手の剣を左に振るだけで、右後ろから左ぐらいまでのかなりの範囲をカバーすることができる。

ただ、相手が下によけると空振りになってしまうというデメリットがあるが、とりあえず一撃を受けることができるこの方法は、今のような不意打ちを防ぐ必要がある時には重宝する。

しばらく悠人が歩くと、1体の木でできた棍棒を持ったゴブリンが近づいてくる。

棍棒を振り下ろすゴブリンに悠人はタイミングを合わせて剣を振る。

無事に弾けたようで、予想外の衝撃だったように悠人とゴブリンは体が固まるが、一瞬早く戻った悠人が剣でゴブリンの腹を突き絶命させる。

文字にするとこれだけだが、悠人は200mを全力疾走したかのような疲労感に見舞われていた。

当然、誰かと戦ったこともなく、命のやりとりというのは初めての経験だった。


数分後、やっと息の乱れが収まった悠人はゴブリンの体から魔石を取り出す。

(グロイ。はきそう。血の付いた耳を服につけたくないな。コンビニ袋だと目立つから、何か袋をもらってくるべきだった)

吐きそうになりながらゴブリンの耳を切断し、ポケットに入れていたコンビニの袋に入れる。

そんな悠人の背中を茂みの中から見つめる6つの目があった。

それは待っていた。

悠人の気が緩む時を。

そして、一通りの作業を終えた悠人は思わず気を抜いてしまったのは仕方のないことだろう。

だが、それにとっては十分な隙だった。

棍棒を掲げて近づくシルエットに悠人はまだ気づいていなかった。

はい。最後まで読んでくれてありがとうございました!(読まずに来るなんて事は無いと信じてる)

まあね、まだまだ至らぬ点は(大量に)ありますが、ぜひ!感想お願いします。

特に、「ここをこうした方が良い」とかのご意見待ってます!

あ、あとブックマークっていうのかな?の登録してくれた方、ありがとうございました。

これからも頑張っていきますので(主にtlalocが)ぜひ応援よろしくお願いします!( ☆∀☆)

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