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600字小説シリーズ

ソウタは踏んでいる ──600字小説シリーズ

作者: 黒目夜

 突然だが、僕こと時雨しぐれ颯太そうたは転校して来たばっかりで友達が一人も居ない。 …………所謂ボッチと言う奴だ。



 勿論作ろうとはしているんだけど。新しい環境のせいでつい二の足を踏んでしまっているのだ。



「よしこの前書かせた『学校生活についての作文』を返して置くな。時間が無くて添削てんさくはしてないけど皆きっちり原稿用紙が埋まっていたぞ」



 ああ、あれか! 学校で独りきりの僕にはとても書けなく、適当に書いたやつだ! …………はっきり言って返されても困る。

 

「では、今日のホームルームの時間は終わりだ。皆気をつけて帰れよ」


 やっと学校が終わった、特に用も無いし帰るか。











「あれ、転校生作文置いていってるぞ…………」

「ちょっと、見てみようぜ!」



 事件は颯太が帰った後に起きていた。



「えーと何々、『僕がこの学校生活で思うこと、それは…………………先生の損毛率の多さです』」

「「ぶはぁーーっ」」

「あいつ、すげえな。………これ先生に出したのか?」

損毛率って。ぶふっ」

 


 大爆笑する少年達………



「続き読むぞ『英語・・教師の江賀えがは毛が無い~、頭の警護・・がお留守~、それ見て僕は申す。カツラ忘れて来て大変!』」



「うわ、めっちゃ韻踏んでるし………」

「確か作文書く時間って30分だったよな…………」



「「とにかく、めちゃくちゃ面白いやつが入ってきたな!」」




 次の日、颯太のあだ名はMCソウに成っていた。



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