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輪廻転生
闇が光を駆逐して、
やがて夜が拡がり、
世界を侵食していく。
昼間は活気づいていた街も人も何もかも、
夜という漆黒の刻にはその身を休め……そして眠る。
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『産まれた時から 僕の両手は血にまみれていた』
『目覚めた時にはもう既に 僕は汚れていた』
『感情を失くした僕は マリア様に拾われた』
『どんな時も僕の側で マリア様は笑ってた』
『僕を捨てたマリア様は この世にはもういない』
『僕はマリア様に 永遠のお別れを告げた』
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生まれ変わりなんて信じてなかった。
永遠の眠りから目覚めるなんて。
魂を洗っても、仮面を外しても、
人はただ灰になるだけ…
「だってそうでしょ?」
殺されかけて、記憶を失くした。
全身血まみれになって、立ちすくむ少女がいた。
その手には…