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晩夏の病室

城田 真美 中2


厳しい夏の暑さがすぎ、すごしやすい気温の中。

そよそよと心地よい風が少女の頬を掠めた。

ここはとある病院の一室。

しかし少女の病室は花一つなく酷く閑散としていた。


「真美ったら…体育祭の練習で骨折したんだって?」


そういって少し笑いながら入ってきたのは中学の制服をきた大人っぽい顔立ちの少女…真美の姉だった。


「そうなの。まさか入院になるなんてね。」

「まぁ真美はどじだからね!」

「何それ!ひっど。」

「冗談だって。」


クスクスとお互いの顔をみて笑い合う。

その光景は仲のよい姉妹そのものだった。


「それよりさ、この部屋なんかさびしくない?」

「え、そう?」


んー、と考え込むような表情で真美の姉は病室を見回した。


「クラスの子とか、こないの?」

「あの…部活とか…忙しくて…」

「そうなんだ。でも少し薄情だね。」


そういい、苦笑いをしながら備え付けの花瓶に花を生ける。


友達なんてくるはずがない。

だって私には友達がいないんだもん。

でも私にはお姉ちゃんがいる。


「お姉ちゃん、」

「ん?」

「退院したら、また一緒に学校行こう。」


そうお姉ちゃんに話かけると満面の笑顔でこちらを振り向いた。


「もちろん!!絶対約束!!」



私にはお姉ちゃんがいるから…



ひとりでも平気なんだよ?

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