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チート発覚!

分割しました。

 強敵との戦闘を終え、ウッドベアの巨体を運んでいく。注目を浴びながらギルドに着いたシンゴ達は、受付とは別の買取専用のカウンターへ向かった。


「すみません。確か素材とか買取してもらえるんですよね?」

「はい。何の素材でしょうか?」

「ウッドベアです」

「え? えっと、昨日登録された方ですよね?」

「えぇ、そうですけど?」

「それで、ウッドベアを討伐されたのですか?」

「はい。死体なら外にありますけど」

「……確認してきます」


 受付の女性は急いで確認に行きすぐに戻ってきた。


「少々お待ちを!」


 そういい残すと奥に向かって走っていった。


「なんだ?」

「いや、普通の反応だ」

「だにゃ」


 すると女性に連れられて髭を生やした爺さんが出てきた。


「この者がそうか?」

「はい」


 爺さんはこちらをじろじろ見ながら聞いてくる。


「おぬしら、レベルはいくつじゃ?」

(そういえば狩りの後確認してないな)

「ギルドカードを」


 二人に声をかけ三人のステータスを表示させる。

----------------------------------------------------

NAME:タマ

RANK:E

TITLE:-

JOB:奴隷

LV:17

HP:121

MP:16

STR:68

DEF:57

MND:8

INT:48

AGL:91

LUK:50


BP:170

EQUIP:獣人の腕輪

SKILL:[素早さ増] [格闘LV2] [槍LV2]


MONEY:0GIL

----------------------------------------------------

----------------------------------------------------

NAME:フィーナ

RANK:E

TITLE:-

JOB:奴隷

LV:16

HP:106

MP:138

STR:60

DEF:56

MND:81

INT:80(↑40)

AGL:58

LUK:50


BP:160


SKILL:[上級学術] [魅力UP] [剣LV2]

[火魔術LV3] [水魔術LV2] [治癒術LV1]


MONEY:-5,000,000GIL

----------------------------------------------------

----------------------------------------------------

NAME:シンゴ

RANK:E

TITLE:-

JOB:冒険者

LV:16

HP:221

MP:112

STR:348(↑250)

DEF:78

MND:79

INT:425(↑350)

AGL:128

LUK:200


BP:160


SKILL:[異なる知識] [怪力] [ドレイン] [BP振り分け]

[鑑定] [剣LV3] [火魔術LV3] [次元魔術LV0]


MONEY:6,719,383GIL

----------------------------------------------------

 確認を終えると爺さんが聞いてきた。


「で? いくつじゃ?」

「えっと。俺とこいつが16、んでこの猫耳が17です」

「なんと! そんな低レベルでウッドベアを!?」

「まあ、戦ってるときはもっと低かったですけど」

「馬鹿な、ギルドの歴史上ありえんことじゃ」


 何かをぶつぶつ言い始めた爺さんを置いて、依頼の達成報告とウッドベアの買取を進めてもらう。依頼の報酬30,000GILとウッドベアの素材買取で800,000GIL、それと実はこのウッドベア、あの兵士共が討伐したといっていた固体だったのだ。討伐の報酬としてさらに2,000,000GILを貰い財布はホクホクだ。そして、虚偽の報告をしたとしてあの兵隊長の周辺を調査することになった。この分だと様々な罪が浮かび上がって来るだろう。


 シンゴは、今日の稼ぎから二百万をフィーナの借金返済に充てた。やり方は簡単だ、ギルドなどでフィーナのカードに入金するだけでいいのだ。なんと便利なカードだろう。


「よし! 取り合えず宿に戻るか」


 シンゴ達がギルドを出ようとしたところ。


「待つのじゃ!」


 突然、爺さんに呼び止められた。


「なんですか?」

「うむ。おぬしらのウッドベアを仕留めた功績は大きい。が、直接見たわけではないのでなんとも言えん。たまたま死んだばかりのウッドベアの死体を見つけた、とも限らん。そこでじゃ、本来Eランクのおぬしらではまだ受けられんCランクの依頼を一つ頼まれてくれんか?それを達成することができればおぬしらをCランクに上げてやろう」

「え? そんなことできるんですか?」

「うむ。ギルドマスターの権限じゃ」


 どうやらこの爺さんはギルドマスターと言うこのギルドでのトップのようだ。


「どうする?」

「うん。ランクを上げるには普通もっと時間がかかる。本来なら止めるべきだろうが、お前程のスペックがあれば心配いらんだろう。是非、やるべきだ」

「タマもそう思う」

「分かった。やります」

「そうじゃろうそうじゃろう! さて、どの依頼にするかのー。……これじゃ! どうじゃできそうか?」


 その依頼書に書かれていたのはこうだ。

====================================================


マンイーターの討伐


東都ランセルから皇都アルフへの道中にある草原にいるマンイーターを討伐してください。


報酬 300,000GIL


依頼者 行商人 レイナ


====================================================

「マンイーターってどんな奴だ?」

「マンイーターは植物系の魔物だ。よく世界樹の周りで見かけられる魔物だ。サイズで言えば今日のウッドベアの3倍はある」

「あれの3倍!? 何でそんな奴がウッドベアよりランクが下なんだよ」

「マンイーターは火に弱い。弱点を攻めればウッドベアより楽に倒せるはずだ」

「なるほどなぁ、それでランクが低いのか」

「そうだ。だが、触手の動きはウッドベアとは比べ物にならん素早さのはずだ」


 フィーナはいろいろな知識を持っているようだ、高い金を払っただけの事はある。


「じゃあ、魔術中心で攻めればいけるか?」

「ああ。私がメインで攻めよう」

「分かった。俺も火の魔術使えるから二人で攻めればいいな」

「タマはどうすれば……」

「タマは魔法に当たらないようにマンイータの気を引いてくれ、そうすればずいぶん楽になるはずだ」

「わかった」

「出発は明日にしよう」


 ギルドマスターに挨拶し、信吾たちはその足で浴場へ向かう。体中が血に塗れて臭っている。大型浴場は、当然男女は別々になっていた。



◇◇◇◇◇◇



 宿屋へと戻り、そのまま食堂へ向かう。


「お疲れさん! 3人分だね!」

「お願いします」


 テーブルにつき一つ思い出す。


「そうだ! すみません! 水と布切れを2枚ほど貰えますか?」

「はいよ。ちょっと待ってな」


 女将さんは奥へと消えていく。


「なんに使うんだ?」


 フィーナが不思議そうに聞いてきた。


「今日、アクセサリー買ったろ。それを磨いとこうと思ってね」

「なるほどにゃ。そういえばかにゃり汚れてたにゃ」


 女将さんが小さな桶に水を入れたものと、何かの布の切れ端を持ってくる。


「はいよ。これでいいかい?」

「はい! ありがとうございます」


 食事を待つ間、フィーナはタマにモンスターとの戦い方をレクチャーし始めた。それを聞きながらシンゴはアクセサリーを磨いていく。


 全てのアクセサリーが綺麗になった頃。女将さんが食事を持ってやってきた。


「はい! おまちどうさん! 今日は時間が掛かったけど。特別メニューだよ! ウッドベアの肉が大量に出回ったおかげで安く手に入ったんだ! さっき届いたばかりの新鮮な肉だよ!」

「あれ? それって俺達が仕留めた奴?」

「へー! あんたらが仕留めたのかい! すごいんだねー。いいお肉、ありがとね!」

「どう致しまして。じゃあ、いただきます」


 食事を始めようとすると、またフィーナに止められてお祈りをさせられた。


 食事も終わり、一息ついたところでシンゴは磨いたアクセサリーを二人に渡した。


「これ、渡しとくよ。装備しておいてくれ」

「これ……、いいのか? 私達奴隷なんかに?」

「別にいいだろ。俺はお前らのこと奴隷って感覚持ってねーし」

「そうなのにゃ? じゃあ、どういう感覚にゃ?」

「んー? とりあえず仲間って感じかな?」

「……確かにお前は、この世界の者ではないようだな」

「あぁ。信じてくれたか」


 そして、フィーナに魔王のピアスを、タマに勇気の腕輪を渡し。俺は光のリングを身に着けた。


「そういや、持ち物登録ってどうするんだ?」

「持ち物登録はギルドカードと登録する物を持って[登録]と唱えるだけだ」

「なんだ、簡単だな」


 登録を済ませステータスを確認する。

----------------------------------------------------

NAME:タマ

RANK:E

TITLE:-

JOB:奴隷

LV:17

HP:121

MP:16

STR:102(↑×1.5)

DEF:57

MND:8

INT:48

AGL:91

LUK:50


BP:170


SKILL:[素早さ増] [格闘LV2] [槍LV2]

EQUIP:獣人の腕輪 勇気の腕輪

MONEY:0GIL

----------------------------------------------------

----------------------------------------------------

NAME:フィーナ

RANK:E

TITLE:-

JOB:奴隷

LV:16

HP:106

MP:163

STR:60

DEF:56

MND:162(↑×2.0)

INT:80(↑40)

AGL:58

LUK:50


BP:160


SKILL:[上級学術] [魅力UP] [剣LV2]

[火魔術LV3] [水魔術LV2] [治癒術LV1]

EQUIP:魔王のピアス

MONEY:-3,000,000GIL

----------------------------------------------------

----------------------------------------------------

NAME:シンゴ

RANK:E

TITLE:-

JOB:冒険者

LV:16

HP:221

MP:133

STR:368(↑250)

DEF:78

MND:79

INT:425(↑350)

AGL:192(↑×1.5)

LUK:200


BP:160


SKILL:[異なる知識] [怪力] [ドレイン] [BP振り分け]

[鑑定] [剣LV3] [火魔術LV3] [光魔術LV1] [次元魔術LV0]

EQUIP:光のリング

MONEY:7,549,383GIL

----------------------------------------------------


「あとずっと気になってたんだけど、このBPってなんだ?」

「BP? これはレベルが上がると一緒に上がるんだ。何の意味かは分からん」

「そっか。俺の[BP振り分け]ってスキルと関係あんだよな?」

「分からん。私の知らないスキルだ。使ってみればいいじゃないか」

「そうか? じゃ、やってみよう」


 シンゴは頭の中で[BP振り分け]と唱えた。


 するとこのスキルの使い道が理解できた。このスキルはBPをステータスに振り分けたりスキルのレベルを上げたり、さらに欲しいスキルを覚えたりできる能力だった。それだけじゃない、隠しステータスというのがあり、それに振り分けると面白いことができそうだ。


「……これすげーよ。やっぱ俺、創造主って奴なのかも」

「なんだ? どんなスキルだったんだ?」

「ちょっと、誰かで試してーな……。あそこのお姉さんとかでいいかな?」


 シンゴはそのお姉さんを視界におさめて[BP振り分け]と唱える。しかし上手く行かないようだ。試しに[鑑定]と唱えると、お姉さんのステータスが浮かび上がってくる。この二つのスキルは同時に使った方がいいようだ。そのステータスを動かしていくと隠しステータスが表示される。

----------------------------------------------------

BP:280


SKILL:[素早さ大増] [潜伏LV5] [治癒魔術LV2]


MONEY:54,000GIL


魅力:61

好意:-30

忠誠:0

才能:48

寿命:53


----------------------------------------------------

 どうやらこの隠しステータスはシンゴ専用のものらしい。好意、相性、忠誠の項目はシンゴに対しての物のようだ。


(よし。試しに好意と忠誠が100になるよう振ってみよう)

----------------------------------------------------

BP:50


SKILL:[素早さ大増] [潜伏LV5] [弓LV1] [治癒魔術LV2]


MONEY:54,000GIL


魅力:61

好意:MAX

忠誠:MAX

才能:48

寿命:53


----------------------------------------------------

(お? 100がMAXか。ってめっちゃこっち見てるし!)


 黙ったままのシンゴにやきもきしたのか、フィーナが声を掛けてきた。


「……で? どうなんだ? 気になるだろう」

「うん、ちょって待って」


 シンゴはこっちを見続けている女性に声をかけた。


「ちょっと、いいですか?」


 次の瞬間、女性が消えたと思ったらシンゴのすぐ横で跪いていた!


「何でございましょう? 私はディーと申します。何なりとお申し付けください。どうかおそばに置いて下さい」

「おぅ……」

「……どういうことだ?」

「……うん。なんかごめん」

「謝られることなどございません! どうかお願いします!」

「わ、分かった! そばにいていいよ!」


 周りが注目し始めてしまったため、シンゴ達はお姉さんを連れて自分達の部屋へ向かった。

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