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現実逃避
適職診断のサイトはたくさんあった。本格的なものから、お遊びのようなものまで。
どれにしようかな~。
…まぁいいや、片っ端からやっていこう。
中学生の時、心理テストにハマっていた晴香は、久しぶりにワクワクしていた。
一つ目は、簡単な3つの質問に答えるテスト。
結果は…
ウソ…これは絶対違うよ。
事務職、OLだった。
事務仕事苦手だし。これはナシ。
次は、質問が 50くらいある、本格的そうなテストだ。
晴香は真剣に考えて答えていく。
結果は…
あ、これはけっこう好きかも。
保育士、学校の先生。
でもなぁ…大学行ってないし、あ、でも保育士さんだったら通信講座で資格が取れる!
子供とふれあうのも楽しそうだ。
晴香は、保育士になった自分を想像してにんまりした。
一通り、想像したらまた次のテストを探す。
もっと、他にはないかな?
その日から、晴香は適職診断をするのが日課になっていった。