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第975話 昼食の宴はつづくよつづく

「これは美味しいな、おかわり」

「はい、かしこまりました、守護竜さま」

「うむっ」


 さっそく子牛の赤ワイン煮を平らげてアダベルはおかわりを要求した。

 ドラゴンは食べるの速いな。


 ぱくり。

 うん、良い塩梅の赤ワイン煮だね。

 牛肉が口の中でほろほろとほどけて行く。

 ジャガイモとか人参も良い味わいだなあ。


 みなさんワインをカプカプのんで、もう顔が赤くなっている子もいる。

 あとでヒールかけるかなあ。


「マコトさまはワインをお召し上がりにならないのですか?」

「これから飛空艇の操縦なので、お酒は御法度なんですよ、イザベラさま」

「まあ、アンドレアまで来て、それは残念ですわね」

「後で秘蔵の一本を聖女様に差し上げる所存ですぞ」

「それは楽しみです、クリスチャンさま」


 あんまり良いワイン貰っても開ける機会がなあ。

 寝酒をする歳でも無いしなあ。


 ランチの献立は、子牛の赤ワイン煮と季節のサラダ、山鳥の燻製と川鱒の揚げた物がテーブルに乗っていた。

 パンは白パンで、良い小麦を使っているのか香りがとてもいいね。


「アンドレガルド一のパン屋の白パンですわ。これを食べると帰って来たなあって思いますの」

「うん、これは美味しいよ、メリッサさん」


 バターをたっぷり付けていただこう。


 季節のサラダには、アスパラとトマト、なんかのお豆が入っているね。

 これも大層美味しい。

 口がさっぱりするよ。


「アダベル、お野菜も食べるのよ」

「えー、めんどくさい、燻製鳥美味い」


 とか、文句を言いつつもドラゴンはばりばりとサラダを流し込むように食べた。

 豪快だなあ。


 さすがはワイン産地の領主さまらしく、クリスチャンお父さんは勧め上手でフィルマン父さんのグラスにこまめにワインを注いでいた。

 フィルマン父さんにもヒールだなあ。


「ワイン煮のソースが、オルブライトとも、ブロウライトとも違うのですね」

「そうですとも、秘蔵のレシピですのよ、ちょっとピリッとしましょう」

「なんかのハーブなんですね、ここまで出てきてるのだけれど……」

「さすがはオルブライト様ですわね、ピーコック草ですわ」

「ああ、そうですね、ピーコック草の味です、すっきりしました」


 子牛のワイン煮には隠し味にハーブが入っていたのか。

 たしかに何か癖になる味だね。


「おかわりをくれい」


 うん、ドラゴンさんは少し遠慮しようか。

 三杯目だぞ。


「牛肉はブロウライト産かな?」

「そうですとも、カーチス閣下、さすが口が肥えてらっしゃる」

「我が領の牛肉は味わい深いからな」


 そっか、割と領地が近いから、ワインはアンドレア領、お肉はブロウライト領、錬金薬はオルブライト領と棲み分けしてる感じなのか。

 地域経済みたいな感じで良いねえ。


 川鱒のフライを完食して、お腹いっぱいである。

 昼の宴だけあって豪華なランチだったなあ。


「デザートのワインゼリーでございます」


 と、思ったら紫色に輝くワインゼリーが出てきた。

 うう、甘い物は別腹なのでいただく。


 ああ、ワインの風味が良い感じで美味しいね。

 あまあまさっぱりである。


「良いシェフを雇っているではないか、クリスチャン」

「お褒めにあずかり恐縮です、フィルマン様」


 ワインゼリーも完食、あー美味しかった。


 ちょとお茶を飲みながら食休みである。


 このお城のホールは窓を広く取ってあって、外が眩しい感じに輝いていた。

 広大な田園風景だねえ。

 メリッサさん、良い所で育ったんだなあ。


「ご満足いただけましたか、聖女さま」

「はい、たっぷりいただきました、ごちそうさまです」

「夜に来て頂ければ、もっと良いお料理をお出しできましたのに、残念です」

「ははは、夜はブロウライト家で肉だ、肉」

「それも豪快でよろしゅうございますな」


 フィルマン父さんの顔が赤い。

 飲み過ぎだー。

 私は手を伸ばしてフィルマン父さんの首筋を突いてヒールをかけた。


「お、おおっ、ヒールか、凄いな一瞬で醒める」

「マコトは便利だなあ」

「ああ、聖女さまがいらっしゃれば酒宴も楽しそうですねえ」


 やだよ、そんな酔い止め扱いは。


「それでは、一時間ほど食休みを取り、その後にブロウライト領に向かいます」


 私が予定を宣言すると、クリスチャンお父さんが立ち上がって続けた。


「みなさま、どうぞ自由に領城を探訪なすってくださいませ。一階にはワインセラーもございますぞ」


 ワインセラーもあるのか。

 匂いがするわけだよ。


 さあて、どうするかなあ。


「エルマー、ワインセラーを見にいこうぜ」

「そうだな、マコトは?」

「私はメリッサさんに城内を案内してもらおうかな」

「ふむ、ワインセラーか、城内探訪か」


 悩むほどの事では無いとおもうが、カーチス兄ちゃん。


「私は城下を見てまわりたいぞっ」

「にゃあ」

「げろげろ」


 アダベルは城下町を見たいのか、三方に別れる感じだな。


 さて、どうしようか。


 城内か。

 ワインセラーか。

 城下町か。


 三択であるな。


「カロルはどうしたいの?」

「私は城内が見たいわね、メリッサさんが生活している場所を見てみたいわ」

「そんなに素敵な物ではありませんのよ、田舎貴族の城ですので」

「私は王都育ちだから、お城は興味がありましてよ」


 マリリンが微笑んで言った。


「それでは、私たちがアダベルさまと一緒にいきますわ」


 ヒルダさんがアダベルの近くに寄った。


「ああ、私も城下がみたい。行政の参考になりそうだし」

「ブリスはいつも真面目だなあ、力を抜け力を」

「ははっ、そうですね、アダベルさま」


 ふむ、これで大体、三方に別れたかな。

 ロイドちゃんとジュリエットさん、ライアンとオスカーも城下に行くようだ。


 城内を見て回るのは、私、カロル、コリンナちゃんとお洒落組、あとゆりゆり先輩だね。


 ワインセラーに行くのは、カーチス兄ちゃんと剣術組とエルマー、あとエバンズがなぜか付いていくみたいだ。

 お酒好きなのかね。


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― 新着の感想 ―
[一言] 俗にフルーツポンチ等と呼ばれる代物に赤ワインぶっ込むマケドニア風等という物が
[良い点] 飯テ口回ごちそうさまです(-人-) [一言] ワインの産地ということはカヌレとかもあるのかな? ヒルダ先輩、アダベルちゃんをよろしくお願いします。 城内探訪・・・隠し通路とか秘密の部屋…
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