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第892話 BBQが終わったのでワンコとポーポーちゃんを接待する

 BBQはつつがなく終わった。

 みんなお肉とチーズフォンデュをたらふく食べて大満足な顔をしている。


「んまかった!」


 腹ぺこドラゴンのお褒めの言葉を頂き光栄である。


 メイドさんと騎士さんたちが片付けを始めた。


「マコトー、バーベキューコンロだが、洗い終わったら船に積んどかねえ?」

「いいの、カーチス」

「とりあえず、俺が食べるときはみんなと一緒だろうから問題はねえよ、船に積んでおけばどこでも使えるしさ」

「私のフォンデュポットも船に置いておいてくださいませ」

「メリッサさんも」

「船のキッチンで洗って、置いておくさね」

「ありがとう、助かるよ」


 船の中に遊び道具も入れておくと便利だな。

 格納室も結構広いしね。

 南の島とかに飛んでBBQとかやり放題だ。


「マコトー、午後からはどうすんの?」

「ワンコたちと約束だから、お散歩して、洗ってあげて、可愛がるよ」

「おー」

「それはナイスアイデアでございますわ」


 アダベルの歓声は解るが、ヒルダさんのお褒めの言葉はポーポーちゃんを洗いたいのだな。


「一匹足りないけど?」

「ミリヤムさんの影に入れて護衛してるけど、まあ、午後ぐらいなら大丈夫でしょう」


 私はウインウインとテイマー念話を繋いで、ミリヤムさんの護衛に出したポチを呼び出した。

 視界ジャックすると、都合の良い事に五本指と大神殿の談話室で歓談中であったな。

 ポチを影から出してクヌートの前に座らせる。


『おおっ、八……、ポチだったか、元気だったかー』

『うおんっ』


 おし、魔力線をクヌートに繋いでと。


『クヌートさんクヌートさん、聞こえますか、どうぞ』

『うお、聖女か、すげえ、なんだこれ? 俺をテイムしたのか』

『人はテイムできないわよ、ポチを中継して念話してるのよ』

『そうか、そんな使い方が出来るのか』

『魔力の射程範囲内だけだけどね。今自然公園だから大神殿まで近いのよ』

『おー、作戦行動の通達とかに良いなあ、で、なんだ?』

『これからワンコとフクロウを接待するので、ポチを呼び戻すので、ミリヤムさんに言っといて、夕方になったら、また護衛に付けるから』

『わかった伝えておく』

「おねがいしますね、じゃあね』


 私は念話を切って、ポチを呼び戻した。

 クヌートが部屋のドアを開けてくれた。


 うん、テイム合戦の時にクヌートの声が伝わってきたから出来るかもとやったら出来たね。

 なかなか携帯みたいで便利である。


 程なくしてポチがやってきた。

 影犬は影の中を走り抜けるので障害物とか関係が無いので早いっぽい。


「うおおんっ」

「よーしよーし、ポチは良い子だね」


 飛びついてきたポチの首の辺りをもしゃもしゃとして上げた。


「お散歩は良いけど、お風呂はどうするのマコト」

「うう……」


 困った私の目に入ってきたのは飛空艇であった。

 なんでも飛空艇やな。


「飛空艇のシャワールームで洗う」

「蒼穹の覇者号は便利すぎるわ」


 キッチンも付いてるし、宿泊も出来る、犬もフクロウも洗えるぜ。


「わたしたちもやるー」

「お散歩にお風呂ー」

「手伝うぞマコト」


 子供達とアダベルが声を上げた。

 トール王子とティルダ王女も村の子供達も一緒だ。


「エイダさん、基地に戻ってて、お散歩したらワンコとフクロウを連れていくから」

【了解です、マスターマコト】


「よし、みんなでお散歩だーっ!」

「うおんっ」

「わおんっ」

「わわわんっ」

「ほっほーっ」

「「「「いこーっ!」」」」


 自然公園を一周して、学園に戻って、飛空艇で洗おう。

 さすがに寮のお風呂場に連れて行く気にはならないな。


 みんなご機嫌になって影従魔たちを連れて練り歩く。


 子供達と、ヒルダさんがなぜか付いてきた。

 あとのみんなはぞろぞろと学園に向けて歩きだす。


 自然公園は緑が多い。

 天気も良くて気がせいせいとするね。

 ヒルダさんはお気に入りのポーポーちゃんを見てニコニコしていた。


 子供達はかわるがわるワンコたちにのっている。

 みんな楽しそうね。


「自然公園は広いなあ」

「良い匂いがするから私大好きなのー」

「みんなと一緒だから楽しい」

「アップルトンは暖かくていい、サイズはこの時期まだ寒いんだよ」

「北のほうだからだなあ、でもホルボスも標高高いからちょっと寒い」

「夏は涼しくていいんだけどさあ、王都はやっぱり暖かい」


 みんなでおしゃべりしながら歩く。

 ワンコたちもポーポーちゃんも楽しげに歩いている。


 ぐるっと自然公園を一周して学園の方へと向かう。


「マコト、BBQは終わったかい?」

「終わったよ、差し入れありがとう」

「「「「クリフお兄ちゃん、ソーダごちそうさまー」」」」

「いやいや、気にすんな」


 ひよこ堂の前で兄ちゃんに声を掛けられた。

 孤児達は兄ちゃん好きな。


 ずんずん歩いて校門を通り、校舎の横を歩いて武術場へと向かう。

 武術倉庫の奥から階段を下りて地下道へ。


 格納庫に入って、ハッチから蒼穹の覇者号へと入る。


「エイダさんありがとうね」

【それは言わないお約束です】


 ワンコとポーポーちゃんをシャワールームにつれて行って、みんなでわしゃわしゃと洗う。

 飛空艇のアメニティを使って少々勿体ないが良い匂いだから良いね。


 従魔さんたちから、楽しい、嬉しい気持ちが伝わってくる。

 ジョンがぶるぶるっと胴震いで水気を吹き飛ばしたので、子供達がキャーキャー言った。

 ダルシーが現れてワンコたちにドライヤーを掛け始めた。

 ヒルダさんはマイドライヤーでポーポーちゃんを乾かしている。


 どれだけヒルダさんはポーポーちゃんが好きなのか。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 人をテイム……できそうなんだよなぁ
[良い点] ポーポーちゃんを愛でるヒルダさんもかぁいい♪
[良い点] 「エイダさんありがとうね」 【それは言わないお約束です】 ・・・ビアンカさま、転生者疑惑。 [一言] ポーポーちゃん、シャワーの時めっちゃ細くなってそう。
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