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第865話 お昼は大神殿レストランに行く

「暗殺者も退治したし、久々に街にランチに繰り出そうぜ」

「まあ、そうだね」


 そういや、昨日の昼はあっちこっちに出歩いたので食べ忘れた。

 勉強会でクッキーをつまんでいたけどね。


 みなを吸収しながら階段を下りる。

 校舎の玄関を出る所で聖女派閥全員集合である。


「どこにいきますの?」

「んー、どっか無いかな?」


 結構みんなの実家の領のお店は行ったなあ。

 カーチス兄ちゃんのブロウライト領のお肉のお店は美味しかった。

 薬膳か、カロルのオルブライト領の不味いと噂の薬膳のお店しかないのか。

 なんだか、カロルがウキウキとした顔で提案しようとしている気がするぞ。


「ペス、カムヒアー」

「うおんっ!」


 影の中からペスが出てきた。

 私は奴の背中に跨がる。


「どうして犬に乗るの?」

「テイムしたからだ」

「ワンコどもも居るのか、うちの領の『肉道場』にでも行くか?」

「それも良いけど、昨日ブロウライト牛食べさしたからなあ」

「わおおおん」


 とりあえず、王都中央通りに向けて歩く。


「そういや、大神殿には食堂、ないみょんか?」

「あ、あるよ、行く?」

「おお、良いな、どんな感じだ?」

「安い庶民食堂と、高い貴族用の食堂があるよ、聖女割引もできる」

「聖女さまお得みょん」


 まあ、味はほどほどだけどね。

 巡礼者用食堂だし。


 ひよこ堂前まで来た。

 今日はキルギス君はいないな。

 警備任務は昨日解かれて、姉ちゃん達の牢の世話に行ったっけな。


 クリフ兄ちゃんは居て、私が犬に跨がってるの見て目を丸くした。


「なんだ、その犬」

「テイムした」

「おー、テイムとか出来るのかあ、いいなあ。パンとか食うかな?」

「どうだろう、タマネギは良くないんじゃなかったかな?」

「そっかー、ソーセージは大丈夫かな?」

「いいんじゃない」


 ソーセージと聞いてポチもポーポーちゃんも出てきた。


「わっはっは、いっぱい居るなあ」

「あと一匹、出張中」


 ワンコたちとポーポーちゃんはソーセージドッグをわしわし食べた。

 クリフ兄ちゃんは目を細めてワンコをモフモフしていた。


「魔獣だけど、ペットが居るっていいわねえ」

「私も欲しいですわ、影ポメラニアンとかいませんかしら」


 あまり可愛い影犬は居ないと思うよ、メリッサさん。


「今日は外食か?」

「そう、大神殿レストランに行くつもり」

「予約しないで大丈夫か?」

「いっぱいだったら大神殿食堂へ行くよ」

「そうかそうか」


 クリフ兄ちゃんは笑って手を振った。

 私も犬の上から手を振り返す。


 大神殿に着いた。

 アンドレとルイゾンが掃き掃除してるな。


「今日もワンコに乗ってますねえ、聖女さん」

「うしし」

「ありがたいお姿ですなあ」


 そんなに褒めるなよ、ルイゾン。


 大階段をみんなで上がっていると、リンダさんが小走りでやってきた。


「おかえりなさいませ、マコトさま」

「大神殿レストランは空いてる?」


 リンダさんは、派閥員をざっと見渡した。


「個室を用意いたします、サイラスご案内して」

「かしこまりましたっ、聖女さま、ささっ、どうぞどうぞ」


 大神殿で食事がしたく無かったのは、下にも置かないおもてなしをされてしまうからだな。


 大神殿は東京ドームぐらいあるドーム状の建物で、大神殿レストランは最上階にある。

 サイラスさんの先導で魔導エレベーターに乗って上に行く。

 ドームの上の方は見晴らしが良い。


「いらっしゃいませ、聖女さま、どうぞこちらへ」


 にこやかに女官さんが個室に通してくれる。


「意外に豪華だな」


 カーチス兄ちゃんが室内を見回してつぶやいた。


「教会はお金もってるからねえ」


 大神殿は大陸中の巡礼客が来るので、貴族向きのお食事処もいるのだな。

 魔法塔の展望レストランみたいな物だね。


「大神殿レストランは初めてですわ」

「ちょっとお高いのですよね」

「観光名所価格だからねえ」


 庶民向けの大神殿食堂はわりとお安い。

 巡礼の人はあまりお金持って無いし。


 巡礼というのは、大陸各地の大聖堂や修道院にお参りに来る旅客だ。

 一生に一度は、大神殿へ、総本山へ、と各地の名所旧跡と教会を巡り歩いて楽しむ旅行である。

 でも、中世水準なので街道は結構危ない。

 巡礼に出たまま帰らない人も結構いるとか。


 広めの個室に案内されて席に付く。

 リンダさんがワインリストを持って来てくれた。


「毎食食べにきて下さってもよろしいのですよ」

「わりとおもはゆいので、王都は食べる所多いし」


 飲む人が口々にワインを頼んでいた。

 私はお茶だ。


「良い景色だ……」

「エルマーも初めて?」

「年末に……、良く来る……」

「聖夜祭のディナーとか混みそうですわねー」

「来年のディナーの予約まで塞がってるわよ」


 ここは、聖夜と年末限定で超人気スポットなのだ。

 宿坊もあるので、聖夜ディナーを食べて一泊するカップルとかいっぱいであるよ。


 私もあまり、大神殿レストランは来ない。

 孤児院で孤児達と一緒に食べたり、職員食堂で食べる事が多いね。


 ホルボス山大教会にも料理店を勧誘しないと駄目かな。

 将来イルダさんのお店とか勧誘してもいいなあ。

 ホルボスヘルスセンター計画である。

 王都が近いから、行き帰りの巡礼客が見込めるな。

 温泉もあるし。

 霊山ホルボス山にようこそっ、である。

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― 新着の感想 ―
[一言] おお!大神殿レストラン!? あんるや( ゜д゜)
[一言] ホルボス山の教会は既に大教会に決定済みか、いっそ山全体を聖地として教会要塞とかもアリだろうか?
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