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第838話 学園に帰って晩餐を食べるのだ

 さくっとヒューム川を飛び越して王都に入った。

 カロルはふわりと大神殿の練兵場に蒼穹の覇者号を着陸させた。

 私の嫁の操縦テクニックが日に日に上がっている。

 つ、次は私が操縦しようっと。


「マコ姉ちゃんありがとうっ、アダちゃんまたねー」

「また明日なー、水晶を加工しようぜー」

「うん楽しみ楽しみ-」


 んもう、試験の無い子供たちは気楽で良いわね。

 わいわいと孤児達が下りていく。


「私も下りようかな、キルギスをからかいに行こう」

「やめときなさい、働いてるんだから」

「あっ、そうか。さっきの子供、キルギスに似てたな」

「え?」


 さっきの街道に居た旅人の子供かあ。

 確かに似てたなあ。

 そうか、キルギスくんだったか。

 お父さんにも、お母さんにも、彼女は似てなかったが、まあ、家族には色々とあるのだろう。

 深く追求してはイカン。


「しょうが無い、キルギスをからかうのは明日にしようか」

「結局からかうのね」

「キルギスは最近付き合いが悪いからな」


 アダベルは、やっかいなサラリーマンの上司みたいだね。

 彼は、ひよこ堂を護衛に行ってるのだから可哀想であるな。


「駄目だよ、キルギスくんは遊ぶのが辛いんだから」


 アダベルの髪をモシャモシャと撫でる。


「そうなのか、好きで働いてるのか?」

「多分ね、そういう性分なのよ」

「キルギスと遊びたいんだけどなあ」

「もう少ししたら護衛が終わるから、その後に遊んであげて」

「ん、解った、からかうのはやめる~、ひよこ堂を守ってるのか」

「そうよ」

「意外と偉い奴だった。パンをたらふく食べたいのかと思っていた」


 そんなのはアダベルだけだ。


 アダベルと一緒にメイン操縦室に戻った。

 艇長席によじ登るとカロルがこちらを見て目を笑わせた。


「さあ、学園に戻って晩餐にしましょうか」

「そうね、意外と邸宅での勉強会は楽しかったわ」

「温泉が良いよね~」

「まだ指先がツルツルしてるわ」


 彼女はコシコシと指をすりあわせた。

 私もやってみる。

 うむ、ツルツル。


 カロルは練兵場から蒼穹の覇者号を離陸させた。


 大神殿からビアンカ邸基地までは、すぐそこで、五分ぐらいで着いた。

 カロルが格納庫にきっちりと入れた。


 なんだか、自家用のバンで近所を乗り回してる感があるよな。

 ホルボス山も近くになりにけり。


 蒼穹の覇者号をみんなでぞろぞろと下りる。

 男衆は武道場口から外へ、女衆は地下道経由で女子寮へと向かう。

 大浴場の前にさしかかると階上から美味しそうな匂いが漂ってきた。


「今日は何かな?」

「焼き物の匂いがする、鶏のローストかな?」

「鶏腿だと食べでがあっていいですわね」

「チキンレッグですわねー」


 さすがに大人数だとエレベーターに乗りきれないので、身分の低い私らは階段を行く。

 一段飛ばしでコリンナちゃんと競争だ。


 ダダダダダ。


 よし、勝った。

 コリンナちゃんは肩で息をしておる。

 トレーニングが足らんぞ。


 そのまま小走りでみんなを引き連れて食堂に入る。


「クララ、今日何?」

「ウズラのロースト」


 鶏ではなかったか、鳥だけど。


「そばパンに挟むもの決めた?」

「ハム卵かなあ、って感じ、味は濃いめ」

「出来たらワゴンで出してよ」

「おっけー」


 ちゃんとクリフ兄ちゃんと一緒に開発していたようだね。

 うむうむ。


 ウズラのローストのお皿をトレイに取る。

 かの鳥は小さめなので鶏の丸焼き状のものが一匹乗ってるね。

 良い匂いだなあ。


 サラダはミモザサラダだね、卵の黄色が目に鮮やか。

 スープの具はタマネギと人参だ。

 これに黒パンが付く。


 いいねえ、晩餐って感じ。

 ケトルからカップに冷めたお茶を注いでテーブルに持っていく。


 そういや男子寮の食堂はどうなっているのだろうか。

 ちゃんと美味しく食べてるのかな?

 一度食べ比べとかしたいなあ。


「あ、そうか、カーチス兄ちゃんもエルマーも執事さんに作って貰うのか」

「ん、何の話?」

「いや、男子寮の食堂はどんな感じなのかなって」

「ふつー、らしいですわよ」


 ゆりゆり先輩が教えてくれた。

 そうか、普通かあ。

 まあ、寮の食事なんてそんな物よね。

 美味しい食事は、女子寮だけの特別サービスだなあ。

 イルダさんに感謝である。


 みんなが揃った。


「いただきます」

「「「「「日々の粮を女神に感謝します」」」」」


 ナイフで切る。

 おお、脂が出てきた、ジューシー。

 パクリ。


 んまあああい。

 いいね、美味しいね。

 香草が良い味わいを出してるなあ。

 ウズラ美味しいっ。

 丸っと一匹なのも豪華な感じだなあ。


 ミモザサラダもシャキシャキして、卵味がして美味い。

 ドレッシングが良いなあ。

 卵のミモザの甘さとすっぱしょっぱい感じがバランス良い感じ。


 オニオンと人参のスープをコクリと飲む。

 んー、タマネギと人参の甘さが出ている。

 そして、味が残っているうちに黒パンをパクリ。

 んー、軽く酸っぱい黒パンに良く合う。


 はあ、美味しい物を食べると充実するなあ。

 これで明日からの試験も頑張れるっ。


 ごちそうさまでしたっ!!

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― 新着の感想 ―
[一言] >彼女はコシコシと指をすりあわせた。 ちょっと恥ずかしい空目をしてしまいましたわ
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