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第819話 お風呂に入り晩餐を食べ週末に備える

 カポーン。

 ただいまカロルと一緒に絶賛お風呂中であります。

 あったまるなあ。

 今日は雨が降って体が冷えたからね。


 五時ぐらいのお風呂は結構女生徒が入っていてワイワイしているね。

 カロルも暖まって頬が赤くなっていて可愛いね。


「お風呂は良いわね~」

「私もお風呂大好き」

「マコトはお風呂好きよね」


 中の人は日本人だからな。


「みんなでお勉強するのは良いわね。いつも一人でやっていたから新鮮よ」

「なんだか、みんなで勉強をすると捗るのよね、あれはなぜかな」

「なんとなく近くでお勉強をしている人がいると気合いが入るのかも」


 人間は群れを作る動物だから、そうなのかもね。

 前世でもお友達で集まってお勉強会したなあ。

 なるべく中間テストで派閥のみんなが結果を出せるといいな。

 魔法学園に来て初めてのテストだしね。


 洗い場に出て、ダルシーに洗って貰う。

 いつもすまないね。

 そして洗髪が官能的。

 あ”あ”あ”。


 バスタオルを頭に巻いて貰って、再び湯船にもどる。

 あったかいあったかい。


「ホルボス山の入浴剤はどうよ?」

「黄金週間には出荷出来るわね。良い感じに出来たみたい」

「今度持って来て、ここで試しましょうよ」

「そうね」


 ホルボス湯の花で温泉っぽくなると良いねえ。

 あったまりそう。


 脱衣所に出て、ダルシーに体を拭いてもらう。

 エマニュエル風の籐の椅子に腰掛けてドライヤーをかけてもらうのだ。

 ブイーーン。

 よっしゃ、髪の毛キラキラ。

 前世の黒髪も良かったけど、今世のクリーム色の金髪も大好き。

 うっしっし。


 下着を履き替えて、制服を着て、さっぱりさっぱり。

 お風呂に入るとなんかシャンとするね。


 カロルも出てきてアンヌさんに拭いてもらっていた。

 彼女はショートカットなので乾くのが早い。


「卒業まで伸ばせば?」

「そうねえ、でもショートカット楽なのよねえ」


 でも夜会に出るには髪が結えた方が決まるからね。

 ロングのカロルも見たいなあ。


 地下大浴場を出ると、ちょっと晩餐には早いかなあ。

 と言って自室に戻って何かするには短いぐらいの時間だ。

 みんなが来るまでロビーで待とうかな。


 地下からエレベーターに乗って一階へ。

 カロルと一緒に玄関ロビーのソファーに座る。


「そう言えば週末はどうするの?」

「そうだなあ、大神殿に行って、孤児と遊んで、実家かなあ」

「そうね、いつも通りでも良いわね」


 焦って勉強をするほど切羽詰まって無いしなあ。

 お養父様とうさまとお養母様かあさまの顔も見ないと。

 そういや孤児たちは、また明日もホルボス山かな?

 天気しだいかな。


 ちょっとディラハンの捜索もしたい所だけど。

 どうしようかね。


 エレベーターを降りてきた派閥員や、階段を下りてきた派閥員が私たちを見つけてロビーに集まった。

 みんなが集まったので食堂に向かう。


 お、今日は揚げ物の匂いがするな。


「今日の下級貴族食はポークカツレツだよん」

「おお、ご馳走!」


 トンカツはテンションが上がるなあ。


「カツ丼が食べたいわね」

「あれは美味しゅうございましたわね」


 お、そうだ。


「今日はソースを掛けないで」


 私はカツレツにデミグラス系のソースをかけようとしたメリサさんを止めた。


「あら、どうするの? お塩?」

「いや、下町で貰ったソースをかけるんだ」

「あら、どんなの?」


 私は収納袋からカマラさん謹製のソースとケチャップを出した。


「あら、デミグラスとトマトソース?」

「ちょっと味が違う」


 メリサさんが小皿にソースとケチャップを出して小指に付けて舐めた。


「あらっ? これは面白い味ね。イルダチーフ、イルダチーフ」


 メリサさんは小皿を持ってイルダさんの所に運んでいった。

 厨房のスタッフが集まってソースとケチャップをなめた。


「これは?」

「甘くて不思議な味ね」

「ちょっとカツレツに付けてみよう」


 その間に私は、カツレツの皿をトレイにのせ、トマトサラダ、オニオンスープ、黒パンを取った。

 厨房スタッフが小さく切ったカツレツに付けて口に運び、おおっ、とか言ってるな。


「あ、そうだマスタードある?」


 メリサさんが寄って来た。

 小皿にマスタードを入れて渡してくれた。


「どっちに辛子をつけるの?」

「両方に合うよ」

「おおっ」


 メリサさんはマスタードの瓶を持ってスタッフの方に行った。

 これは合う、とか言ってるね。


 私がケトルからお茶をカップに注いでいるとイルダさんがカウンターから顔を出した。


「これは面白いソースですね、どこで手に入りますか?」

「下町のツバメ食堂ってお店よ」

「ああ、噂の、ウナーギを美味しく料理しているお店ですね」


 王都の料理界で噂になっているのか。

 ツバメ食堂は出世しているなあ。


「こんどみんなで行ってみますよ」

「うん何でも美味しいよ」


 厨房スタッフが、盛りあがった。

 うしし、そのうちウナーギ料理が寮で出るかな。


 トレイをテーブルに運んだ。

 さてー、トンカツにはソースかな、ケチャップかな。

 マスタードもあるけど、和辛子も欲しいなあ。


「それは? 何?」

「ツバメ食堂で貰った、ソースとケチャップ」

「何?」

「フライとかに合う調味料」


 カロルが興味津々な感じで聞いてきた。


 みんなが揃ったので食事の挨拶である。

 みんな私の前のソースとケチャップの瓶に注目しておるが。


「いただきます」

「「「「「日々の粮を女神に感謝します」」」」」


 さてさてー、まずはソースかな。

 とろとろー。

 そしてマスタード、たっぷり。

 ナイフでカツレツを切って、パクリ。


 ん~~~~~~~~~~~っ!!

 あ、ちょっと味に違和感があるけど、少しだね。

 美味しいっ!

 懐かしいっ!

 そして、辛かったっ、良く効くマスタードだった。


 あっはっは、美味しい美味しい美味しいっ。

 パクパクパク。

 ケチャップ、だばーっ、マスタードはちょんもり。

 パクパクパク。


 ああ、ケチャップはなんかデルモンテという感じ。

 ちょっとトマト味が前に出すぎているけど、良い感じ。


「私も試していい?」

「どうぞどうぞ」


 カロルがソースを付けてマスタードをちょっと付けて口に運んだ。

 パクリ、もぐもぐもぐもぐ。


「あら、美味しい、不思議な感じ」

「私には赤い奴を」

「どうぞどうぞ」

「黒いのを試して良いですか、領袖」

「どうぞどうぞ」


「おいしいっ! なんだこれっ」

「甘くて良いですね、トマトっぽい」

「おいしゅうございますわ」

「もうちょっと塩を足すみょん、ん、美味しいみょんっ」

「あ、黒いの好きな味だ」


 なんか大好評だなあ。

 中身が半分になったが、美味しかったからいいや。

 ああ、ソース焼きそばとか、お好み焼きとか作りたいっ。

 お好み焼きは可能かな、キャベツ有るし。

 だが、鰹節、青のりが無いかなあ。

 今度蓬莱の物産店に行って探そうかな。


 前世風のソースもケチャップも、派閥員に大好評であった。

 うしし、カマラさんは偉大。

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[良い点] ♪ふぁみれふぁみれふぁみれふぁみれふぁ〜♪ [一言] カマラさん転生チート。
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