表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

819/1531

第816話 ジャンヌお義姉様(ねえさま)のノートの取り方講座

 ジャンヌお義姉様ねえさまが派閥のスケジュールとか書いてある黒板を消して脇に立った。


「それでは、魔法学園式ノートの取り方をお教えします。これは魔導学園の歴代の生徒たちに伝わってきたノートの取り方なので、皆さんも覚えて後輩に伝授してくださいね」

「「「「おおーっ!」」」」


 派閥員から拍手が巻き起こった。

 学園の伝統のノート筆記法は良いな。


「まず、第一番、ノートは小さい字で詰めて書かない、です。読みやすい大きな字で行を広めに書きましょう」

「羊皮紙が勿体なくありませんの?」

「お高い植物紙ですのよ」

「ノーッ!! 紙の値段とか気にしないで広めに書くのです。なぜなら後で見直して書き込みを入れたり、誤字を修正しなければならないからですっ」


 ほうほう、昔からちゃんとしたノウハウが伝わっているんだね。


「第二番、板書を書き写すより、まずは理解です。板書を描き写すのに一生懸命になると授業の理解が追いつきません、理解して要点だけを書き写しましょう」

「そうなのですわねー」

「いつも板書を書き写せなくて焦っておりましたわ-」


 さすがはアップルトンの知性が集まる魔法学園だ、良い事が伝わっておるね。


「第三番、ノートをまとめる時は、授業の事を思いだしながら、理解しながら書き写しましょう。基本はその日のうちに復習をして理解を頭に焼き付けるのです」


 ノートは色んな色のインクで書かない、というのは、インクの種類が少ないこの時代では説明しなくていいね。

 黒、青、赤インクぐらいしか売っていないし。

 ノートに魔導インクを使う人はいないでしょうね。


 む、ノートの表紙に風の魔法陣を描いたら涼しいかも。

 簡単魔導具化するのも楽しそうだなあ。


「以上です、気を付けてノートを付けて下さいね」

「ありがとうございます。ジャンヌお義姉様ねえさま

「なんでも無いわよ、マコトちゃん」


 ブリス先輩が唸りながら自分の顎に手を当てた。


「ふうむ、知らなかったなあ、もっと早く知っておけば良かった」

「ブリスさまは知らなくても成績がよろしゅうございますのに」

「いや、ユリーシャさま、こういう面白いノウハウを知ると試して見たくなるのですよ」


 ヒルダさんも黒いノートに魔法学園式ノート術を書き取っているな。

 というか、ヒルダさんが黒いノートを使っていると、デスノートに名前を書いているようにしか見えん。


「いろいろノウハウがあるのね-」

「赤インクとか色替えできると解りやすいノートが書けるのだけれども」

「インク壺が二つ要るのは大変ね」


 あー、万年筆とか、ボールペンが欲しいぜ。

 シャーペンでもええよ。

 鉛筆系も欲しいのだけれど、ここは乙女ゲーム世界なのでお洒落優先でつけペンなのよなあ。


 いっそ異世界知識チートで鉛筆を開発するかなあ、とか思うのだが、商品開発はすぐには出来ないのだ。

 軸に適した木と、木炭と粘土の配合のバランス、どうやって木を貼り合わせるかとか、うう、めんどくせーっ。

 どっかで作って無いかな。

 前世の便利な道具は欲しいんだけど、なかなかなあ。

 山高帽の鉄砲みたいなもんで、こっちの世界の工業が発達しないと色々不具合がありそうだ。

 しくしく、文房具天国だった日本が恋しいよう。

 付箋も無いしなー。


 基本は金属つけペンか羽ペンがメインなのだ。

 格好いいが不便よねえ。


 とりあえず、今日は皆さん、植物紙ノートに羊皮紙に書いた内容を書き写すのに一生懸命であるな。

 私もやろうっと。


「というか、コリンナちゃん筆記早いね、速記?」

「速記も出来るけど、元々書くのは早い」

「さすがは官僚貴族ですわー」

「有能そうですわー」


 コリンナちゃんはサラサラサラサラと筆速が早い。

 私があの速度を出すと誤字満載になりそうだ。

 せっかくの植物紙ノートだから、ゆっくり丁寧に書き写そう。


 とりあえず、二冊に六教科を割り振って、ノートが必要なのは社会科系だな。

 地理、歴史、倫理という所か。

 倫理は社会常識と行政システムまで、結構範囲が大きいからな。


 カリカリカリカリ。


 カロルはなんか新しいノートで魔法陣の設計をしておるな。

 ああ、教科のノートは元々植物紙ノートだから書き写さなくて良いのか。

 いいなあ。


「なんの魔法陣?」

「ん、光るリボンの制御を変えようと思って、別の点滅とか、点滅を切り替えるスイッチとか」


 カロルは設計厨だなあ。


「ああ、字を書くと疲れる」


 カーチス兄ちゃんが肩をぐるぐる回した。

 筆記は慣れないと疲れるよなあ。


「書き写すとなんだか理解が深まりますわ」

「要点をまとめて綺麗に書くのよ」

「はい、ジャンヌさま」


 カリカリカリカリ。


「エルマー、お前、綺麗に書くなあ」

「カーチスが……、乱雑すぎ……」

「字が下手でなあ」


 やっぱみんなで勉強会すると、いろいろ解って良いね。


「マコトの字は綺麗ね」

「わりと教会の仕事で字を書いてるからね」

「そうなんだ」


 報告書とか、説教の草稿とか、結構書いたなあ。

 やっぱ勉強も慣れ的な所は大きいね。

 沢山字を書くだけでも結構違いそうだ。

よろしかったら、ブックマークとか、感想とか、レビューとかをいただけたら嬉しいです。

また、下の[☆☆☆☆☆]で評価していただくと励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] >「なんでも無いわよ、マコトちゃん」 > >ブリス先輩が顎に手を当てた。 ここって、ブリス先輩は『マコトの』顎に手を当てたのでしょうか?
[一言] 万年筆ぽいのの開発はバルトロ部長かサービス先生かな?
[一言] 二色使うならペンも別々にしないと色が混ざってしまうな。絵筆と違っていちいちゆすいでとかたぶんペンだと駄目だろうし、内蔵インク式の万年筆みたいなの作るしかないかな。また儲けてしまうな。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ