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第729話 皇子どもを乗せてアダベルも乗せて一路ホルボス山へ

 パイロット組で集まって校舎を出る。

 他の人は集会室でお勉強会だな。

 良い天気でフライト日和だね。


 校舎の玄関でディーマー皇子とグレーテ王女が待ち構えていた。


「やあ、聖女よ、来たぞ」

「飛空艇に行きましょう」

「こんにちは、お二人ともご機嫌は良いみたいね」

「蒼穹の覇者号は居心地が良いからな」

「覇軍の直線号が起動したからそっちに行けばいいのに」


 ディーマー皇子とグレーテ王女は顔を見あわせた。


「それも安全そうだが、わくわくしない」

「覇軍の直線号は乗り慣れてますので」


 そうかいそうかい、まあ良いけどね。

 地下格納庫にある蒼穹の覇者号の方が安全性は高いだろう。


 パイロット組と、皇子と王女を連れて武道場へと歩く。

 あとは帝国メイドさんと護衛の方々だ。

 ナーダン師匠もいるぞ。


「もう、日曜日にはアップルトンともお別れか、名残惜しいことだ」

「ええ、本当に良い表敬訪問でしたわね、お兄さま」


 まったく暢気兄妹だな。

 まだテロルは終わってないぞ。


 武道場倉庫口から地下に入る。

 ここは格納庫が近くていいね。


 待合室を通って格納庫へ。


「今回はトール王子とティルダ王女も使うから、スイートは一室にしてね」

「窮屈だがしかたがあるまい」

「お兄さまと同室だなんて、子供の頃以来ですわね」

「そうだな、グレーテ」


 皇国関係者は右舷、旧サイズ王国関係者は左舷の部屋にしようか。


 飛空艇のハッチが開いて関係者は機内に乗り込んだ。

 私たちパイロット組も乗り込んでメイン操縦室に入る。


 さあ、今日は私の操縦の日だ。

 よし頑張って飛行時間を延ばそう。

 目指せベテランパイロット。


 おろ、ディーマー皇子とグレーテ王女が操縦室後ろのベンチでちんまり座っている。


「なによ、船室にいなさいよ」

「いや、操縦室が好きなのだ」

「外が良く見えますしね」


 んもう、皇族はわがままだなあ。

 まあ、いいや離陸しよう。


「まずはどこ?」

「大神殿でアダベルを積む」

「いるかしら」

「たぶんいる」


 午前中は学園長監視の下、孤児達と勉強だからお昼からは暴れ回っているのである。

 一応、飛空艇でホルボス山に行くと言ってあるから、籠をしょって竜で村には行ってないでしょう。

 きっと。


「エンジン出力上昇」

「出力臨界……」


 出力レバーを押し上げるとふわりと浮遊感。


【四番、三番、二番、一番ゲートを開放します】


 目の前で順々にゲートが開いて遠く外が見える瞬間が良いんだよね。


「蒼穹の覇者号、発進」


 舵輪を前に傾けて微速前進、着陸台の上で引き上げて垂直上昇。

 大神殿は東方向だから舵輪を回して転回する。

 大神殿の建物が見えたら前進。


 すいっとな。


 んで、聖騎士団の練兵場直上で垂直降下。

 お、ディスプレイに駈け寄ってくるアダベルと孤児達が見えた。


着陸脚スキッド展開」


 ぽちっとな。


着陸脚スキッド展開します】


 ガチョン。


 とん、と軽い衝撃で蒼穹の覇者号は着陸した。

 うーん、カロルみたいに衝撃無しに着陸はできなかったか。

 くやしい。


 ハッチを開けると、アダベルと孤児達がどどどと入って来た。


「マコトー! ホルボス山かーっ、お、デーマーとグレーテ、こんちは」

「こんにちは、アダベル嬢」

「ご機嫌はいかが? アダベルさま」

「げんきげんき、今日も飛空艇で楽しみ楽しみ」


 んもう、アダベルは騒々しいわね。


「昨日は村に竜でいってどうだったの?」

「みんなびっくりしてたぞっ」

「村長さんが腰をぬかしていた」

「竜好きのおじさんが感激して泣いてた」

「セルジュとかオレールとかが怖がってたけど、すぐ慣れた」

「トールとティルダに綺麗だって褒められたぞっ」


 おおむね良い感じで受け入れられたみたいだね。

 なによりだ。


「百貨店にメリッサさまとマリリンさま、ヒルダさまと行く時に馬車の中から見えましたわ」

「そうかーっ、百貨店かーっ、いいなーっ」

「あんたは行っちゃだめよ、無駄遣いするから」

「ええーっ」


 アダベルが膨れた。


「グレーテはアダベル嬢の竜の姿を見たのか、我も見て見たいものだ」

「村でみせてやるよ、デーマー」

「本当か、背中に乗せてもらえるか?」

「今日は籠は置いていくから駄目だー、また今度な」

「籠?」

「竜になったときに友達を乗せるのに籠をマコトに作って貰ったんだ、五人のれるぞ、しかも安全だ」

「竜に、乗れる……、それは素晴らしいなあ、是非乗ってみたい」

「風がすごかったよ」

「でも気持ちが良かった」

「あんまり揺れないけど、ナタリーが酔った」


 ナタリーちゃん酔ったのか。

 酔い止めのポーションを常備しておかないと駄目かもね。


 うーん、しかし日曜日までに皇子が籠にのる時間が作れるか?

 籠なんか狙撃の良い的のような気がするなあ。

 普通の矢なんかアダベルには効かないだろうけど、呪矢だとやばそうだな。


「暇な時に乗せてあげるよっ、デーマー」

「うむ、頼む」


 王城か学園で乗せるかな?

 テロリストに狙われていると、行動が窮屈になるね。


「それではホルボス山に向けて出発するよ」

「「「「わーいわーい」」」」

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― 新着の感想 ―
[一言] 皇子も竜に乗りたいのか。男の子だったら憧れちゃうもんなあ。
[一言] >籠なんか狙撃の良い的のような気がするなあ 地上から狙うだろうから撃ちあげだろうし羽ばたきの乱気流乗り越える必要あるし籠を狙うのは難しいかと
[良い点] 嵐の前のなんとやら。 日常回でしたね。 でもアダベルがかわいいのでよしです。 皇子と王女と子供たちがなんとか無事でいますように。 これから起こるドタバタでなんとはなしに、 不安とワクワクが…
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