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第632話 ダイニングホールで朝ご飯を食べるぜ

 おっと、東ウイングからディーマー皇子とグレーテ王女が出てきた。

 お子様二人に気がつかれないように近づく。


「おはよう、二人とも」

「うむ、良い朝だな」

「おはようございます、聖女さま」

「いきなりで悪いけど、朝ご飯運ばせるので貴方たちはお部屋で朝食を食べて」

「な、なぜだ?」

「あ、サイズ王国の王子さまと王女さまが居るからなのね」


 グレーテ王女は察しが良くて助かる。


「そうか、子供だからジーン皇国人を怖がるか……」

「そういうことよ。ごめんね」

「うむ、いたしかたがない。ここを出るまで、なるべく王子と王女には見つからないようにしよう」

「子供に嫌な気持ちを抱かせてはいけませんわ。お部屋で静かにしていましょう」

「そうだな、グレーテ」


 よしよし、二人とも、ずいぶん聞き分けが良くなって助かるよ。

 いや、これが普通ですけどね。


 二人が部屋に戻ったのを見てから、階段を降りる。

 ダイニングホールは左手だったかな。


 扉をあけると、半分ぐらいの人がもう入っていて、朝ご飯を食べていた。


「おはようマコト、先にやらせてもらっているよ」

「ここに座りなさいな。昨日はマスタールームで泊まって豪華で落ち着かなかったわ」

「そういえばお義姉様ねえさまはどこで寝たのですか?」

「マスタールームの応接室にエクストラベッドを出して貰ったの。ブラッドに自慢ができるわよ」

「ははは、今度、ブラッドも連れてきてやろうね、マコト」

「そうですね、非番の時にでも是非」


 なんというか、キンボール家は、いつだってのんびりしているなあ。


 トール王子とティルダ王女もテーブルに付いて朝ご飯を食べている。

 リーディア団長とアダベルがお世話を焼いているな。


「マコトさま、どうぞ」


 ダルシーが、トーストとハムエッグ、スープとサラダを持って来てくれた。


「ありがとう、ダルシー」


 私がお礼をいうと、彼女はほっこりと笑った。


「皇子と王女にはお部屋に朝食を運んであげてください」

「サラさんが来て運んで行きましたよ」


 おお、さすがは皇国メイド、すばやい。


「おはよう、キンボールさん、作戦は上手く行ったみたいだね」

「誰にも怪我なく成功したよ」

「何よりだ、これで甲蟲騎士団はアップルトンにしばらく定住してくれそうだな」

「ジェラルド……、朝から生臭い事をいうのはやめてくれないか」

「失礼しました、王子」


 パクリ、トーストをかじる。

 おお、ライ麦入りのパンだ。

 田舎風だから村で焼いたのかな。

 悪く無い味だな。

 バターの風味が良いな、近郊のバターかな。


「そういえば学者さんのご飯は?」

「んー、何か食べているのではないかな?」


 お養父様とうさま……、そんなひとごとみたいに。


「学者さんたちは宵っ張りだから、まだ寝ているわね。あとでパンでも持っていってあげましょうよ、あなた」

「そうだな、パンとスープがあれば問題ないだろう」


 学者さんってセルフ刑務所生活する生き物なのだな。


 どやどやと剣術組とエルマーとロイドちゃんが入って来た。


「おはよう、マコト」

「よく寝れた? カーチス」

「ああ、良いベットだったな、エルマー」

「エキストラベットだが……、良かった……」

「すまないね、メインの寝室を使ってしまって」

「いやいや、ケビン王子のベットを横取りは出来ないですよ」

「僕は王子なのにエキストラベットだったよ」

「お兄さまに譲りなさいよ、ロイドちゃん」

「まあ、色々な人が来たからしょうがないね」


 ジーン皇国の皇子と王女が余計だし、トール王子とティルダ王女もいるしね。

 今の派閥員が全部泊まって調度良いぐらいの大きさだね。

 なかなか良い別荘を手に入れたものだ。

 暇な時は派閥のみんなと来て泊まろう。

 何しろ飛空艇ドックまで完備だからねえ。

 うしし。


「ディーマー殿下はいらっしゃらないのかな?」

「サイズのトール王子とティルダ王女が怖がるかもと思って遠慮して貰いましたよ」

「ああ、それで。あのお二人がサイズ王国の王子さまと王女さまだね。ご飯が終わったら挨拶をしよう」

「それが良いですな。幼いのに辛い目にあっていたでしょうから、ねぎらいましょう」

「うん、そうだねジェラルド」


 隣に座ったカロルがスープを飲んでにんまり笑った。


「これはアンヌの味だわ」

「料理が出来るメイドが少なかったので」


 どれどれ、おおなかなか良い味のスープだ。

 カロルはずっとこんな味のスープを食べていたのか。


「美味しいね、アンヌさん」

「お恥ずかしいかぎりです」

「アンヌはメイドの里で料理を習ったのよね」

「はい、野営料理まで叩き込まれました」


 メイドの里って、軍の鍛錬ブートキャンプではなかろうな。

 それにしてはダルシーは料理が苦手だな。


「人には向き不向きがあるのです」


 ダルシーが納得いかんという顔で言った。


「ダルシーはお茶が美味しくなってきたし、きっとそのうちお料理も美味くなるよ」

「いえ、その、お料理は……」


 そんなに飯マズなのか、私のメイドは。

 む、甲蟲騎士団の人もお料理ができない気がする。

 お料理メイドさんも雇わないと駄目かも。

 イルダさんに紹介してもらおうかな。

 トール王子とティルダ王女にはアップルトンの美味しい物を食べてもらって、健康に育ってほしいね。

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― 新着の感想 ―
[一言] メイドの里はワンマンアーミーを目指しているのだろうか…
[一言] ダルシーと一緒に紹介されたおばちゃんメイドでいいんじゃないかな?
[良い点] ディーマー皇子とグレーテ王女…聞き分けがよくなってる!?Σ( ̄。 ̄ノ)ノ [一言] トール王子とティルダ王女の救出作戦中にディーマー皇子が甲板に乱入してるから、今更感あるけど、まぁ、ドタバ…
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