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第597話 まずは大神殿へ聖女服を取りにいく

 皇子がしつこくしばらく飛空艇内でおしゃべりをしようぜと誘って来たがつっぱねた。

 何を話すというのだ面倒臭い奴め。


 みんなが武道場口から外に出るので付いて行く。


「それじゃ、また放課後にね、マコト」

「無理すんなよ、マコト」

「ありがと、授業頑張ってね」


 皆は校舎の方へ去って行く。

 ああ、良いよなあ、魔法の実習がある奴らは。


「サボりは感心せんなキンボール」

「放課後は歓迎レセプションの準備があるだろうが」

「それは失礼した。確かにそうだ」

「いつもありがとうね、キンボールさん」

「特別に領地を増やしてやろう」

「いらん」

「ホルボス山の境界を少し膨らませて、街道村も授けてはどうかと、王は言っておられた」


 む、ガレットが美味しい、あの村かあ。

 貰うとガレット食べ放題だな。


「街道村が一つあると税収がちがうよ、キンボールさん」

「まあ、後で、とりあえず皇太子と王女を帰してからだな」

「うむ、考えておいてくれ」


 まったくほっとくとホルボス山あたりの大領主になってしまうよ。

 山村といえど、王都に近いから野菜類の現金収入が大きい地域なんだぞ。


 王家主従は校舎の方へ去って行った。


「ダルシー、行こう」

「はいっ、マコトさまっ」


 ダルシーは嬉しそうだな。

 いつもお世話になってるから恩返ししなくちゃね。


 私たちは五時間目の始業の鐘を聞きながら校門をくぐった。


 ひよこ堂前を通って大神殿を目指す。

 兄ちゃんが居たので手を振った。

 いぶかしげな顔をしながら兄ちゃんは手を振り返してくれた。

 午後の授業はサボりなんだ兄ちゃん。


 いつの間にやらダルシーの姿は無い。

 久々に一人でぶらぶら王都中央通りを歩く。


 大神殿の中央階段を掃き掃除していた、アンドレとルイゾンがいた。


「こんちゃーっす、聖女さま」

「こんちゃーっす、午後の授業は休みですか?」

「さぼりさぼり」

「やー、そりゃご機嫌っすねー」

「やっぱ寺子屋をさぼると開放感が違うっすよねーっ」


 なんだか一緒にされるとムカつく。

 うきーっ。


「あ、マコねえちゃんっ」

「マコトーっ!」

「マコトねえちゃんっ」


 上の方で遊んでいた孤児達とアダベルに見つかった。


「どうしたのどうしたの、学校は?」

「用事があってね、聖女服を取りに来たんだ」

「そうなんだー、遊べない?」

「ごめんねえ~」


 すまぬ、土曜日も無理なんだ。

 ちょっと遊んで行こうかなと思ったけど、今日の午後はダルシーとデートだからなあ。


「アダベルは夜、歓迎レセプションに出るの?」

「出る出る、美味しい物食べるっ」


 彼女はクロを抱きながらそう宣言した。

 会場にアダベルが居るのは心強い。


「昨日はありがとうな」

「にゃーん」


 クロの頭を撫でると、なんかイケボで鳴いた。

 そうかそうか、モフモフモフ。



「おまたせいたしました聖女さま」


 リンダさんがすっと出てきた。

 いや、呼んでないけどね。


「王宮で夜にジーン皇国の皇太子殿下歓迎レセプションがあります、警備協力を頼まれたので、聖騎士団を王宮に派遣してください」

「かしこまりました。甲蟲騎士対策ですね」

「はい、リンダさんの魔剣なら叩き斬れるでしょう。でも、他の聖騎士だと刃が立ちませんので基本武器はメイスで揃えてください」


 甲蟲騎士の装甲は堅いので衝撃を与える打撃武器の方が良いだろう。

 二三人で囲んでボコれば制圧できると思う。


「かしこまりました。手練れを選び警護に参加します」

「担当は一階です。階段を重点警備して、賊を二階に上げないように」

「わかりました」


 リンダさんは片膝を付いて頭を下げた。


「私は聖女服で参加しますので、一式用意してください」

「はいっ。ジェシー、聖女服を出してくれ」

「はい、あら、聖女さま、ごきげんよう。すぐお持ちしますね」


 家政婦型諜報メイドのジェシーさんが小走りに大神殿の奧に走っていった。


「んじゃな、マコト、また夜に」

「うん、またね、アダベル」


 アダベルはクロを振り回しながらぱたぱたと孤児達の後を追った。


「歓迎レセプションに甲蟲騎士は攻めてくるでしょうか」

「半々ぐらいね。敵の全容が解らないから予測が困難だわ」

「サイズ王国の甲蟲騎士は名高かったですが謎に包まれてましたからね」


 サーチ。

 カアアアアン!


 大神殿には蠅はいないな。

 

「とりあえず、攻めて来たら飛空艇に乗せて空に逃げるつもり」

「それが良いですね。ナーダン師もおられますし」


 リンダさんがそういうからには相当強いのだな。

 ダルシー戦では手加減してくれたかな。


 ジェシーさんが鞄を持って小走りでやってきた。


「ありがとう、ジェシーさん」

「なんでもございませんわ。聖女さま」


 一礼してジェシーさんは去っていった。


「これからのご予定は?」

「ダルシーのメイド服を買いに女中通りに行くよ」

「そうですか、では、参りましょう」

「なんで付いてくる気まんまんなのっ?」

「聖女さまの行く所、リンダ有りですよ」

「今日はダルシーへのご褒美だから遠慮して」

「えーーっ」


 なんでそんなに残念そうかな、この姉ちゃんは。


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― 新着の感想 ―
[良い点] にゃーん(低音)
[良い点] ダルシーとのデート回、かと思いきや、 教会での報告と相談と連絡で、 リンダさんがおまけについてきそうな回でしたね。 面倒ごとが大変そうというのはみてとれますが、 リンダさんは嬉々として暴れ…
[良い点] 「にゃーん」  クロ…なんかイケボで鳴いた。 中の人www [一言] ジェラルドとケヴィン王子…マコトちゃん対する口調がまるで、王子と気遣いの出来るお付きwww逆転してるwww
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