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第575話 負傷者の治療をし死者の魂を昇天させる

 空中でサーチの魔法を使う。


 カーーーン!


 甲蟲騎士はどっかにいったようだ。

 地上にいるのは生徒と護衛騎士ドミトリーガードたちとメイドたちだ。


 トンとダルシーは軽い感じに着地した。

 重拳はチートだなあ。


 空から下りてきた私たちにメイドさんがびっくりしていた。

 ヒルダさんのメイドさんのシャーリーさんが駆けよって来た。


「マコトさま、こちらにっ」

「負傷者、重傷の者から治す」

「はいっ」


 女子寮の玄関に、メイドさんと護衛女騎士ドミトリーガードさん達が寝かされている。

 血で床がドロドロになってるな。

 奧の方に重傷者が寝かされているみたいだ。


 一番奥にマルゴットさんが居て、こちらを見て弱々しく微笑んだ。


「らしくもない」

「いやあ、金色のが強くてさあ、次は止めちゃる」

「無理しちゃだめよ」


 傷は脇腹をえぐられているのと、左腕が切断されかけだな。

 応急処置が良かったので状態はそれほどでもない。


『ハイヒール』


 ハイヒール二発で腕と脇腹の傷は治った。


「おーすごい、さすがマコト」


 マルゴットさんは起き上がって伸びをしたりしている。


「次の負傷者を」


 メイドさんたちが先に闘って、そのあと護衛女騎士ドミトリーガードさん達のようだ。

 どちらにしろかなりの速度で突破されたようだけど。


 女子寮に金?

 男子寮に銀。

 王女の方を優先したのか?


 などと考えながら次々に回復魔法をかけていく。


 重傷者の中に王女の護衛の女騎士さんがいた。


「聖女候補! 王女は」

「飛空艇に乗せて高空に逃がしたよ」

「そうか、良かった、ありがとう」

「治すからしっかりしろ」

「いや、この傷はエクスポーションでないと、そんな金は……」

「まかせろ、私は聖女候補だし」


 袈裟がけに斬られた傷に手を当てる。


『ハイヒール』

「ええええ、な、なんという回復速度なんだ、これはっ」

「聖女候補だからね」

「ありがとうありがとうっ」

「あの甲蟲騎士はなんなんだ? 虫人間なの?」

「いや、普通の人間だよ、まとっている甲冑が特殊な魔虫でいわば共生関係にある騎士だ」

「金色が一番強いの?」

「ああ、騎士団長のリーディアだ、凄腕だぞ」

「女性なのか……」


 護衛の女騎士さんは床に手をついた。

 肩がブルブル震えている。


「すまない……」

「いいよ、あんたが悪いんじゃないし」

「だが……」

「皇子と王女と黒幕が悪いんだろ、気にしないでよ」


 護衛騎士さんは頭を床に付けた。

 この人は結構まともな感じだな。



 近くで女子寮の護衛女騎士ドミトリーガードさんが一人死んでいた。

 心臓を一撃だな。


 ふう。


 間に合わなくてごめんね。

 馬鹿皇子の話なんか聞いてる場合じゃなかったね。


 時々、玄関で私たちに声を掛けてくれる優しそうなお姉さん騎士だった。

 悲しいなあ。

 ジーン皇国人め。

 ふざけんじゃないぞっ!!


 略式だが昇天の儀を行い、魂を空に上げた。

 また、どこかで会いましょう。

 いつか、きっと。


「マコト、何事?」


 パジャマのカロルがチェーン君を伴って玄関ホールに来た。


「馬鹿皇子王女を狙って、テロリスト騎士団がつっこんできた。一人死んだ」

「そう、ああ、ケーナさん……」


 ああ、そういう名前だったね。

 カロルは悲しそうな顔をして涙を流した。


「カロルはポーションで軽傷者を治して、私は男子寮に行ってくる」

「向こうにも?」

「そう、カーチス達が闘ったみたいだから心配なんだ」

「解ったわ、ここは任せて。マコトは体調が悪いのだから早めに切り上げて寝なさい」

「ん、ありがとう」


 私の嫁はとても優しいな。


「私が護衛します」

「ヒルダさん」


 物陰からヒルダさんが現れた。

 色っぽい黒のネグリジェだなあ。


「そういえばクロは?」

「落下の時にはいましたが」


 どこかに逃げおったか。

 アダベルに気がつかれる前に帰れるといいな。


 外に出ると少し寒い。

 春だけど深夜は冷えるね。


「皇子と王女はどちらに保護しましたか?」


 私は空を指さした。


「二百クレイド上空なら大丈夫よね」

「そうですね、甲蟲騎士とはいえ空は飛べないでしょう。お疲れ様です領袖」

「馬鹿皇子と王女が殺されたら戦争起こるからね」

「敵はサイズ王国のテロ組織ですか」

「そう、表向きは亡国の復讐、実体は帝国内部のごたごたみたいよ」

「表敬訪問中を狙うとは、やっかいな敵ですね」

「ほんとうにねえ、早く帰ってくれないかなあっ」


 男子寮が見えてきた。

 カーチス兄ちゃんがホウズを持って立っているな。


「カーチス!」

「マコト、それとヒルダさん。うわ、色っぺー」

「じろじろ見ないでくださいましね」

「おっと、すいません」

『聖女よ押っ取り刀で駆けつけてきたな、敵は甲蟲騎士、難敵ぞ』

「切れないの?」

『聖剣であれば蟲甲胄を切り裂ける。が、並の魔剣では弾かれるな』


 ホウズはうるさいけど昔の知識があるから、こういう時は助かるな。


「カーチス、怪我人はいないか、治すよ」

「ああ、こっちだ、重傷者がいる」


 私はカーチス兄ちゃんに誘われて男子寮の玄関を通った。

 おお、初めて男子寮に入ったぞ。

 作りはだいたい女子寮と一緒だな。

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― 新着の感想 ―
[良い点] やはり蘇生魔法は必須か……
[気になる点] 帝国なら王女じゃなく皇女じゃね? たぶんここ数話全部王女になっていると思うけど…。
[一言] ちょっと覚えないけど、確かにマルゴットさんは割と出来る人ですから、重傷とは割と大変な事態ですね。
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