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第420話 朝はいつも通り始まるのであった

「おい、マコト起きろ」


 ぐぬぬ。

 コリンナちゃんの声だ。

 私はムリムリ体をベットから起こした。


「朝かー」

「朝だ、昨日は疲れてたみたいだな」


 私はベットのカーテンを開けた。

 うー、光が眩しい。


 でも、昨日ほどはだるくは無いな。

 聖女の湯と飛空艇アメニティが効いてる感じ。

 私はあくびをしながらハシゴを下りた。


「コリンナちゃんおはよう、起こしてくれてありがとう」

「ぶっ、ぶふっ!!」


 コリンナちゃんが私を見て吹き出した。


「なんだよう」

「凄いつやつやさだ。なんだそれー」

「そうかー?」


 聖女の湯と飛空艇アメニティの相乗効果で凄くつやつやらしい。

 コリンナちゃんが興味津々という感じで私の手をぷにぷにしたり髪をさわさわしたりしている。


「やめれ」

「おっとごめん」


 未練がある感じのコリンナちゃんを振り払って、歯を磨いたり、用をたしたり、制服に着替えたりした。

 今日も良く晴れて良い天気だね。


 コリンナちゃんが応接セットの椅子に座った。

 私も向かいに座ると、ダルシーがケトルを持って入ってきた。


「今日も捜査か?」

「イエース、今日は学園を捜査して摘発するよ」

「まだ患者は残ってると思う?」

「正直解らない、自首すれば退学にはしないと告知して出てこない奴はどれくらいいるのかね?」

「きっと、聞いてないとか、退学にされるなんて解らなかったとか、ごねまくるな」


 ダルシーがお茶をついでくれたのでカプリと飲む。

 んー、良い感じになってきたね。

 十分美味しい。

 コリンナちゃんも一口飲んで、目を笑わせていた。


「美味しいわ、ダルシー」

「美味い美味い」

「ありがとうございます、マコトさま、コリンナさま」


 しかし、馬鹿がごねそうだなあ。

 午後の授業中にサーチして探すつもりだけど、どうなるかね。


 まあいいや、王家組に昨日の捜査の続報を聞いて考えよう。


 お茶を飲み終わったので立ち上がる。


「行くか」

「行こう」


 部屋の外に出て施錠する。

 今日は朝から暖かいね。

 昨日の夜は肌寒かったのに。


 階段を降りて一階へ行き、エレベーターホールへ行く。


「まーまー、どうなされたのですかこれはマコトさま」

「何事ですの、異様なつやつやさですわ」

「聖女の湯と飛空艇アメニティを合わせたらこうなったよ」

「「んまー、んまー」」


 メリッサさんとマリリンのお洒落組は美容に熱心だから興味津々だな。

 私のまわりを二人でくるりくるりと動いて3Dな感じに観察している。


 チン。

 と、音がしてエレベーターが開いた。

 中からつやつやなカロルが出てきた。


「ぶっふーっ!」


 カロルの姿を見て、私は吹き出してしまった。


「な、なによっ、マコトもつやつやでしょ」

「いや、日の当たる所で改めて見ると凄いね」

「本当ね」


 カロルはそう言って、私の髪の毛をさわさわとさわった。

 こしょばいぞ。


「金髪だからとろりとした光沢がでて金属みたいね、すごいわ」

「カロルの髪の毛は栗色だからしっとりしてて水に濡れてるみたいだわ」


 本気で凄いな、飛空艇アメニティ。


「あ、あの、私たちも使いたいのですが」

「そ、そうなのですが」

「うん、毎日は無理だからダンスパーティの前にみんなに一回使ってもらいましょう」

「き、貴重なアメニティですのね」

「期待がひろがりますわ」


 ヒルダさんが来たのでみんなで食堂に移動する。

 いや、ヒルダさんまで私の髪をいじらないでくださいよ。


「うっは、つやつやマックスね今日のマコト。おはよう」

「そんな挨拶があるかい、クララ」

「あっはっは、ごめんごめん」


 さて、今日は甘ナッツポリッジでいこう。

 メリサさんに注文して椀を受け取りトレイに乗せ、お茶をカップに注ぐ。


 テーブルに付いて他の派閥員が来るのを待つ。


「まあ、今日の聖女さま、特に光輝いてますわ」

「神々しいぐらいですわね。さすがは聖女さま」


 他の下級貴族の令嬢たちのひそひそ話が聞こえてくる。

 うーむ、さすセイ頂きました。


 皆が席に着いたのでお食事の挨拶である。


「いただきます」

「「「「「日々の粮を女神に感謝します」」」」」


 パクパク。

 ああ、ナッツ入りは口の中でプチプチして美味しい。

 朝から美味しい物を食べると充実するね。

 うまうま。

 甘々。


「今日もマコトは捜査なの?」

「そうね、午後の授業をサボって回るわ」

「あ、なるほど、放課後だと生徒が散っちゃうものね」

「そういうこと。授業があれば欠席の生徒以外は捕捉できるから」

「今日も一緒に行っていい?」

「カロルが居ると助かるけど、授業は良いの?」

「いいわ、授業中はだいたい、先生の補助してるし」


 土魔法師にしてプロの錬金術士のカロルだからねえ。

 学園の授業では、もう覚える事も無いのね。


 エルマーも一緒に来そうだね。

 麻薬捜査班のメンバーが代わらないね。


 ポリッジを完食して、食器を返却口に持っていった。

 席に戻って、皆が食べ終わるまでダルシーが入れてくれたお茶を飲むぜ。

 カプカプ。


 皆が食べ終わったので、登校しますかっ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 作者さん、最近の連続更新もお疲れ様です! 誠にありがとうございます〜 引き続き楽しみです!
[一言] ゆりゆり先輩とかヒルダさんとかもアメニティグッズで磨くと凄いことになりそう ああ、眼鏡なしコリンナちゃんもヤバいのか あと歯磨き粉をエリクサ素材で作ると虫歯位は治るんだろうか
[良い点] マコトちゃんの手をぷにぷに…ぷにぷに…いつになくコリンナちゃんが興味を持っておられるwww オシャレ組はもちろん、ヒルダ先輩もwww 学園麻薬捜査班・・・アンソニー先生も忘れずに。 […
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